心配かけたな
あの後、俺は闘気の酷使で気絶。俺はネルガにお姫様抱っこ、フェルはレオとカグヤに肩を支えられて天の岩戸を脱出したらしい。ダンジョンの入り口まで出てくると、ショウと天照が迎えに来てくれていたらしく、天照の社に案内される。そして天照は俺の太陽の腕を回収すると、俺達の世話をカガミに任せ散歩に行った。ショウとカグヤも1度、家に帰り、そんなタイミングで俺は目覚めたらしい。
「体に違和感はありませんか?」
「いや、特には……そんな事よりフェルはどうした?」
見覚えのある和室。傍に座っていたネルガに今までの事を聞いてから、頑張って起き上がる。義足はあるので、なんとか胡坐をかいてネルガの話を聞く。
「フェル殿ならばまだ眠っております。さてレイジ様……」
「……なんだ?」
「今回のヤパンの遠征……私は貴方が戦うとは思っていなかった。フェル殿への迎えに行ったのだとと勝手に思っていました。レオがどうしてもと言うので、ジャベリン・フォン・フルークツォイクを投げてから急いで準備し、駆け付けました」
「そうだったのか……」
「駆けつけてみれば、レオはフェル殿の魔力とフェル殿の魔力が混ざった誰かが戦っていると、単身、あのダンジョンに駆け込みました。結果として見れば間に合いましたが……レイジ様、何故貴方が戦う必要があったのです?」
俺が戦う必要があったのか……と、言われてしまえばないのかもしれない。俺が特訓しなくてもネルガとレオの力を借りれば、もっと早くフェルを迎えに行けたかもしれないし、俺も左肩を失う事は無かったのかもしれない。後者は重要とは思えないけど。それでも……
「それでも……俺がフェルと向き合わなければ行けなかったんだ。フェルの心に向かって話を出来たのは俺だけだったから無茶をしてでも……俺が行く必要があった!」
「…………ならば良いのです。この私は納得致しましょう。しかし……彼女たちは分かりませんが」
「レイジ様!」
「レイジ様~!」
「レイ君!」
襖が凄まじい勢いで開き、3人の女性が飛び込んでくる。身を捩って躱そうとするが、捩った先にカグヤが瞬間移動、レオが腰に抱きつき、カガミが後ろから頭を抱え込まれサンドイッチされる。
後ろは柔らかいけど、前が硬い……というか、カグヤは帰ったんじゃないのか!?
「家に帰ったらカグヤがもう1人息子が出来たって喜んでたからな……家帰っても、社に戻ろうって煩くてな。せっかくだから戻ろうと思ったんだが……まさか、ここまで溺愛とは。迷惑かけるな、レイジ」
「と、とにかく……助けてくれ! 今は足しかないんだぞ!?」
というか、さっきまで普通に死にかけたから、体がマズい事になってる!
しばらく、シリアスは懲り懲りかな…




