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天の岩戸を攻略せよ 1日目の終わり

 魔力回復促進剤(プロフィ)の効果は凄まじく、既に弱体耐性の魔法を発動しながら、太陽の腕だけなら動かせるようになっていた。即座に太陽の腕が飛んできて、俺の腕となる。

 カグヤは少し残念そうな顔をしていたが、俺からしたら羞恥プレイも良いところだ。感謝はしているけど、他人の奥さんに子供扱いされるのは勘弁願いたい。


「ご飯はあるか?」


「勿論、いっぱい取ってきた」


 そう言って、カグヤは色々な物を異空間収納から取り出す。魚や果物の缶詰に、新鮮そうなキノコに、見事に仕留められた鳥。

 鳥? このダンジョンは妖怪っぽいモンスターを数体見かけたけど、その中に鳥系のモンスターはいなかった気がする。動物なんて、ダンジョンにはいるわけが無いし。それにキノコ……それはいくらなんでも地雷すぎるだろ……


「安心して……毒は治せる!」


「消毒!」


 太陽の腕の指先から、太陽光弾(ハンドガン)とも言えない程の光弾で怪しいキノコを消滅させる。カグヤはショックな顔をしているけど、仕方がない。そんな危険な賭けで即死系キノコを引いたら困る。失われた命はフェル位しか取り戻せないんだぞ!


「ああ……キノコ……」


「仕方がないだろ……で、その鳥は?」


「これはショウから」


 おっ、ショウが渡したって事はなんか特別な鶏肉だろうな。アイツが意味の無い事をするわけがない。


「桃太郎の雉って言えば分かるって」


「雉!?」


 信じられない! 雉!? あの時の桃太郎の件の!? いやいやいや、これは酷すぎるだろ!?



 何日が経ったのでしょう……貴方の声が聞こえません。今朝、久しぶりに貴方の声を聞きました。けれど、私は会いたくない。私は貴方から自由を奪った裏切りの従者なのですから……


(本当にそうだろうか?)


「そうに決まっています。私はレイジ様を裏切った! きっと、失望と憎悪のままにここに来たのでしょう!?」


(フゥ……何を言っても無駄だな……ではここから逃げるのか?)


 逃げる……そんな事はしてはならない。レイジ様への裏切りを死をもって償う。これこそが、私に出来る最後の奉仕行為。そしてこの無限の魔力を宿した魔核をお渡しすることが、私の最後の役目。


「逃げるなんてしません。私はレイジ様の憎悪を受け入れて散る……所謂、悪の終わりが相応しいのです」


(もう良い、眠れ。レイジも今の貴様は見たくないだろう)


「そうですね……レイジ様には醜い姿は見せられません」


 天照様のお身体に身を預け、目を閉じます。

 あぁ……レイジ様、今日も貴方を愛しています。たとえ、貴方に憎まれていても……


(……見届けなければならぬ。このような事になったのは、我の責任。世界が果てようと、我は貴様らを守り続けよう。それこそが(われ)岩戸(にげばしょ)の役割……)

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