守る訓練
今日も道場にて特訓……なんだけど、俺の両義手には全く同じ刀が握られている。夢の世界では剣を扱ったことは有るけど、刀は初めてだ。刃も片方だし、上手く扱えるのだろうか……? というか、なんで武器を持っているんだろうか?
まず、昨日の組手の時点で武器の使用は諦めたんだけど……?
「それがな……天の岩戸の道中に魔物が現れる未来が視えた。闘気の温存の為に、その刀を使えるようにしてもらう」
カガミが俺の背中に2本の鞘を括り付けてくれる。今回はマントを外し、コートのみを着て鞘を背負う。
…………完全に怪しい奴だし、結局フェルの作った物に……いや、これで良い。
「素人の武器の攻撃は怖くない。まずは攻撃を受ける事はマスターしてもらう。炎よ……剣となれ」
今回の特訓を開設していたショウが、右手に炎の剣を生み出す。その矛先は俺へと向けられ……おい! まだカガミが鞘を付けてくれてるんだぞ!?
刀を軽く振り、迫る炎の剣を弾く。カガミを庇い俺は体の重心を少し落とした。
「おい、ショウ! カガミが居るのに何してるんだよ!?」
「今回は守る特訓だ。強引にでも習得しやがれ! 無の闘気……剣となれ!」
ショウの周りに次々と鋼の剣が作り出されていく。10を超え、20を超え……剣は俺へと襲い掛かってくる。
右で斬り払って弾き、左を振り上げて弾き、一回転しながら両手の剣で弾き……あれ? 意外と対応できてる? 天照の攻撃に比べたら遅いし、天照の出す剣よりも軽いし単調な気がするな。
「こんなの序の口だ。無の魔力よ……斧……槍……槌となれ……!」
ショウの周りに次々と作り出されていく武器の数々。俺の後ろには腰を抜かして怯えるカガミ……抗議とか考える余裕はない、まずはこの攻撃を乗り越える!
剣は弾く、斧は剣を交差させて受け止め。、槍は細いので避け、槌は剣の刃で受け流す。
現実では初めて使うのに、自然と体が動く……? これも太陽の腕の恩恵なのかな?
「まだまだ……! 炎・水・風・雷・光・闇……球となれ!」
今度は魔法まで!? なんでも有りかよ!?
◆
終わった……地面に刀を突き刺し、膝をつく。途中から身体強化を使い、カガミに闘気のバリアを包みながら、攻撃を捌き続けた。
ここまで出来るなんて、自分で驚きだ。右手の剣はともかく、左手の剣まで……まぁ型が正しくは無いから人には、特にまともに剣を扱える人には通用しないだろうけど……
「次、俺の魔法を搔い潜って、刀で俺にタッチしろ」
ショウが今度も容赦ない武器と魔法の弾幕を放ってくる。休ませてくれっ!




