レイジ崩壊寸前
天照に乗せられ、俺は酒でべろんべろんに酔っぱらって眠ってしまったらしい。でなければ……
「レイジ……様~……zzZ」
でなきゃ、俺が今日会ったばかりのカガミに抱きしめられて寝ているはずがない。流石に初対面の人と同じ布団で寝るなんて普通の俺だったらあり得ないし……
体をしっかりと抑え込まれていて動けない。というか、義手も義足も外されている。カガミが外してくれたのだろうか? とにかく、ちょっとくらいなら身を捩れば動けるようにはなったし、まずはこの胸に当たる柔らかい感触から脱出を……
「んんっ……動いちゃだめですよ~」
「んぶっ!?」
どうにかカガミを振り払おうともがくと、顔が柔らかい物……と言っても分かり切ってるけど、胸に埋められる。うわぁ甘くて良い香りが……ああ、落ち着くなぁ……なんで主人公達は慌てるとかいう選択肢が出るんだ……無理無理、離れらんない。
あれ……? なんか段々、頭を押さえる手が強くなってきて……呼吸が出来な…………
「くすぐった~い」
「っ! ……っ!!」
ああ、主人公達馬鹿にしてごめん! 本当に、おっぱいで呼吸って止まるんだね!? いつもフェルが抱きしめてくれる時とかは、手加減してくれてたんだね! 死ぬ! どうにか引き剥がさないと……ん?
右手が……握れる? 太陽の腕がある? さっきまでは確かに着いてなかったのに? 装着者の危機に勝手に飛んできたのか? ……おっぱいで危機…………
「ぷはっ! ……死ぬかと思った」
魔性の胸から抜け出して呼吸をする。柔らかすぎて凄い……体を右腕で起こすと俺の右腕がカガミに掴まれる。
「もう起きちゃうんですか ?もう少し寝てましょうよ~」
返事も聞かず、俺はカガミに抱きしめられた。夢の世界では激しい戦闘でも取れる事は無かったのに、カガミが右腕を撫でると、太陽の腕はあっさりと取れる。
おかしい……義手と義足には多分フェルの魔力の意思があって、外されるのを嫌がる。なのに、カガミが撫でたら素直に取れた? …………なんか普通じゃないような?
「今度は呼吸の邪魔をしないように気を付けますね~?」
あっ……柔らかい。呼吸も妨げられてない。頭も撫でてくれて……駄目になる……駄目にされる……
なんか、どうでもいいや……今はカガミの暖かさに触れてたい…フェルとは違った優しさというか……フェルとは背中合わせに凭れ掛かる感じだけど、カガミは包み込んでくれる優しさというか……
「あー……撫でてくれ……」
「は~い、良い子良い子~」
これは……凄いや……惚れちゃう。惚れない理由が無い。ハーレム系ではヒロイン出てくるの早すぎだろとか思ってたけど、そういう問題じゃないんだ。行った先では高確率でヒロインになってしまうんだ。うん、地球のハーレム小説とかは間違いじゃなかったよ……
「レイジさん好きです~」
カガミが俺の髪の毛に顔を埋める。
この好きって、多分恋愛的な意味……なんだろうなぁ……答えてあげたいけど……フェル…………
レイジ…死ね!!!!!(魂の咆哮)




