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転校してきた女の子からデートに誘われた。経験ない俺はしどろもどろに  作者: 椎名 マリ


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晴天

「続いてのニュースです。昨夜未明、市内でアルバイト後の少年が行方不明となる事態が発生しました。現場とみられる場所から、液体状の毒物が検出されました。過去の失踪現場でも同様の物質が確認されていることから同一人物による犯行の可能性が高いとみて、連続少年失踪事件として捜査を進めています。現場には争った形跡や、引きずられたような跡は一切残されていません。警察は、犯人が特殊な薬品を用いて、抵抗させる間もなく瞬時に連れ去った、あるいはその場で痕跡を消した可能性も視野に入れ、異例の態勢で捜査を続行しています。犯人は現在も逃走中であり、毒物を所持している恐れがあります。夜間の単独行動は避け、不審な人物や車両を見かけた際は、直ちに警察へ通報してください。では、続いてのニュースです。福岡市に激安スーパー上陸!!オープン当日から賑やかな、、、、」


「優ー!早く起きないと遅刻するよー」

 

聞きなれた声で目が覚める。


「今起きるよ!」


昨日まで夏休みだった。まだ寝ていたい気持ちをぐっと抑え、目をこすり、ベットから出る。おぼつかない足取りで、やけに急な階段を降りる。ギイギイを木造建築の音が鳴るがこれには、慣れたので気にせず降りていく。


「ちゃちゃっと食べちゃいなさい」


「うん、いただきます。」


寝起きのためしゃがれた低い声でそう返す。


「最近、物騒ね。また、男の子が失踪したらしいわよ」


またか、、この事件は、一年前から三か月おきぐらいに発生している。事件現場から、ぱっといなくなるらしい。都市伝説みたいな話だが実際に起きている。事件は、近隣で起きたということもあり俺の母親は少し心配している。


「ごちそうさま。」


ご飯を食べて、すぐに歯磨きをし、制服に着替えた後。玄関に向かう。


「優一、物騒な世の中だから夜は気を付けてね」


普段は、玄関までついてくることはない。よほど心配なのだろう。


「大丈夫だよ。学校終わってすぐ帰ってくるし。じゃ、行ってきまーす」


「行ってらっしゃい」


俺の名前は、田中 優一。高校二年生。体に宿すのは、ネズミのDNA。特筆することがない、いたって普通の高校生だ。あー、ネズミのDNAって言っても、しっぽが生えているというだけで、それ以外は普通の人間だ。昔、動物実験により発生したウイルスの蔓延によって、人は何らかの動物の特徴を一部だけ受け継いで生まれる。これは、遺伝するものでもない。俺の母は、馬の特徴を受け継いでいる。足だけ馬の蹄になっていて、手は普通の人間だ。人によって受け継ぎの度合いは様々である。


「おっす!優一!今日もいい朝だな!」


いつもみたいに肩を組んでくる。めちゃくちゃおもい。が悪い気はしない。


全ての言葉にビックリマークがつくほど元気な、こいつは、荒田 大。ゾウのDNAを受け継いでいる。体はゾウみたいにでかく、身長は2メートルある。ゾウのように立派な牙と鼻を持っている。おまけに尻尾も生えている。俺は、男の中では比較的小柄で、150cmだ。周りから見ればカツアゲしているように見えるかもしれないが、同じクラスの友達だ。


「おはよう、大ちゃん今日も元気やね」


大とは家が近く、たまたまあった日には、一緒に登校している。最近は、毎日一緒に行っている気がする。


「それにしても今日は天気がいいな!!何かハッピーなことが起きそうだ!」


確かに天気は良かったが、日差しが強く、肌がひりひりと痛んだ。

昨日あった、しゃべくり9の話で盛り上がっていると、いつの間にか学校についていた。

教室につく頃には、チャイムが鳴る直前だったので、俺たちは急いで座った。


「今日は皆さんにうれしいお知らせがあります」


四角い眼鏡をかけた、30前後だろうと思われる生真面目そうな担任はそう言った。直後、教室の前のドアが開いた。見慣れない顔だった。浮世離れしたきれいな顔だった。耳にキラキラとひかるピアスをつけていた。ピアスに反射した光が眩しかった。


「転校生の木下さんです。みんな仲良くしてあげてね」


その言葉に感情は込められておらず、マニュアル通りに仕事をこなすロボットのように見えた。


「木下 咲です。よろしくお願いします」


緊張で声が震えていた。


「じゃあ、田中の横に行ってもらおうかな」


彼女はマイペースに歩き、俺の隣の席に座った。


「咲ちゃんって部活はいるの?彼氏はいる?ピアスかわい~」


朝の会が終わると、木下さんの周りに人が集まり、質問に次ぐ質問をされていた。転校生などめったにいないので、興味を持つのは当然だろう。俺も少し気になり会話に耳を傾けていた。。

どうやら、DNAは猫らしい。見た目に猫らしさは見当たらなかったが、人により受け継ぎ具合は異なるので、気にしなかった。


「うおおおお!!すげーーーめっちゃ体柔らかいじゃん!!」


木下さんは猫のように体が柔らかく、仰向けで体を二つ折りに曲げることもできるらしい。実際にやっているのも見たが、鋭角に折り曲がっており、普通の人間では到底真似できないほど、きれいに折り曲がっていた。その不自然な角度は、背骨がないようにも思えた。





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