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深い森5

しばし放心状態だったが、獣のような魔物・・・魔獣が動かなくなったことを確認し、ゆっくりとその場を離れ倒れている人の元へ向かい、様子を伺う。

倒れていたのは男性だった。白い肌に黒い髪。長い睫毛、うらやま・・・げふん。

とりあえず、黒い髪がこの世界でも普通であるということに少し安心した。黒髪は魔の象徴とか言われたらたまったもんじゃない。

・・・っと、今はそれどころじゃなかった。


倒れている男性は酷く顔色が悪いようだが、見たところ致命傷になりそうな傷跡はなさそうだ。

ひとまず生きてはいるようだが・・・いや、それどころか、傷自体がほとんどないように見える。


「・・・なんで倒れてるんだろう。」


脈でも計ってみようかと、その人の手を取ると、手のひらに小さなかすり傷があることに気づく。

さすがにこれが致命傷とかないよなあ・・・と思いつつ、指先でなぞる。


「あ、」


突如、触れたところが光りだす。


「え、ちょ・・・」


脱力感に襲われ、眩暈がする。いつぞやの、魔法を使いすぎたときの感覚に似ている・・・ん?


「・・・あれか、魔力切れ起こして倒れてるってパターン?」


大いにありうる。ありうる・・・が、どう見ても魔術師には見えない風体であるのだ、この人。

両方の腰にはサバイバルナイフ位の刃物が納まっていたであろう鞘が下げられ、露出している両腕は、ムキムキではないが程よく筋肉がついている。

魔法剣士とかだったらかっこいいな。

でも、いい加減人の魔力吸収すんのやめてくれないかな。離したくても離れないんだよおおお!!


そろそろ今度は自分がやばそうだ、と思い始めたところで、光が収まっていく。

男の人の顔色も、ほのかに赤みが戻ってきているようだ。


「・・・動けない。」


それにしても、だいぶ持っていかれたようで体に力が入らない。

今襲われたらヤバイ・・・そう思いながらも、動けないのでは仕方がない。

この人もまだ目を覚まさないようだし、放っておくことも出来ず、慣れ親しんだ木の棒を引き寄せて、男の人にはいつぞやに手に入れたマントをかけてやり、自分はその傍らにへたり込んだ。


・・・・・-


どれくらい時間が経ったのか、だいぶ日が落ちてきている。

自分が倒した魔獣の臭いに釣られてやってくる獣や魔物も増えてきており、それをしらみつぶしに木の棒で撃退しているうちに、自分はすっかり回復してしまった。

本当は場所を移すか、この魔獣の処理をするかしたいところだが、さすがにこのサイズじゃ変な鞄にも入らないだろう。

そう思ってはいるのだが、なんか、ありえないことが起きる世界だし、出来るんじゃないかと期待してもいる。


・・・試す価値、あるよね?


わたしは結局好奇心に負け、鞄の口を開いて倒した魔獣に向けるのであった。


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