第二十二項 届かぬ想い。ツインテールは死んだのか
作品にツインテール女子を登場させる。言うは易いが、それがいかに厳しい難事であるか。皮肉にも筆者が試みた考察はそれを浮き彫りにしてしまった。この残酷な結末を目の当たりにした筆者の絶望は文字通り、筆舌に尽くしがたいものであった。果たして筆者はこの考察をさらに進め、予想されうる、最悪の結論を受け入れることができるのであろうか?
ここまでない知恵を絞って手を尽くしてみたものの、やはり筆者のような凡夫にはツインテールを作品世界で魅力的に躍動させるのはどうも不可能のようである。その魅力の根源すら知らないのだから致し方ないのかもしれない。考えれば考えるほどツインテールはお世辞にも魅力的とは言いがたい、面倒で厄介な女のコなのだ。それもそのはずで、ツインテールが大して魅力的な訳でもなく、面倒で厄介な髪型であるからこそ現実では滅多にお目にかかれないのだ。簡単で魅力的な髪型ならみんなやってるっちゅう話やねん。だからこそツインテールにしか欲情できない男子はサブカル世界に理想を求めるほかないのだ。同情はするが、理解できるかはまた別問題。筆者はツインテール好きでなくて本当によかった。供給のない現実世界はあまりにも救いがない。などと、他人事みたいに言ってはいられない。自分だって趣味とはいえ創作やってるのだ。こんな現実突きつけられたら今後、自身の創作にはツインテールを登場させることができなくなってしまう。これは結構困りものだ。しかし、ツインテールの魅力も、ツインテール女子の存在意義も証明できないのだから仕方あるまい。
悲しいことだが、現実は受け入れねばならない。ツインテールは死んだのである。
さよなら。ツインテール。僕はもう君を自分の作品世界に出す資格をなくしてしまった。いや、最初から資格さえなかった。そんな僕の作品に今まで出てきてくれて本当にありがとう。そしてごめんなさい。もう二度と会うことはないだろう。僕の脳内宇宙で永遠に、そして安らかに眠ってほしい。
……なんてオチで、終われるかあっ!




