表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ただいま迷走中!?  作者: 呪理阿
四月 入学したらさあ迷走
PR
25/102

25 家に住む子供達

「岳、もうオカルト部と会った?」

「うん。姉ちゃんが言ってた意味がすっげぇよく分かった」

「でしょー?」

 昨日のアレ、しっつこかった……。猛ダッシュで逃げたけど。

 岳だ。

 朝飯食いながら、姉ちゃんと話してた。でも、もう食い終わったから顔を洗いに洗面所へ。

『お早よー』

「お早よ」

 あれ? 俺誰と話してるんだ? 鏡の中の俺とか? ……いやいやいやいや。それはねぇな、うん。

『…………久しぶりー!』

 うん!?

 鏡の中から声が……? なんでだ? おかしいだろ! 俺鏡とは毎日会ってんぞ!? ……そこじゃねぇってか? 現実逃避だ。現実逃避になってんのかコレ。

『久しぶりに返事してくれたぁー。 実に三年ぶりー!』

 いや、俺は一回たりとも返事したことねぇ。筈。

『出してー、出してよー。純くん、純さん、純様ー?』

 ……鏡の中の俺が、んな事言いながらドンドンって鏡叩いて来るけど、どうなってんだ。……鏡の裏か? 鏡の裏ってどーなってんだ。外してやろうか。

 現実逃避終了。

「えぇー。どちら様だ。兄ちゃんがどうした?」

『あれぇ? 純じゃないの? 弟? じゃあ岳? 初めましてー』

「いや、俺はお前が誰なのか聞いてるんだけど」

 自分と同じ顔の奴が、全然違う口調と表情で話してるとすげぇ変な気分だな。しかも鏡のくせして、俺と違う行動とってるし。

『鏡だよー。名前はキョウって言うんだー。鏡って書いてキョウね。純が付けてくれたー』

 ……兄ちゃんが、ねぇ。

「ひょっとして最初、名前は鏡と書いてカガミだって言わなかったか」

『ぴんぽーん。流石弟ー。ところで、早くここから出してくれないかなぁ』

「どうやんだよ」

『出してくれるのー? ほんとにー?』

「止めた」

『あぁー! 待って待ってー!』

 ……冗談で必死になるなよ。

『これ、三面鏡でしょ。端の二つを、真中の面に対して垂直に……そうそう、向い合せる。で、呪文を唱えるー。呪文は『シェン・アピュー・現れろ』だよ。いいねー?』

 ……待てよ? ひょっとして、このままやったら俺が出て来るんじゃねぇのか?

『あぁー! ちょっと、どこ行くんだよー! 嘘吐き! 裏切り者! ばーかばーか!』

 うん、俺の顔してあんな口調されるのはな……。壁の陰まで行って、呪文だ?

「シェン・アピュー・現れろ」

「出たー!」

 ……って、誰も映ってねぇのに出て来れるモンだったのか? どんな格好してるんだ。

「岳、ありがとー」

 鏡が歩いてきた。怖っ!?

 とりあえずひっつかんで、鏡の方へぽいっと投げてみた。……割れたらどうしよう。投げた後で考えても仕方ねぇか。

『うわぁん! 元通りだぁー! なんてことするんだよーお』

「なんか不気味だったから」

『家族皆で同じ行動を同じ理由でする必要はないだろー。凛しかり、君等のお父さんしかり、純しかり、忍しかり、岳まで! あぁ、光もこうなのかなぁ……』

 何なんだコイツ。ひょっとして中学生になると声が聞こえるようになるのか?

「あ、鏡のお化けだ、鏡のお化けだ!」

「シマ。そういや久しぶりだな」

「そーだっけ?」

 ……一か月ぶりくらいか。いや、結構久しぶりじゃん。家に住みつく座敷童子の一人。縞模様の着物だからシマ。

 後黒い着物の男の子でクロと、静御前とか言う柄の着物の女の子でシズ、紺色の振袖の女の子のコンが居る。要するに着物の色や柄の名前。

「クロとシズとコンは?」

「かくれんぼしてんだ! シマが鬼!」

『無視するなぁー』

 ……キョウが拗ねてる。

『おーい、シマー。こっち来てさ『シェン・アピュー・現れろ』って言ってー?』

「シェン、アピュー、現れろ!」

 素直だなコイツ!

「出たー!」

「わぁ! シマが居る!」

「違うよー。僕はキョウだよー。鏡って書いてキョウ」

「キョウも一緒にかくれんぼしよ! クロとシズとコンを探すんだ!」

「行くー。やるー」

 …………えぇと、なんか行っちまったけど、いいのかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ