Your life game
一話目投稿です!感想くれたら嬉しいです。誤字なども待っています!
~ピコ、ピコピコ、ピコピコピコ、タラララーン~
全クリしたぞぉぉぉ!俺は右手にガッツポーズを構えた。
俺がここ一週間、夢中でプレイしていたのは「Your life game」と言う名のファンタジーゲームだ。このゲームの完成度は高く、住民たちとコミュニケーションが出来て、好きな人が出来たら告白することも出来る。嫌いなやつは殺したり、そのヤツの大切な物を盗むことも出来る……もちろんそれはゲームの中で犯罪に当たるので、そんなことはしない。俺が伝えたいのは、この完成度の高いゲームが何故、販売されていないかだ。
~2週間前~
俺は二十歳の誕生日を迎えた。俺は俗に言う「オタク」で、四六時中ゲームをしている。俺のプレイするゲームはファンタジー、恋愛、エロゲーなど。オタクはメガネを掛けているイメージがあると思うが、俺の視力は2,0以上ある。その代わりと言ってはあれだが、オタクのイメージ通り太っている。太ってないオタクの方にはごめんね。俺の腹は自慢できるぐらい出ている……五段腹だ。いや……逆に太っていることを気にせずに、開き直っているところだ。
さて……体はブヨブヨだが、顔はそこそこらしい。これは自分が思っている事ではなく、女子が言うのだから間違いない。「望君……顔はそこそこ良いんだから、その体系をどうにかした方が良いよ。そうしたら、絶対にモテるから」
と言われた暁には痩せようと思ったが、俺にはゲームの中に彼女が居るのでその必要は無かった。ゲームの中の彼女は俺が太って居るかどうかなんて気にしないし。リアルでは誰も俺のことを相手にしてくれないし……こんなフリーターオタクを。
二十歳の誕生日に自分にプレゼントを与えよう!と思って俺は久しぶりに家から出て、秋葉のゲーム屋に向かう。別に良いじゃん、他に誰もプレゼントくれないんだから。
しかし、俺が欲しかったゲームは売り切れていた。クソッ、もう少し早ければ!
ゲームを買うために秋葉に行ったので、俺は何もせず家に向かう。秋葉の駅に向かう途中、俺はローブを纏った占い師に呼ばれた。
「そこの望君……『はい?』」
見知らぬ人に名前を呼ばれた俺は、その占い師に近寄る。声からして女性だろうか?
「あの~何でしょうか?」
「望君はあるゲームを買おうとしていましたが、買えませんでしたね」
オォ~。スゲェー、当てやがった!でも、このぐらいの事なら俺を見張っていれば分かるだろう。
「はい、そうですが……」
占い師はテーブルの下からあるものを取り出した。それは……俺の欲しかったゲーム!
「あっ、それ!」
「望君、欲しいですか?」
「はい、欲しいです」
「一万円でどうですか?」
なるほど、良い商売をしてやがる。俺の欲しかったゲームの値段は税込み7000円。つまり占い師は3000円の利益を獲得する。俺が悩んで居るとさらに占い師は言いやがった。
「今日は確か、望君の誕生日でしたね。もし望君が買わないのなら他の人に渡してしまいますが、どうします?」
商売上手なやつだ。占いで色々な情報を利用しやがって。
「望君、何か言ったらどうですか?黙っていても、何も始まりませんよ。知っているんですよ、望君の財布には10500円が入っていて、あなたの家に帰るためには500円しか使わないことを」
「商売上手ですね~。儲かっているでしょう?」
「それが、望君が最初のお客さんでして……分かりました。最初のお客さんと言うことで、望君には『Your life game』を無料で付けましょう。これでどうですか?」
これは絶対にビジネスのプロだな。しかし、これは俺にとっても悪い話ではない。ゲーム二本で10000円。少しためらったが、結果的に買うことにした。
「まいど~。ありがとうございました。ゲームはそこそこにするんですよ。じゃないと……まあいいでしょう」
正直、話の続きが気になったが早くプレイしたいので走って家に帰った。ちなみに俺の走る姿を誰も見ようとはしない。俺の体は若いお姉さんの胸のボインとは違って、腹のボインだからな。弾んでも飛んでも全く興奮するどころか、嫌気がするだけだろう。
当初に俺の欲しかったゲームは一週間で終わってしまった。一週間168時間中140時間プレイした。我ながら天晴れ!満足して、クリアしたのだが何か足りない。そこで俺はあの商売上手の占い師がオマケで付けてくれた(あれもビジネスのうちだろう)「Your life game」をプレイすることにした。
このゲームは主人公がギルドで依頼をこなして行って、青春が出来る。町や村の民と仲良くなることも出来る。
楽しい~!これって絶対に俺の欲しかった方のゲームの値段より高くないか?
そうすると、得したと言うことか!
インターネットで検索するが、ゲームの事については一切触れられていなかった。
まだ開発中のゲームなのかな?
小さいことは気にしないで、俺はこのゲームをひたすらプレイする。このゲームは本当に良い。ソロプレイヤーにもなれるし、パーティーを組んで魔物討伐も出来る。国のお姫様と恋に落ちることも出来るし、美女の犯罪者と一緒に夜を過ごせることも出来る。
俺はSランクパーティーになり、王からお姫様との結婚を踏まえ魔王討伐を頼まれた。もちろん、今のままでは戦えないので、ドラゴンを仲間にする必要がある。だから俺はパーティーメンバーのトム(戦士)、エリーナ(魔法使い)そしてマオ(僧侶)とトモにドラゴンの谷へ向かった。
俺達は無事にガイウス(俺が勝手につけたドラゴンの名前)を仲間にして、魔王を討伐した。
魔王討伐のお金でどんな道具でも無限に入る最高級のマジックポケットを買った。このマジックポケットは普通の武器や道具を入れられるものとは違い(普通の物も結構高い)、食べ物も入り、そのままの状態に保存しておくことが出来るのだ。俺は他にも伝説の剣や伝説の防具を手に入れた。俺の武器にはある魔法が仕掛けられている。それは……俺の手から離れた武器は消えて、俺が望んだときにいつでも現れると言う仕組みだ。つまり俺の武器や防具は誰の手にも渡らないと言う事だ。
魔王は討伐されたのに世界には魔物が少なからず残っている。そこで俺は魔物を片付けに行った。倒した魔物や拾った薬草をマジックブックに保存する。マジックブックとは簡単に言うと図鑑だ。他にもレアスキルや珍しい物を集めたりもしてこのゲームを思う存分楽しんだ。。
そしてほぼクリアしたと思われるところで、俺は国のお姫様と結婚した。
これで全クリで今に至る。
攻略本無しにクリアすると言う事はオタクにとっては当たり前のことだが、それでも俺は嬉しかった。何せ開発中のゲームをクリアしたのだから。
カップラを食べて再び画面に目を向ける。そこには「第二ステージを始めますか?」と書いてあった。
「はい」のボタンを押した。すると「前のデータから道具(装備品含め)を5つとスキルを3つ引き継ぐことが出来ますが引き継ぎますか?」
また「はい」を押し、俺は自慢の弓、マジックブック、マジックポケット、俊足ブーツ、勇者の盾を選んだ。俺は勇者スキル、魔法耐性スキルそしてフレンドリースキルを選び次の画面に進めた。
そしたら、画面に
「リアルでプレイしますか?」
と書いてあった。
そんなリアルでプレイするなんて無理なことを……と思いつつも、「はい」のボタンを押す。すると急に睡魔が襲ってきて、眠たくなった。
あれ~ゲームのやり過ぎかな?
俺の意識はだんだん離れていった。
読んで頂きありがとうございました。




