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前世から始まる恋愛章  作者: 柚木(ゆき)ゆきこ@書籍発売中
第2章

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17、事件 ②

事件は続く……

 ブリジットは思案していた。

 

 先程の話からすると、ブリジットはポスフォード侯爵によって攫われた。それは間違いのない事だ。

 そして、侯爵の目の前には映像のようなものがあり、そこにはモニカが映っている。侯爵が偽ブリジットと言ったことで、モニカと共にいるのは禁忌の魔道具で姿を変えたーーもしくは幻惑か分からないが、侯爵の手の者だという事が想像できた。

 モニカが映っている理由は、偽ブリジットが何かしら魔道具を持っていると予想できる。そしてモニカの近くには無表情のフランシスも映っていた。


 ちなみにこのブリジットがいる部屋にも、禁忌の魔道具の存在が伺える。少しの時間ではあるが、この部屋の中にいたからだろうか。禁忌魔道具の魔力の違いを少しづつ感じ取れるようになっていた。最初は背筋が凍るほどの恐怖を感じていたが、それに侯爵が気づかないのは彼女が終始無言でいたからだろう。

 無言でいることによってブリジットも落ち着き始めた。そしてどうしたら抜け出せるか対策を練っている。だが彼女は使用人の能力が高くても、身体能力が高いわけではない。抜けられるか、と言ったら否である。

 幸いなことに侯爵の話ーー侯爵が勝手に話していただけだが、によると、ブリジットが売られるのはまだ先のようだ。


 偽者を行方不明に仕立て上げた後に、本物は奴隷として売却する、それが彼の手口である。つまり侯爵は禁忌である魔道具を使用して誘拐し、奴隷として売り払う商人であったのだ。


 しばらくすると、代わり映えのない映像を見ているのがつまらなくなったのだろうか、侯爵はニコニコとブリジットの元にやってくる。

 そして彼女に向かって自身のやっていることを説明し始めたのだ。まるで偉業を成し遂げた英雄のような話し方であった。

 残念ながら、興味がなさそうな態度のブリジットに苛立ちを感じたのだろうか。侯爵はふん、と鼻を鳴らし彼女を見下すように話しかけた。


「ブリジット、君は禁忌の魔道具の魔力を感じる事ができるんだろう?そんな君は私の商売の邪魔だ。本当は家で飼い慣らしてあげようかと思ったが、全て断られた上に君には魔道具の耐性もあるようだ。私のお客様に売り渡して、生涯日の目が見れないようにしてあげよう」


 ニタニタと笑っている侯爵を横目で見ながら、モニカが映っている映像を彼女は見続ける。

 

 自身の掌の上で踊っていると思っている侯爵をなんとなくブリジットは哀れに思っていた。

 

 そしてブリジットは思う。


 この男は分かっているのだろうか、モニカと映っている公爵が違う人の可能性があることを。



 その時、上の方で大爆発が起こったような音がかすかに聞こえた気がした。

 ブリジット探偵ここに見参ƪ(˘⌣˘)ʃ


次回は週明けに更新予定です!

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