「謎の夢と謁見」
今週から大学の授業始まってしまいますが、両立して更新していきます。
18話「謎の夢と謁見」
遠くで聞き慣れた鐘の音でソフィーは目を覚ました。
見慣れた天井、なんこも並んだタンス、魔術の本がズラっと並んだ本棚。
ソフィーとアイシャが何年も共に過ごした部屋だ。
唯一違うのは2段ベッドの下の段にアイシャが居ない事だった。
「あれ、姉さん…」
いつもはソフィーが起こす側のため、非常に珍しかった。
何か違和感を覚えたが、ソフィーは起きて着替えて部屋を出た。
階段を降り、軍務局で食事をしようと向かうが…
「え…?!」
(なんで…)
軍務局のロビーは凄惨な光景が広がっていた。
そこには、大勢の兵士の死体が転がっていた。
死臭が立ち込め、床は兵士たちの血の海と化していた。
顔を知ってる人や、実際に話した事もある人も居た。
「姉さん達は…!」
アイシャやアリアの安否を心配して、ソフィーは研究室に向かって走り出した。
血で何度か滑りそうになったが、死体を踏まない様に、器用に廊下を走り抜け、階段をかけ登った。
そして、勢いよく研究室の扉を開けた。
「うそ…姉さん…師匠…」
研究室の床には、アイシャとアリアの体が横たわっていた。2人とも、胸に氷の細い棘が突き刺さり、貫通した背中から血が流れ出していた。
「ねぇ、姉さん!起きて!」
ソフィーは、アイシャの血まみれの肩を掴み揺らす。
だが、反応は全く無かった。
「『高位回復』!」
アイシャに回復魔法をかけようとする。
が、何故か魔法が作動しない。
「どうして!ねぇ!『高位回復』! 『高位回復』!」
何度もしても回復魔法は作動しなかった。
「なん…で…どうして…うっ…ひっく…」
ソフィーの目からは大粒の涙が零れ落ちた。
(誰がこんな事…)
ソフィーが絶望して血の海の床に膝を付いて項垂れていたら、隣の図書室の方で物音がした。
ソフィーは恐る恐る図書室の方に入っていくと、そこにはジークが居た。
だが、彼は首を掴まれ、本棚に押さえつけられていた。
真っ黒なマントを羽織り、フードを目深に被った怪しげな人物だった。
「ジーク?!」
「そ、ソフィー…」
「あなた何者?!ジークを離して!」
「ソフィー、逃げろ!無理だ!」
ソフィー、床に落ちていたジークの剣を拾って構える。
「私ハ…半魔…」
怪しげな人物は女の声で答えた。
「半魔?何者?何でこんなことをしたの?」
「アナタニ教エル必要ハ…ナイ」
「あなたは、私の大事な人達を殺した今ここで倒す!」
「ヤレルモノナラ…ヤッテミロ。ダガ、ソノ前ニ…」
半魔はジークの首を抑えていた力を強めた。
「ぐっ…ソフィー…に、逃げ…ろ…」
ゴキッと鈍い音を立てて半魔は、ジークの首を片手でへし折ってしまった。
ジークの体が力なく床に落ちる。
(う、嘘…何で…どうして…)
「あなたを絶対に許さない…殺す!」
目の前でジークを殺された悲しみと憎しみを原動力にソフィーは斬り掛かる。
だが、その一撃が相手に届く事は無かった。
「そ、その翼…」
半魔と名乗った女の背中から真っ黒な翼が現れ、その翼を前に持ってきて、ソフィーの剣を受け止めたのだ。
翼の先には赤い爪が生えていた。
(悪魔と同じ翼…)
「ダカラ言ッタダロウ…半魔ダト…」
「くっ…」
ソフィーは再度攻撃しようとしたが、相手の方が速かった。
ソフィーの首はジークと同じ様に半魔に掴まれ、そのまま窓から外に飛び立ってしまった。
そのまま上昇し、軍務局の建物がどんどん小さくなっていく。
「くっ、離せ!」
「アァ、分カッタ。」
そう言って半魔はソフィーの首を掴んでいた手を離した。
そのままソフィーは真っ逆さまに落ちていく。
回復魔法と同じで、何故か『風』も作動しない。
このままだと、石畳の道か建物の屋根に落ちて、衝撃で身体中がグチャグチャになってしまう。
(やばいやばいこのままじゃ死ぬ)
どんどん地上が迫って来る。
「なんで…どうして…」
落下しながらソフィーの目から涙が滲み出る。
(せっかく、魔王倒せたのに…)
「ジーク…好…」
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「はっ!」
ソフィーは豪華なふかふかのベッドパッと目を開けた。
「はぁ…はぁ…夢か…」
額には冷や汗が止まらず、背中も汗でシャツと下着がびしょびしょだった。
額の汗を腕で拭う。
「あれ…どこだここ…」
窓を見ると、既に太陽が空高くに居た。
(やっぱり現実だと、あの後意識失ったんだろうな…)
ソフィーは魔王との戦いの事を思い返し、自分の記憶を確かめていたら…
「おなか…すいた…むにゃ…」
ソフィーが寝ているベッドの枕元では、アイシャが学校で授業中でする居眠りに似た感じで、突っ伏して寝ていた。
少し離れた所には、ソファーの上に豪快に口を開けて寝ているジークフリートが居た。
見知らぬ部屋だった。
ベッドを初め、机や棚等の家具や調度品、全てが統されていて、初見で高級と分かる代物だった。
「良かった…2人とも生きてる…良かった…」
「よっこいしょ…」
アイシャを起こさない様に気をつけて、そーっとベッドから抜け出す。
そして、高級な絨毯に足をつけて、立ち上がろうとしたが…
「うわっ…!」
ドサッ
立ちくらみがしてソフィーはその場で転んでしまった。
「痛たた…うっ…」
「なんの音だ?」
勢い良く扉が開き、ソフィーの、良く知る人物が入ってきた。
「え?!とーさまとかーさま?何でここに…」
ソフィーの目の前には、彼女の両親が居た。
「連絡があったんだ。一通りの事はレイモンドって隊長から話を聞いたよ。」
「わざわざ来てくれたんだ…ありがとう…」
すると、リーシャが急にソフィーに抱きついた。
「ちょっ、かーさま!」
「もぉ!ソフィー!心配したんだから!」
その目には涙が浮かんでいた。
(当たり前よね…)
「ご、ごめんなさい…かーさま。心配かけてごめんなさい…」
「まぁ、生きて帰ってきたなら俺は何も言わん。」
「ちょっ!」
「それでソフィー、体調は?」
「多分大丈夫だよ。さっきは寝起きであれだったけど、今は平気だと思う。でも数日は魔法は使わない方が良いかも。かなり魔力消耗しちゃったし。」
「そうね…無理しないでね…」
「はい、かーさま。」
両親の変わってない様子にソフィーは久しぶりに安心した。
「んーソフィー?」
3人の会話でアイシャが起きてしまった。
「あっ、ソフィー起きたか。」
アイシャに続いてソフィーで寝ていたジークも起きてきた。
「それで〜?この子達は?男の子の方はソフィーの彼氏?」
「なっ?!」
ジークの顔が赤くなる。
(かーさま、図星過ぎ!)
「え、えっと、こっちの女の子がアイシャって言って、同じ師匠の元で魔法を教わってるお姉ちゃん。それで…」
「それで?」
「彼が、ジークフリート、この国の第2王子よ。」
すると、数秒の沈黙が部屋に訪れた…
「「えー?!」」
(まぁ、無理もないか…)
「ジークフリート様ってあの、まだソフィーが5歳くらいの時に森で会った…」
リーシャが恐る恐るソフィーに質問した。
「うん、あの時の…王子さま。」
「し、失礼しました!」
両親が並んでジークの前で床に跪いた。
「はぁ…」
(まぁ、こうなるよね…)
横目でジークを見ると、後頭部をポリポリと掻きながら困り顔で居た。
「あのう…俺もあんまりこういうの好きじゃないのでやめてください。というか、ソフィーのご両親だったら尚更しないでください。」
「ですが…」
「とーさま、かーさま。ジークを困らせないであげてください。」
「そうだな、済まない…」
「それで、2人は付き合ってるの〜?」
「えっ…」
「いいわよ〜?こんな勇者みたいな青年となら私達だって安心よ。」
「えっと…」
コンコン!
「はい!」
「失礼します!国王陛下が皆様をお呼びです!玉座の間にご案内します。」
入ってきたのは、王国軍の兵士の青年だった。
「父上が?了解した。」
(兵士さん、超ナイスタイミング!)
ソフィーは心の中でガッツポーズをした。
そう言って部屋にいた全員が、廊下に出て兵士に続いてゾロゾロと歩き出した。
廊下も非常に豪華な造りで、床は白い大理石で、壁には絵画や石像、甲冑が飾ってあった。
ソフィーは隣にいたジークに耳元で囁いた。
「ねぇ、ここってもしかして…」
「そっか、ソフィーは意識無かったから知らなくて当然だよね。ここは、王宮で、さっきのは外の貴族が泊まる用の部屋の1つ。」
「やっぱりかぁ〜」
(そうだよね…あんなに豪華な部屋王族か貴族しかないよ。そして、私の周りに貴族居ないし。王宮しか有り得ないよね…)
一同はそのまま歩き続けた。
そして、ソフィーは夢の事を思い返していた。
(あの夢…妙にリアルだったな…匂いとかあったし…それにしても半魔って何者だろ…後で師匠に何か知らないか聞きたいな…)
「おい、ソフィー、おい。」
隣を歩いていたジークがソフィーの肩を掴んで揺らした。
「え?あっ、ごめん考え事してた。それで何?」
歩いてはいたが、集中して考え込んでいたので、隣のジークが何度も呼んだいたのを中々気づかなかった。
「ソフィー大事な話なんだが、ソフィーの意識が戻らない間にレイモンドから聞いたんだが、悪魔と魔王を倒した俺とソフィー、アイシャとレイモンドは、今回の功績でそれぞれ褒美を頂けることになった。」
「えっ…そんなのあるの?」
「事が事だからね。それでなんだが、何か欲しいものはあるか?」
「い、いや特には…」
「そうか、だったら提案なんだが、俺と2人で1つの褒美にして貰わないか?」
「え?!何を?」
すると、ジークは、ソフィーに向き合って彼女の手を取った。
「父上に俺達が付き合うのを認めてもらうんだ。」
「へ?えぇ?ち、ちょっと待って!」
「はぁ…ちょっと来い。」
そう言ってジークはソフィーの手を掴み、廊下の角に引っ張って連れ込んだ。
2人は並んでいる1番後ろに居たので誰も気づかなかった。
「えっ?何?」
「ソフィー、お前は俺の事どう思ってるんだ?こないだは一緒に居たいとしか言わないでお前は意識失ってしまっただろ。お前の気持ちを教えてくれ。俺とは嫌か?」
「えっと…い、嫌じゃないと思う…」
ソフィーは恥ずかしさでジークと目を合わせれずにいた。
が、ジークはソフィーの両頬を手で抑えて自分の顔の目の前に持ってきた。
ソフィーは顔の温度がどんどん上がっていくのを感じた。
そして、ジークは真剣な眼差しで再度ソフィーに問いかける。
「それで…?俺はお前の事が好きだ。お前が嫌なら無理強いする気は無い。ソフィーの気持ちを教えてくれ。頼む。」
「じ、ジークの事…好きだよ…」
ソフィーは遂にジークへの思いをちゃんと明確に本人に伝えたのだった。
「ここからが本題なんだが、基本、王族は貴族の令嬢や、隣国の王女と結婚する事が多い。良く言う政略結婚みたいなやつだ。俺とソフィーの関係は非常に稀なんだ。第2王子だから、大丈夫かもしれないが、こういう機会でもないと認めて貰えないかもしれない。」
「そうだよね…」
(そんな気はしてたよね…)
「そして、ソフィー、この後謁見の時、どうして俺とが良いのか、父上を納得出来る様に話してくれ。」
「えっ、それって…」
「簡単に言ってしまえば、何で俺が好きなのか、説明してくれれば良い。」
「私、口下手だし、上手く言えないかも…陛下に納得して貰えないかも…」
不安になっているソフィーの頭にジークはポンと片手を載せた。
「安心しろ。お前1人に背負わせる気は全くない。一緒に俺も頑張るから。」
「うん、分かった。」
ソフィーは覚悟を決めて、首を縦に振った。
「え、え?ソフィー、どうしたんだ…」
急にジークが慌て始めた。
「えっ、なに…」
「いや、だって、目」
突然何かと思いながら、ソフィーは自分の目を触る。
(え、何で…)
触った指が涙で濡れていた。
「何で?どうして?」
疑問に思っていたらどんどんボロボロと涙が溢れてきた。
すると、
「大丈夫だよ、ソフィー。どこにも行ったりしないから。安心して。」
ジークが、その細身だが、よく鍛えられた筋肉の付いた体で抱擁してきた。
ソフィーはその体の温かさと、心臓の鼓動を初めて直接感じた。
(なんか…安心する…良かった…死んでなくて…)
「あっ…もしかして…」
「どうしたんだ?」
「いや、あのね…」
そうしてソフィーは夢の出来事をジークに掻い摘んで説明した。
起きて軍務局に行ったら兵士たちが大勢死んでいた事。
研究室にはアイシャとアリアの死体があった事。
謎の女に目の前でジークが殺された事。
「こ、怖かった…目の前でジークが殺されて…もう会えないって思ったら…」
そう言って、ソフィーは両手で涙を拭う。
ジークはソフィーの頭を撫でながら
「大丈夫だって、こうして目の前に居るじゃないか!だから安心しろって。分かったか?」
「うん、分かった。」
「それでなんだが…ソフィーの両親は俺達のこと認めてくれるか…」
「うーん、反対はしないと思うけど…どうだろ…」
「良いわよ、仲良くしなさーい。」
ジークの真後ろで声がした。
リーシャだった。その後ろにはイヴァンとアイシャが居る。
「えっ…いつから聞いてたの…」
「んーと、嫌じゃないと思うくらいから。」
(ほとんど聞かれてたぁあ!)
「気づいたら2人が居なくて、元来た道を戻って来たらこんな所でイチャイチャして。懐かしいわねイヴァン。」
「おっ、おう…」
「それで、かーさま。お許しいただけるんですか?」
「えぇ、元から決めてたことよ。よっぽど人間性に欠ける人じゃなければソフィーが好きになった人なんだし、ソフィーの気持ちを尊重しようって。前にイヴァンと話して決めてたのよ。」
「かーさま…」
「はい、さぁ、国王陛下を待たせてしまいますし、行きましょ!」
「「はい!」」
そして、再び6人は玉座の間へと向かった。
歩いてる最中ソフィーは、先程の様にジークとは話さず、謁見の時にジークに対する思いをどうやって説明しようかと思案していた。
すると…
「ねぇ、ソフィー、謁見の時だけど──────」
「うん、分かった。ジークに合わせるわね。」
「あぁ、任せろ。」
2人は作戦会議を終え、遂に玉座の間に入る大きな金属の扉の前に来た。
扉の両端には長い槍を持った兵士がそれぞれ立っていた。
そして、扉の前の壁には、レイモンドが壁に寄りかかって待っていた。
「おっ、今回の主役さん達がおいでなすったか。」
「レイモンドさん!」
「さてと、この扉の向こうに国王陛下が居る。ソフィーとアイシャは貴族じゃないと向こうも知っているからある程度の粗相は目を瞑って貰えるだろうが、それでも失礼のないようにな。」
「「はい!!」」
「俺達はここまでだソフィー。しっかりやれよ。」
「はい、とーさま。言ってきます。」
そして、4人は扉の前に並んだ。
レイモンドが衛兵の1人に頷き、その兵士が
「魔王討伐隊の御一行です!!!」
と叫んで、重い扉がゆっくりと開いた。
(凄い…広い…)
扉の向こうは、ソフィーが寝ていた部屋等と比べ物にならないくらい豪華な部屋だった。
床は端に金のレースがあしらわれたレッドカーペットがしかれ、玉座まで続いている。
両サイドには、廊下のと似た甲冑が何体も飾られている。
天井には、見たことも無い程綺麗で豪華なシャンデリアが吊るされていた。
壁沿いに大臣や側近らしき人が並んでいた。
その中には、王国軍を率いているコルトや、ソフィーとアイシャの師匠のアリアも居た。
そして、この部屋の中心とも言える場所、玉座には、1人の男が座っていた。
黒い短めの顎髭を生やした、服の上からでも分かる筋肉質な逞しい肉体をしている。
ソフィーの居た前世で言うならダンディ?とでも言うのだろうか。
高位の魔物等とも渡り合えそうな容姿をしている。
そして、その肉体の上には、豪華な服を着ていた。
紺色の服をベースにあちこちに付けれるだけ金の装飾が施され、白と赤のマントを羽織っていた。フードの部分には白い動物のしっぽらしき毛皮が付いている。
そして、国王の両サイドには扉の時と同じ槍を持った兵士が立っていた。
(あの人がジークのお父さん…もっと、白髪で長い髭のおじいちゃんかと思った。なんか、思ったよりもかっこいい。)
4人はゆっくりと歩いて進み、国王の前で跪いた。
「名を申せ。」
「はっ、私、王国軍、第2部隊隊長、レイモンドが代表して紹介させていただきます。右より、王国軍軍務局研究室所属、アイシャ殿、ソフィー・ベネット殿、そして、ガイロニア王国第2王太子、ジークフリート・ガイロニア殿下でございます。」
「ご苦労。さて、レイモンド、アイシャ、ソフィー、そして、我が息子ジークフリートよ。今回の魔王及び悪魔の討伐ご苦労であった。本来は、魔物退治が目的であったのが、予想外の方向へと行ってしまった。本来であれば、あの場の人間は誰一人生き残る事が出来なかったかもしれない。アレクサンダーも今ここに居なかったかもしれない。」
そう言って国王は、横目でソフィーから見て右に立っているジークより数歳年上の容姿をしている青年の方を見た。
(あれが、ジークのお兄さん…)
「4人にはこの国を救われた。感謝してもしきれない。そこでだ。欲しいものをそれぞれ1つ申してくれ。常識の範疇にはなってしまうが叶えてやろう。まずはアイシャとやら。何が欲しい?」
アイシャは、王宮の書物の禁書も含めた閲覧許可を求めた。アイシャは今回悪魔を1人肉体は倒せたが霊体に逃げられてしまった。その悔しさからだろう。
レイモンドは、今回破壊されてしまった防具などを新調するための資金が欲しいと所望した。
現金な人物だった。
そして、ソフィーの番だ。
「さて、ソフィーよ。そなたは何を望む?」
(ちゃんと言わなきゃ!)
「国王陛下、すみません、私の褒美は、こちらのジークフリート王子と2人で1つの褒美を頂けないでしょうか?」
「良かろう、申せ。」
ちらりとジークの方を見る。
見ると、ジークもソフィーの方を見ていた。
アイコンタクトをかわす。
そして、ソフィーは勇気を絞り出す。
(せーのっ!)
「「私達は、お互いを大事に想っています。陛下、お付き合いするのをお許しください!!!」」
To Be Continued
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