第2章 暗黙の了解
魔王・キャサリン「あら?このエロ神木、まだ死んでなかったみたいね。」
サダは、何気に右手のスマートウォッチを見て言った。
サダ「うわ、もうこんな時間。キャサリン、もう8時よ。せっかくだけど、早くしゃぶしゃぶの食べ放題の店に行きましょ。私、さっき、いつもの習慣でネルノダを飲んでしまったから、そろそろ眠くなりそうで不安なの。」
魔王・キャサリン「はあ?サブリーダー、最近寝つき悪いの?ちょっと待って。この老木の話に興味があるわ。老木、ノヴァってこの星の創造主のこと?」
キャサリンは、真っ二つに割れた神木・マツダの幹に蹴りを入れた。
神木・マツダ「グエエエエ!!痛い・・・・そうだ・・・・今のノヴァの影響で、街には車というものが走り始めた・・・・その女の着けているスマートウォッチとか、少しずつこの世界は機械化している・・・・機械化は、自然を乱す・・・・。」
魔王・キャサリン「あなたが暴れたのは、機械化のせいだと言いたいの?」
神木・マツダ「そうだ・・・・俺はついさっきまで、真面目な松の木だったのだ・・・・今までサバ缶なんか食べたいなんて、一度も思ったことないのに・・・・それがエスカレートして、酒、ギャバ嬢まで食べたいと思ってしまった。」
魔王・キャサリンは、またまた神木・マツダの幹に蹴りを入れた。
神木・マツダ「ギイヤアアアア!!痛い!!」
魔王・キャサリン「そんな話はどうでもいいの。なぜ、私がノヴァにならなきゃならないの?ノヴァになったら、何でも願いが叶うの?」
神木・マツダ「お前の攻撃力は、自然そのものだ。俺のインデペンデンスデイ・シールドは、台風のような強風じゃないと破られない・・・・それをパンチやキックで、しかも俺を真っ二つにするなんて・・・・。お前がノヴァになれば、以前の機械のない世界に戻るはずだ・・・・。あと、何でも願いが叶うかどうかは分からない・・・・ノヴァになってみないと、それは分からない・・・・。」
魔王・キャサリン「ふ~ん。ノヴァか、面白そうね。」
サダ「まさかキャサリン、ノヴァになる気?ノヴァになったら、ノヴァの村から出れないのよ。」
魔王・キャサリン「別にそれは構わないわ。ルーファスのいない世界なんて、面白くないもん。」
サダ「キャサリン、男はルーファスだけじゃないのよ。とにかく今は、しゃぶしゃぶを食べに行きましょ。」
魔王・キャサリン「そうね、生肉でも食べながら考えてみるわ。」
サダ「ちょっと、ちゃんとお湯でしゃぶしゃぶしてから食べてよ、気持ち悪いから。スーパーファイアボール!!」
サダは、右手の指先から巨大なファイアボールを、神木・マツダに放った。
神木・マツダ「ギャアアアア!!燃える!!誰か助けてくれ!!ギャアアアア!!」
魔王・キャサリン「え~~、イヤよ。生で食べる方が美味しいわ。」
サダ「じゃあ、食べるときは言って。私はトイレに行くから。」
二人は、しゃぶしゃぶの話をしながら歩き始め、その場からいなくなった。
ユナは、ミネラルウォーターを唱えようとすると、ミヤモトが言った。
ミヤモト「ユナ、やめとけ。コイツは生き返るとまた、ギャバ嬢達を松ぼっくりにするだろう。燃え尽きてから、火を消すんだ。」
ユナ「でも・・・・。ギズモはどう思う?」
ギズモ「・・・・あれだけ割れてるし、もう手遅れよ。燃やして成仏させてあげましょう。」
神木・マツダ「嫌だ!!死にたくない!!誰か助けてくれ!!熱い!!熱い!!ギャアアアア!!」
燃えている神木・マツダの回りに多くの村人達が集まり、手を合わせ始めた。
村人達「成仏して下さい。それにしても明日、仕事嫌だなあ。」
「安らかに眠れ。それにしても、明日は嫌いな奴と一緒にルート営業だ、嫌だなあ。」
「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。それにしても、明日の葬式嫌だなあ。遠いんだよなあ、会場まで。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。」
神木・マツダ「ギャアアアア!!熱い!!熱い!!誰か助けてくれ!!火を消してくれ!!ギャアアアア!!」
ソータ「あれじゃあ、成仏できないんじゃ・・・・。」
ヒカリ「それを言うな、ソータ。こういうのを暗黙の了解と言うんだ。」
神木・マツダは約2時間ほどのたうち回り、炭となって静かになった。そして、ソータ達はタントとNboxに乗って、寺へと帰って行った。




