第2章 ナチュラルな強さ
神木・マツダ「ウヒョオオオオ!!いい女見っけ!!秘技・マツダ・トレイン!!」
神木・マツダのゴツ太い1本の枝が、キャサリンとサダをめがけて伸びてきた。
サダ「うわっちょっと変なのが伸びてきた。キャサリン、お願い!!」
魔王・キャサリン「初対面の挨拶がいきなりこれ?失礼なエロ神木ね。デエエイ!!」
キャサリンは、伸びてきた太い枝を右手で掴み、捻ってねじ折った。
神木・マツダ「ギャアアアア!!痛い!!痛い!!このアマ、なんて強さだ!!この強さ、人間じゃねえ!!」
魔王・キャサリン「私は乙女よ!!ゆくゆくは乃木坂のセンターになる女よ!!」
そう言うと、キャサリンは神木・マツダを目指して走り始めた。
神木・マツダ「ふざけるな!!お前みたいな腕力だけが取り柄の女に、センターが務まるほど乃木坂は甘くないぞ!!死ね!!夢見る女よ!!マツダスペシャル!!」
キャサリンは、無数の振り回して伸びて来るマツダの枝をかわして近づき、空高くジャンプした。そして、神木・マツダの頭頂部めがけて、右足で踵落としを放った。
魔王・キャサリン「必殺・乃木坂46式踵落とし!!」
マツダの直径10mほどの幹が、ミシミシと音を経て、大きなひび割れが中央にビッシリと縦に入った。
神木・マツダ「なんだと!!俺のインデペンデンスデイ・シールドが破られた!!こうもあっけなく!!神木のこの俺が!!グワアアアア!!」
ズドドドドーン!!
神木・マツダは、縦に真っ二つに割れて倒れた。
魔王・キャサリン「この薪で炭でも作って、備長炭で焼き鳥でも食べようかしら。」
サダ「キャサリン、このエロ神木は松だから、炭にはできないわ。それよりも、あそこに七色の男がいるわよ。ついでに殺しちゃって。」
魔王・キャサリン「え?あの子が七色の男?まだガキじゃない。高校生?」
サダ「さあ。歳は分からないけど、せっかくポナ村に来たんだから、今殺しとかないと。」
魔王・キャサリン「・・・・やめとくわ。未来ある若者を殺したら、私は悪者になっちゃう。」
サダ「いやいやいやいや、あなたは既に悪者ですよ。魔王って時点で悪者だから。」
魔王・キャサリン「じゃあ、あそこの汚いおっさんを殺しとこうか。」
そう言ってキャサリンは、チャンコの方に向かって歩き始めた。
チャンコ「むむ・・・・来るか、女!!」
チャンコはファイティングポーズをとって構えた。
魔王・キャサリン「まさしくこの恐い形相、何年も修行をした、おっさんの中のおっさんの顔ね。見てなさい、サブリーダー。あなたの嫌いなおっさんの死に様を。」
キャサリンがサダの方を振り向いたとき、真っ二つに割れた神木・マツダの呻き声が聞こえてきた。
神木・マツダ「お前のその強さ・・・・お前こそ・・・・ノヴァになるべきだ・・・・。」
キャサリン「ノヴァ?私が?」
キャサリンは顔をしかめながらも、マツダの話に耳を傾けた。




