お父さん、特典を使う
今日は仕事は休み、朝子さんは優の全国学力テストとやらについていってる。
だから今日は気兼ねなくゲームに没頭できる。
あぁ、なんて素晴らしい1日なんだーっ。
と言うわけでもなく、朝子さんのかわりに買い出しに近くのショッピングモールへと来ている。
今日は20日なので5%OFFの日だ。
それに卵と米と洗剤が安いため朝から並ばないといけない。
買い物という名の戦いを終え、私は3階にある大型書店に来ている。
そこで私はゲーム専門誌を立ち読みしている。
『ネバーエンド』はやはり人気タイトルらしくどの雑誌でも特集が組まれている。
初心者のための良い狩場やオススメスキルの説明や今後予定されているイベントなど盛り沢山である。
しかしどの雑誌にも封入特典として何らかのアイテムや装備品なんかが貰えるパスワードが付いている。
『冒険者回復セット・数種の回復アイテムが入っている』『○通特典 堅守の盾・防御率up ○通のロゴ要り』『電○特典 隼の大斧・俊敏up 電○マスコットキャラクターの顔の形をしている』などなど使えるものや使えそうだけど恥ずかしくて使えないものが入っている。
「へー、色々あるなぁ。おっ、これなんかいいんじゃないか?」
とある特典に興味があったのでつい購入してしまった
ゴウケンは今日も広場に現れた
しかし、昨日までとまた様子が違う
よく見ると体に模様、いやタトゥーが入っている
種類はトライバルというもので、色は赤
腕・足・胸・背中、そして、顔にもタトゥーが入っていた
見た目はまさに歴戦の戦士、いや悪鬼である
「いやー、特典のタトゥーセットなかなか良いじゃないですか!デザインを組み合わせたりして結構な出来だよ!タトゥーにもそれぞれ効果があるみたいだしこれだけ併せたら効果凄いかもね。」
私は装備品などよりもオンリーワンなキャラクターになりそうなタトゥーセットを選び二時間以上掛けて完成させた。
我ながら自信作で、これなら周りからもかっこいいと思われるだろう。
私はついつい笑顔で槍をくるくると回しポーズを取った。
広場に最近話題のロールプレイヤー?のニットさんが今日も現れた・・・
昨日までと違い、全身タトゥーで凶悪さが増している・・・
そしてブツブツと独り言を話したかと思うとまた笑顔で槍を振り回している
その悪鬼が足を向けるその先にはフルフルと震えている老人が・・・
広場に居た冒険者は思った
『いやー、オウル爺ー逃げてーー!』




