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大好きな妻が亡くなった  作者: ゆき


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26日目 忘れたくはない


7月27日(月)

午前中

洗濯物を干しついでに妻と私の布団も干した。

曇り空だが雨は降らなさそうだ。

ベランダは妻の好きなテリトリー。

妻と同じ様に近くに見える森を眺める。

気温もまだそれ程上がってはいないし曇り空なので陽も当たらず気持ちが良い。


妻が亡くなってから3週間が経つ

生前、暗い寝室で私が寝床から起きて頭が働いていない状態でも隣に寝ている妻の存在を感じていた。

それは残留思念の様に私の心に残っている。

彼女がこの世から去り膨らみの無い布団を見る度にとても寂しく辛くなる。

物凄く胸が締め付けられ痛む事もあった。


最近妻が隣に寝ている感覚が薄らいでいる。

無論未だ妻の布団を見る度に恋しくて寂しいのは変わらない。

でも以前ほど毎日毎分激しく落ち込む感情があまり湧かなくなった。

勿論波があり酷い日は当然ある。

これは心境の変化と割り切れる話しでは無い。

心の変化と順応は他人から見れば喜ばしい事の様に思える。

私はそれが嫌なのだ。

妻を忘れてしまう冷めた人間の様で悲しくなる。


この「妻を忘れる」のが救いになるのか?

仲の悪い夫婦だったならそれも当然あり得るだろう。

私らは違う。

いや、違うと思っているのは私だけなのか?

辛い感情を取り除きたい自分がいる。

でもその感情を捨てたくは無い自分もいる。

そこに答えは無い。


午後、布団を取り込み妻の布団をピッチリと敷き直す。

妻の布団を摩り妻に「布団を干して気持ちいいでしょ」と言う。

応えは無いがきっと「うん、ありがとう」と言っている気がする。

少しほろりとする。

悲しみの中に愛がある。

今はそれでいい

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