第8話『ウサギとカメ』
あの精霊との出会いから一週間がたった。スミレは聞く。「いい加減覚えましたか?文字は結構喋るより分かりやすいと思いますが。あなたたちの出身はたしかオメガの向こう側でしたっけ?」「うん」コウセイは考える(文字はスペイン語なんだよな…言語は日本語なのに。)「ちょっと難しくてもう少し付き合ってほしい。」スミレは頷き「もちろんです。あとこちらを読めればよいかと」コウセイは頑張って表紙を読む「三英雄…?」そこからその三英雄の本を読み始める。
そこから一週間「今日は気分転換しよ…」コウセイは肩を叩いて言う「スミレちゃん!買い出し俺も行く!」スミレは少しびっくりした顔で「違うものは買えませんからね」コウセイはツッコむ「あなたはお母さんですか?わかった!」コウセイが歩きながら話し始める。「今呼んでる三英雄ってあんじゃん?俺のいたオメガ滝の向こうにもさ。歴史ってのがあってさ。それにもいろんな英雄…偉人だな。偉人がたくさんいるのよ!それだけじゃなくて童話とか神話とかもあるんよ。俺が好きな童話はウサギとカメかな。」
スミレは興味深そうに「どんな話か。気になる。話して。」コウセイはお得意の声変えると演技で話す。「昔々あるところにウサギとカメがいました。するとうさぎはこう言いました。かけっこしようぜ〜それに亀はこう答えました。いいよ〜そこでかけっこをするとのろまなカメは足の速さが自慢のうさぎに走り出しで負けてしまいました。しかし自身のあるうさぎは油断をして途中で昼寝をしました。しかしカメは一歩一歩休まず進みました。うさぎが目を覚ました。その頃にはカメがゴール目前でした。そしてカメがかけっこに勝負ましたとさ!」
スミレは表情を変えずに言う。「うさぎが愚かなだけね。実力差があるなら最後まで走れば勝てたはずだから。」「夢のない言い方」「夢ではだめです。現実世界はうさぎでも休まない人はいます。速いものは速いまま。強いものは強いままです。だから私たちは努力をする。追いつくためではなく生き抜くために。でもカメは好きです。勝てないと分かっていてもあきらめなかったですから立派だと思います。私も…いやなんでもないです。」コウセイはなんだろう…という表情だった。「俺も同じ意見かな〜。うさぎが寝てるとは限られないしね。シンプルじゃ。亀はうさぎには勝てないかもしれないけどね。でも俺はこの作品はちゃんと一歩一歩やっていくことの大切さを感じたね。」スミレはたしかにという表情で。「そうですね。」コウセイはその後笑顔で言う「しかもオレらはみたいな知恵と言葉があり手がある生き物だからこそ知恵を回して次世代へ言葉で繋いで手でいろいろなものを生み出して一歩一歩楔を打ち続ければいつかは天才に並び立てるそれが知恵を持つ生物の強みだよ。」スミレは少し不安な顔をする。「そうですね…」「どうした?」「何でもない。」




