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4. 締め:恋の余韻と次への伏線
夜。
学園寮の屋根を撫でるように、風が静かに吹き抜けていた。
遠くでは、整備区の明かりがゆらゆらと瞬き、
レールの上を走る魔導光が、星のように点滅している。
クラリスは窓辺に腰かけ、笛を胸の前に持ち上げた。
昼間の騒動の名残が、まだ心のどこかで温かく灯っている。
クラリス(心の声)
「想いが走るなら……それは、祈りより確かな奇跡かもしれない。」
そっと息を吹き込む。
ピィ――……と、小さな音が夜空へと舞い上がった。
その音に応えるように、空の彼方に細い光の線が伸びる。
やがて、それはゆっくりと湾曲し、ひとすじの“光のレール”を描き出した。
それはまるで、誰かの心を繋ぐ“約束の道”。
遠くの塔の上で、学園の時報汽笛が一度だけ鳴る。
ボォオ――……。
光のレールが、その音に合わせて一瞬、強く輝いた。
そして、夜の闇に溶けて消える。
窓辺のクラリスは、笛を胸に抱きしめ、微笑んだ。
その瞳の奥には、まだ見ぬ“誰か”への想いが、淡く灯っている。
――汽笛が鳴るたび、心が走り出す。
アカデミー・オブ・レールに、また新しい朝がやってくる。




