346 遊話 悪魔の踊り
悪魔の踊り
ここは騎士学校
騎士学校の廊下を1人の学生が歩く
コツコツ
コツコツ
黒髪の少年
眠そうな目
黒髪の少年はトコトコと歩いている
騎士学生のはずだが何故か
覇気はなく
どこか気が抜けたような雰囲気を纏う
その少年の後ろには二つの影が
黒髪の少年から
一定の距離を保ちヒソヒソと話している二つの影
(おい見つけたぞ!アイツだ!)
(アイツが例の?)
(ああ、間違いない!あのアホそうな顔は忘れない。)
黒髪の少年は酷い言われようだ。
しかし、そんな事が言われている事はもちろん
黒髪の少年は気付いていない。
(あれが平民の…)
(ああこの学校、唯一の平民だ)
(平民がどうやって入ったんだ?
ここ名門騎士学校だぞ?)
(何かの間違いか、不正だろ?
あの平民に、この学校の試験に合格できるとは思えん。)
(確かに…)
(だから騎士に変わってオレ達が成敗してやろう。)
(ははは。面白い。)
二つの影は同じ学生のようだ。
黒髪の少年はトコトコ歩く。
渡り廊下を歩く少年
コツコツ
渡り廊下は吹き抜けで外に面している。
今は冬
冷たい風が吹き抜ける。
渡り廊下を渡り切り校舎に入る黒髪の少年
続く二つの影
二つの影は渡り廊下を進む
その時、
(!!)
(おいっ!隠れろ!)
突然…
黒髪の少年が立ち止まる。
…
…
静まり返る空間
…
(なんで立ち止まったんだ?)
(わからない。
まさか…気付かれたか?)
(いや
あの平民にそんな事はできないだろ)
黒髪の少年は立ち尽くす。
振り返る事はない。
前だけ見ている。
(寒いな)
二つの影は渡り廊下にいる。
冬の風が体を包む
(さ、さむい
もうどうどうと叩きのめすか?)
(ダメだ!
校内でのトラブルは校則違反だ。
それに平民への差別的な対応も…
もしバレたら謹慎処分じゃ済まないかもしれない…)
(クソ…
早く進め平民…)
とその時
(!!)
二つの影は驚く
黒髪の少年が突然、奇妙な行動を取り始めた。
黒髪の少年は……
自分の耳を上下にしきりにひっぱり、同時にスクワットのような動きをしだしたのだ。
(なっ!)
(なんだあの動きは!?)
二つの影は驚く。
なんだあの不気味な動きはと…
黒髪の少年の
不気味な動きは続く
(寒い)
(うう。長い)
寒さに震える二つの影
もうどうでもいいから早く進んでくれと
思う二つの影
しかし
不気味な動きは続いた。
……
…
二つの影は翌日、体調崩して学校を休む事になる。
この出来事がのちに「悪魔の踊り」として語り継がれる事になる。
黒髪の少年に対する嫌がらせは少しずつ
なくなっていった。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。




