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これは猫探しでしょうか?

「リリーさんお休みください!!」


ホームに帰ってすぐに二階に上がりリリーさんと交渉だ、引くわけにはいかない、俺の精神の為にも!!


「お休みですか?今日お休みでしたよね?」


コテッと首をかしげながら確認してきたので今日の事を話しておく、決して休みではなかったと!!


「今日【ダイアリー】でシルビアに会って巻き込まれた、あれは休みになってない」


それに別に連休だっていいじゃない!切実に休みが欲しいのよ!!


「困りましたね・・・・・マスターがやりたがっていた猫探しを頼もうと思っていたのですが・・・・そうですわ!この依頼を終わらせたら、連休でどうでしょう?」


猫探しがやりたいだなんて一言も言った覚えがないんだけど・・・だが!!


「やる!!」


連休?なんていい響きだ!!さっさと猫を探して連休を取ってやる!!


「これが依頼書です」


渡された依頼書を読んでみる・・・・・おい!!


「これ猫じゃないじゃん!!」


依頼書の内容は『サルティア山にいると思われるスノーパンサーの生態調査隊の護衛』と書いてある。


「スノーパンサーは猫じゃないし!動物じゃなくて魔物だし!」


「マスター、スノーパンサーはネコ科ですから猫でいいんですよ?」


「なにその理屈は?それに猫探しじゃなくて護衛じゃん!!」


「護衛もしてもらいますが調査隊の皆さんと一緒に探してもらいますよ、安心してください」


「何を安心しろと?それにサルティア山ってそこそこ強い魔物がいっぱい出るところだよね?この依頼受けるのやめにしない?もしくはほかの誰かに行ってもらうとか?」


面倒なことが起こる未来しか見えないので誰かに行ってもらった方がいいかもしんないな―これは!


「ですが先程ご自分で行くとおっしゃったじゃないですか?それにマスターだけではなくリーブにも行ってもらいますからご安心を」


リーブも来るのかなら安心かな・・・・・アイツは山に関するスペシャリストだからなーって俺も行く気になってる?仕方がないが、もう一声言っとくか!


「行くから3連休にして」


3連休・・・・いい響きだ・・・・一日目はずっと寝てて、二日目は買い物、三日目は【オーテック】でどっかにツーリングでも行って・・・なんて夢が広がる!!


「わかりました、ではこの依頼は明日出発なのでお願いします」


「はやっ!!」


明日かよ!準備もなにのしてないぞ?


「準備は?」


「してありますよ、後で【アイテムボックス】に入れておいてください、それと今の季節は寒くはありませんが、一応、寒くなった時の服も持って行ってください」


「わかった」


その後この依頼に事を細々と聞いて一階に降りてカウンターに座る。


「テリス、おすすめ酒とサルティア山のスノーパンサーに関する情報をくれ」


グラスを磨いていたテリスが一度後ろに置いてあるボトルを見てから俺の前までくる。

そしてグラスをカウンターに置いてから持ってきたボトルを傾け酒を注いで最後に5センチサイズの氷を一粒入れて、俺の方にグラスを押す。


「リッカ大陸のクールソウルです」


その酒は薄い水色のお酒で一口飲むとハーブティーを飲んだ時のような爽やかさがあるが、かなりアルコール度は高い酒だった。


「うまいな」


これ癖になるかも、一口一口をじっくり味わう酒だ。


「でしょ?これなかなか手に入らないんですよ!今回たまたま手に入れることが出来ました!」


酒好きとしては貴重な酒が飲めて嬉しいんだろう、ニコニコしながら説明してくれる。


「もう一つ物を」


酒は嬉しいが明日のために情報が欲しい、情報不足で命を落とす、なんてごめんだからな。


「サルティア山の護衛依頼ですよね?なら基本的なところから、調査隊の探しているスノーパンサーは絶滅したと思われていた魔物なんです、それが先月討伐依頼を受けたギルドがサルティア山で見かけて、その話を聞いたフィールのお偉方が調査を命じたそうです」


「何でさ」


「スノーパンサーが絶滅した理由が『人による乱獲、毛皮の為に』です、だから数が増えてるか保護して増やした後にでもまた狩るんじゃないでしょうか?」


「ありそうだな、フィールの上層部は商魂逞しいからな」


「でですね、サルティア山で確認されている魔物はゴブリン、オーク、シャドーオール、シャドースネーク、シルバーウルフ、トレントですね。」


めんどくさい魔物ばっかじゃねえか!ゴブリン、オーク、シルバーウルフは集団で襲ってくるからかなり厄介だ、しかも場所が奴らのホームとも言うべき『山』厄介度が跳ね上がるじゃねぇか!


「これ・・・本当に猫探しじゃないよな・・・・」


思わず深いため息が出てしまう。



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