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前身・その最弱は力を求める  作者: 藍色夏希
第1章【その最弱は試練を始める】
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10.【新たな試練】

度重なる野次と、喧騒に紛れて飛ぶ罵声。嫌になる。この、腐った村で、私は生きていく。レリィという少女は生きていく。はずだった。あの少年によって、私の人生はいい意味で、道を踏み外していく事になる。

「俺たちは、さっきの爆発の正体を知っている。」

ーーーーー


アキトは手を挙げ大衆に宣言した。自分は謎を知っていると。

時は、落石の後にさかのぼる。

「それじゃあリデア行こうぜ、カーミフス村に」

「え、ええ」

困惑を孕んだリデアに疑問を感じたが、押し込めてアキトは歩き出す。巨大な岩塊が地面に突き刺さり、そこに穴が開いていたのが先ほどの洞窟だった。歩き出し、程なくして民衆の喧騒が聞こえ始めた。罵声、奇声、様々な声が聞こえる。その状況に入り、アキトが民衆に説明した。ただの落石だと。事態をおさめたアキト達は、その水色の髪の少女に連れられて、ある建物に案内された。

ひときわ大きな建物の扉を開き、中にはいる。

「今回はありがとうございました」

アキト達を出迎えたのは、小太りの男だった。燻んだ暗い青い髪と値踏みするような眼差し。

「どうぞ座ってください。」

「どうも」

アキトが座るとその横にリデアが座った。

「私は、この村の現村長ガルド・カーミフスと申します。」

「竜伐第1聖リデアです。」

「アキトだ。」

簡単に自己紹介してガルドを見た。

「今回はこの役立たずに代わり事態をおさめてくださり、ありがとうございました。」

媚びを売るように作り笑いを貼り付けて、そしてその水色の少女には鋭い視線でガルドは応じた。これだけで、大体の人間関係をアキトは理解した。痛ましげに顔を俯かせるリデアも、それを察した。

「いえ、それで要件は?」

「いえ、お礼といってはなんですが、宿の手配をしておきました。ぜひお使いください。」

「っ。ありがとうございます。」

「レリィ。案内しろ。」

「はい。こちらです。」

ガルドの下についているレリィ。この村には、なかなか手強い事情がありそうだ、と内心アキトはため息をついた。

今回は前回と次回のつなぎなので少し短くなってます。レリィ達の運命とは?

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