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アポロの護り人 ―異世界夢追成長記―  作者: わらび餅.com
第二章 軍属大学院 入学 編
39/54

36.姉弟子は照れ屋さん


「ぐすっ……ふぅ……ごちそうさまでした」


「はい、お粗末様でした。楽しんでいただけた様で何よりですわ」


「あはは……堪能させていただきました」


 自分の夕食後の挨拶にエフィさんがニコニコとしながら答えた。

 対する自分も表情は笑顔になっていると思うのだが、目元には涙が浮かんでしまっている。

 別に辛い料理を食べたからなどではない。

 例の如く料理が美味しすぎて思わず涙がでてしまったのだ。

 料理を口にした直後は、得も言われぬ程の清々しさから思わず涙を流し、もう食べる事以外は何も考えられなかったのだが、こうして落ち着いてくると何とも自分の現状に対して違和感を覚えてしまう。


「まあなんだ、その内慣れるから安心しとけ」


「な、慣れるんですか……。というか凄く今更ですけど、いらっしゃったんですねティストさん……」


 経験則からなのか自分の内心を見透かしたそんな言葉をかけてきたのは、自分の対面で椅子に片膝を立てて座っているティストさんだ。

 恐らく自分が食事をとりはじめてから少しした頃に部屋に入ってきたと思うのだが、食事に夢中だったため正直あやふやだ。

 最初は自分の肩に乗っていたはずのキュウがいつの間にか隣の椅子の上で寝始めているのにも全く気が付いていなかった程だ。

 せっかくの美味しい料理なのだからキュウも食べれば良かったのになどと考えていると、ティストさんが自分の言葉に返答する。


「んあ? まあここより美味い飯が食える場所なんてそう無ぇからな。たぶんこれからもちょくちょく邪魔するぜ」


「は、はぁ……。まあ作ってくださるのはエフィさんですから、僕がどうこう言う事はないですけど……」


「おう! 物わかりの良い奴は嫌いじゃないぜ」


 ティストさんは骨付き肉を銜えながらそんな調子の良い事を口にする。

 手掴みで肉を頬張るその姿からは、帝国全土で人気を博する程の可憐さなどとても感じられたものでは無い。


(実はサキトの言っていたティストさんとこのティストさんは別人なんじゃ……?)


 自分が脳内でそんなティストさん別人説を唱えようとしていると、耳にするだけで背筋も凍るような声音が聞こえてきた。


「まあタケル様がどうこう言われずとも、(わたくし)はどうこう言いますけれどねぇ。どうやらここでの生活から離れすぎて、食事のとり方すら忘れられたようですねぇティスト様ぁ?」


「ッ――!?」


 直接向けられたわけではない自分でさえもひしと感じられる、エフィさんのそんな静かな怒りは、向けられた張本人であるティストさんにもしっかりと伝わったようで、ティストさんは静かに椅子から足を下ろしてちゃんと座りなおした後、骨付き肉の両端を両手の指の腹で押さえながら上品に食べ始めた。

 いや、結局手掴みなので上品では無いのだが、何だか上品に見えなくもない。


(何かに似てる様な……。ああっ! リスだ!)


 小さなティストさんが恐怖で縮こまって微妙に震えながら両手を使って物を食べるその様は、さながらドングリを両手で持って食べているリスの様なのだ。

 なるほど確かにこの様な姿ならまだ幾分か可憐さを感じない事も――


(――いや、やっぱり骨付き肉じゃなぁ……)


 どうしても荒々しさが出てしまう。

 何ならば可憐さが出るだろうか。


(可愛らしさ……。スイーツ……。シュークリームとか?)


 確かにあの骨付き肉の部分がシュークリームだったならば可愛らしくなるかもしれない。

 頬の方に付いた肉汁が生クリームに置き換わりなどすれば、もう見た目だけなら愛嬌しか感じられないだろう。


(うん、これが正解だな……)


「おいボウズ……なんか失礼な事考えてねぇか……?」


「へぇっ!? ま、まさかそんなわけっ!? そ、そう! ちょっと今日聞いたティストさんの話を思い出してただけですよ! やだなぁもう、ははは……」


「……ほぅ? その聞いた私の話ってのはいったいどんな話なんだ?」


「え? ティストさんが可憐だとかいうふざけた話ですけど……?」


「明らかに誤魔化した癖に結局失礼じゃねぇか! なんだ? 逆にそれが失礼じゃねぇなら最初いったいどんだけ失礼な事考えてやがったんだ? おら! 言ってみろ!」


 何か気に障ったようで、ティストさんはそう怒りながら食べ終えた骨を自分へと突き付けてきた。

 余りの気迫に思わず答える。


「い、いや、なんかリスみたいだなぁって……」


「なんで誤魔化した方が失礼なんだよ! 寧ろなんでそれが失礼だと思った!? ちくしょうふざけやがって!」


 そう言うとティストさんは自分へと突き付けていた骨を握りつぶした。

 予想していた怒られ方と方向性が何だか少し違う気がするが、結局は気に障ったようだ。

 しかし、そんな様子を見かねたのかエフィさんが口を挟む。


「ティスト様、食べ終えた物とはいえその様に粗末に扱うものではございませんわよ」


「い、いや、でもボウズがだな……」


「そう思われても仕方のない振る舞いを見せていたのはあなた様でございましょう? 嫌だと思うのならばこれからは少しはお気を付けなさいませ」


「む、むぅ……」


 そうしてティストさんを言いくるめたエフィさんは、続けて自分にも語り掛けてきた。


「タケル様もタケル様でございますよ。確かにティスト様は物ぐさでズボラでございますが、一応女性なのでございます。もう少々言葉をお選びくださいませ」


「エ、エフィの方が酷くねぇか……?」


 肉汁と骨のカスで汚れた手を拭きながらそう不満気に放たれたティストさんの文句を、エフィさんは無視して「わかったか?」とでも言いたげに自分に視線を向け続ける。

 確かに女性に向けるにしては些か失礼な考えを、自分はティストさんに向けすぎていた気がする。

 というよりも、よく考えればティストさんとは昨日出会ったばかりではないか。

 妙に親近感が湧いてきて、つい軽率な思考と態度で対応してしまっていたが、ティストさんは自分より経験も力もあり、世界二位という地位もある人なのだ。

 そうでなくともこれから通う学校の長という、単純明快な上下関係もある。

 エフィさんの言う通り、もっと敬った姿勢でやり取りをするべきなのだろう。


「はい、わかりました。ティストさ……いえ、学院長様もすみませんでした……」


 自分もエフィさんやハヴァリーさんと同じように「ティスト様」と呼んだ方が良いかと思ったのだが、口にしようとした途端何だか無性に寂しさを感じたのでやめた。

 すると、自分の言葉を聞いたティストさんの顔にしばしの間憂愁の影が差したかと思うと、後頭部をポリポリと掻き、目を少し逸らしながら口を開いた。


「そんなよそよそしい呼び方すんな……。別に本気で怒ったわけじゃねぇからよ。だから、そんな捨てられた子犬みてぇな顔してんなよ」


 そう言ってティストさんは自分に優し気な微笑みを向けた。

 その顔を何故か直視していられず、思わず目を逸らしながら答える。


「で、でも、今朝は知りませんでしたしさっきまで忘れてましたけど、とっても偉い方だって聞きましたし……」


 そこまで口にした所で、ティストさんのいる方向から食器のぶつかる音がした。

 思わずそちらに目を向けると――机を乗り越えてティストさんが飛びかかってきていた。


「うわっ!?」


 いきなりの事に体制を崩して後ろ向きに倒れる自分の背中側にティストさんは滑る様に入り込んでそのまま組み付き、左腕で自分の首に回して右腕で締め上げる――所謂スリーパーホールドをかけている様な体制になった。

 しかし締め上げると言う程の力は籠っておらず、少しばかり苦しい程度だ。

 それよりも、視界の端にちらりと映るエフィさんの鬼の様な形相が気になる。


「い、いきなり何を――」


 そんな当然とも言える自分の言葉を遮って、ティストさんは耳元で喋りだす。


「お前がグダグダとうっせぇからだボケ! 今日外で何を吹き込まれてきたかは知らねぇが、私とお前の関係性において一番重要なのは私が『姉弟子』でお前が『弟弟子』って事だ! それ以外のもんなんてお前が気にする事じゃあ無ぇんだよ!」


「えっと……つまりどういう……?」


 突然の組み付きと思いの外大きめなその声に驚いたのが相まって、意味を理解しきれず目を白黒とさせていると、そんな自分に痺れを切らしたようにティストさんがさらに言葉を続ける。


「察しが悪ぃなぁ……。だから、その、だなぁ……」


 しかし、上手く言葉が出てこないのか歯切れが悪い。

 顔が見えないのではっきりとはわからないが、どうも声色からは照れている様な印象を受ける。

 どういう事なのかと不思議に思っていた自分に答えをくれたのは、そんなやり取りに見かねた様子のハヴァリーさんであった。


「要するにティスト様は初めて出来た弟弟子ともっと気さくに話して、色々と頼ってもらいたいのでございますよ。まったく普段からもう少しあの外面の様に素直になれば、愛嬌も出てきますでしょうに……」


「なっ!? なに勝手な事言ってやがんだ!? それに別にあの外面だって好きでやってるわけじゃ――っていうかお前ら夫婦は絶対に私に毒を吐かねぇとすまねぇのか!?」


 「あの外面」というのが何の事なのかはわからないが、そう反論するティストさんの声色には明らかに羞恥の色が滲み出ており、首を締め上げる強さが増した事からも照れている様子が伝わって――だめだ、これは死ぬ。

 顔をちらつかせる死の気配に、それこそ決死で抗うようにティストさんの腕をタップすると、ティストさんも気が付いた様で慌てて力を緩めてくれた。

 同時に組み付きの力も弱まったので慌てて転がりながらティストさんの上から脱出する。


「はぁ……はぁ……。まさか照れ隠しで殺されかけるとは……」


「てっ、照れてねぇし! なにハヴァリーの爺さんの言葉を真に受けてやがんだ!」


「え……? じゃあさっきのハヴァリーさんが言った事は間違いなんですか……?」


「いやっ、別にっ、間違いってわけでも……だぁぁっ! だからそんな顔するんじゃねぇっ!」


 いったい今自分がどんな顔をしているのかはわからないが、ティストさんは随分と嫌いなご様子だ。

 何か感情を無理矢理振り払うかの様に両手で髪をかき乱した後、やけになったようにティストさんは口を開く。


「だからだなぁ! 弟弟子のちょっとした非礼くらいこの優しい優しい姉弟子様が深い懐で受け止めて許してやるから、今まで通り話せって言ってんだよっ!」


 顔を真っ赤に染めたその様子からは、明らかに羞恥心を振り払って言葉を発したという事が見て取れる。

 今の言葉がそうまでして言ってくれたものなのだと理解出来た途端、何だか無性に嬉しくてたまらなくなり――


「あ、ありがとう……ございます……」


「――だぁぁっ! だから何でお前はそうすぐ泣くんだよぉっ!? 私がしょっちゅうお前を泣かしてるみたいになるだろうがぁぁぁっ!」


――思わず涙が零れてしまっていた。


「う……嬉し泣きですからぁ……」


「知るかっ! これ以上私の前で泣くなっ! この泣き虫ボウズがぁぁぁぁぁぁっ!」


 昨日の様な辛い涙ではないのだという弁明の言葉も、軽いパニック状態のティストさんには効果は無い様だ。


「キュァ~……」


 騒々しいとでも言いたげなキュウの欠伸を余所に、自分とティストさんがお互いに落ち着くまでに数分の時間を要したのであった。


―――――――――――――――――――――――――――――


「久しぶりに賑やかでしたなぁ」


「ええ、まったく。懐かしくなりましたわ。……色んな意味でねぇ」


 エフィさんとハヴァリーさんがしみじみとそんな会話をする一方、自分はティストさんにどう話しかけたものかと悩んでいた。

 というのも、落ち着いたら余計に恥ずかしくなった様子のティストさんが、なんとも話しかけづらいオーラを放って俯いているからだ。

 エフィさんとハヴァリーさんの会話もその状態に拍車をかけている様で、より一層話しかけづらくなっている。


 というより二人ともティストさんが恥ずかしがるのをわかっていて、わざとやっている様だ。

 エフィさんのには若干の怒りも含まれている気がするが、基本的に二人の声音からは面白がっている雰囲気が感じられる。

 そういえば、様をつけている辺り一応ティストさんが上の立場なのだとは思うが、いまいちこの三人の関係性が分かりづらい。


(いや、それなら僕も様ってつけられてるけど、別に立場が上ってわけでもないしなぁ……)


 そんな感じに恒例の如く思考が脱線しかかっていると、ハヴァリーさんがティストさんへと話しかける。


「さてティスト様、そろそろ立ち直ってはいかがですかな? タケル様が先ほどから何か話しかけようとなさっておりますぞ」


 どうやら自分の状況を見かねて助け船を出してくれた様だ。

 結果的に妨害していたのもハヴァリーさんたちなのだが、まあそれは言わぬが花であろう。

 ティストさんの方を確認すると、俯けていた顔を若干上げてこちらに視線を向けていた。

 まだ照れが抜けきっていない様で言葉を発する事は無いが、それのおかげか"少女の見た目をした女性の上目遣い"という可愛らしい状況が完成している。


(いや、こういう考えが失礼なんだよな。控えるようにしないと……)


 そんな風に自分を戒めていると、痺れを切らしたティストさんが小さな声を出す。


「……なんだよ」


 ぶっきらぼうな物言いであるが、今の状況ならばそれすらもなかなか可愛らしく――


(――ってそうじゃなくって!)


「あ、あのっ! 頼っても……いいんですよね?」


「ッ――ま、まあな。おら、なんだ? 何でも言ってみろよ」


 いつもの口調に戻ってしまい些か残念ではあるが、気にせず話を続ける。


「その……お忙しいとは思うので出来ればで良いんですけど、昨日の試験でやっていただいたあの大量の魔法を一斉に撃ってくる奴を、時間のある時にやっていただけませんか?」


「は? なんで?」


「いえ、あれって短時間でかなりの負荷がかけられるので、特訓にはもってこいだと思うんですよ。今まで長時間の耐久的な特訓は結構してきたんですけど、それに加えてああいうものも特訓に加えられればいいなって思いまして……。やっぱりお忙しいですかね?」


 軍の二番手としての仕事に加え、軍属大学院の学院長の仕事もあるのだ。

 自分のこれからのためにも了承してもらえれば嬉しいが、無理だと言われても仕方ないだろう。


「そ、そうだな! 私は忙しいからなぁ……」


 何だか物言いに変なよそよそしさがある気がする。

 後ろからハヴァリーさんの押し殺したような笑い声が聞こえるのも気になるのだが、何かあるのだろうか。


「やっぱり……厳しいですかね……?」


「……はぁ、まあ私には厳しいけど、当てが無い事もねぇよ。近い内に話を付けとくから少し待っとけ」


「ほ、本当ですか!?」


 正直諦めかけていたが、「話を付けとく」という事はほぼほぼ確実に特訓を受けられると受け取ってもいいのではないだろうか。


「ありがとうございますティストさん!」


「お、おう……」


 ティストさんは何だかばつが悪そうに後頭部を掻いているが、まあきっと大丈夫であろう。


「ほっほ、頼りにされて良かったですなぁティスト様」


「チッ……覚えてろよハヴァリーの爺さん……。じゃあ飯も食い終わった事だし、私はそろそろ帰るかな」


「あらそうですの? では私が門までお見送りいたしますわ。――少々言っておきたい事もありますしねぇ……」


「い、いや、エフィ……。み、見送りは別にいいぞ!」


「いえいえ、遠慮なさらなくて良いのですよぉ? ささっ、早く参りましょう」


「お……おう……」


 そうして何か含みのある笑みを浮かべたエフィさんに連れられて、ティストさんは食堂を出て行ったのであった。

 自分の脳裏にはふと、ティストさんが机を乗り越えた時のエフィさんの表情が浮かんだ。


(まあ、大丈夫……だよね?)


 心の中でティストさんの無事を祈りつつ、自分もお風呂に入ってから休もうと思い、隣の椅子で眠るキュウを抱き抱えて席を立った所で、ソフィアからお祝いパーティーの招待を受けていたことを思い出した。

 招待状を送ると言っていたので、ハヴァリーさんには伝えておいた方が良いだろう。


「あの、ハヴァリーさん」


「はい、何でございますかな?」


「今日帝都を案内してもらってる時にですね、ソフィアが合格祝いのパーティーへ招待してくれたんです」


「ソフィア様と言いますと、ラグルスフェルト家のご令嬢の事でございますかな?」


「はい、そうです。それで、日程が決まり次第招待状を送ってくれるらしいので、ハヴァリーさんに伝えておかなくちゃと思いまして」


「なるほど……まあ恐らくディムロイ様経由でしょうな。失礼ながら、タケル様は礼服の類いはお持ちですかな?」


「へ? 礼服ですか? たぶん持ってないですけど……」


「では新しくお作りせねばなりませぬな。ラグルスフェルト家主催のパーティーともなりますと、それなりな質の物を身に付けなければなりますまいて」


「ああ、そうか……。どうしましょう……?」


 完全に失念していたが、確かにパーティーには礼服が必要だ。

 ましてやティストさん曰く「地位の高ぇ奴ら」が主催するのだから、求められる質も「高ぇ物」になるのも当然と言えば当然だ。

 おじいちゃんに作ってもらった服はどれも、確かに生地のしっかりした良い物ではあるらしいのだが、礼服と呼べるのかと聞かれれば否と答える他無い。


「では、少々失礼しまして……」


「へ?」


 どうしたものかと悩んでいると、唐突にハヴァリーさんが自分の肩に手を置いた。

 何事かと思っていると、ハヴァリーさんの手から放たれた細い光の線が数瞬の内に自分の全身を表面を撫でる様に駆け抜けた。


「これって……」


 自分はこの魔法に見覚えがある。

 以前自分の服を作ってもらう時におじいちゃんが使ったものと同一の魔法だ。

 だとすると恐らく今自分は"採寸"された。


「よし、それではお作りしておきますな。何かデザインのご要望などはありますかな?」


「と、特にはありませんけど……。もしかしてハヴァリーさんが作ってくださるんですか……?」


「はい、おまかせくだされ。ああ、出来映えの方はどうぞご安心を。なにせ主に洋裁の技術を仕込んだのは私めでございますからな」


 まさかこの世界の老人はデフォルトで洋裁の技術があるのではと疑いかけたが、流石にそういうわけではなさそうだ。

 おじいちゃんの師匠であるのならば、その腕前も相当なものであろう。


「それじゃあ、よろしくお願いします。正直服の事はよく知らないのでありがたいです!」


「ほっほ、確かに承りました。最高の着心地の品を作ってご覧にいれましょうぞ」


 こうして、パーティーへの準備は着々と進んでいくのであった。






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