モナカ
入学式が終わり
クラス分けに入る
クラス分けは魔法の実力によって
4つのクラスに分けられる
得意な魔法を先生に見せ
より上のクラスを目指す、
上になれば尊敬の眼差しで見られ
下になれば先生には厳しく
生徒達にはナメられる
この国特有の上下社会が露わになる
シエル・サキムラ!
エルフの試験管に名を呼ばれる
「貴方は全属性の魔法が使えると聞いています、素晴らしいですね、普通は2つ3つ程度ですが六種類全部とは…では得意な魔法を見せて下さい」
試験管が期待した目でシエルを見る
「は、はい!いきます…ファイアボール!」
ポンと拳サイズの火の玉が現れるが
すぐに消える…
「……えーと…他は?」
試験管は期待を裏切られ、ため息をつく
「すいません…他も同じ様な感じです…」
シエルはパッとしない全属性魔法を見せる
試験管は悩む…その時
ヒュ!ドガァァン!
隣の試験場で凄まじい音が響く
「素晴らしい!さす…」
隣の試験管は声をあげ拍手をしていた
「わかりました、クラス発表は明日行いますので
アチラの施設に行ってください」
試験管が建物を指す
ノエルは言われた通り建物に向かう
そこは大きい保健室で身体測定を行なっていた
身体測定の最後に魔力値鑑定を行うが
「お!人間族にしては他より少し高いかな!シエルくん!お疲れ様!これで身体測定は終わりだよ!」
熊獣人の保健室の先生が微笑む
「今から自由時間だから校内を見て回るといいよ!あ!くれぐれも先輩達の邪魔しちゃいけないよ!」
「そうそう、君は寮生だったね!まぁほぼ寮生だけどね!18時に城の真ん中で夕食だから30分前くらいには居てね!君の寮は…ここだね」
寮の場所を教えて貰い荷物を置きに行く
寮に行く途中、猫獣人のモナカが
困ってウロウロしている
「ここどこニャ!広いニャ!お母さ…」
涙目になったモナカと目が合う
「あ、朝のお客様……………助けて…」
手を掴まれる
「ここは男子寮だよ?どうしたの?女子寮はアッチだよ?」
「え…と私…家から通う…ので…門…出口を教えて欲しい…です!」
半泣きのモナカ
「あ!そっか!えーと地図によると…アッチだよ!」
「地図!そんなのあるのかニャ?」
「身体測定後に貰うと思うけど…」
「あーーー色々見たくて…貰うの忘れたかも…」
話を聞くと生まれた時から城の外で暮らしていて
今日始めて城の中に入りテンションが上がって
地図を貰うのを忘れていたらしい
「コレ、あげるよ!もう覚えたし」
「ありがとう!えーと、お客様…お名前は?」
「シエル!シエル・サキムラ!」
「ホントにありがとう!シエル!命の恩人様!」
「言い過ぎ言い過ぎ」
モナカは手を振り家に帰る




