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長い1日

足元が覚束ないクリアをシエルが支える


ドリアードの声が地下の部屋に響く

「皆様、この建物は崩れてしまいます

今は私の体が支えているので崩壊しませんが

光る枝を目印に進んで外に出て下さい」

行方不明者達はゾロゾロと玉座を通り外へ


「わたくし…不思議な夢を見ていましたの…」

クリアは歩きながら今日あった事を話す

「今日はデートでしたわよね?…そうね、

この服を着てるって事はそういう事ですわね」

いつも見ている制服とは違う服の埃を払う


「待ち合わせの場所に向かっていたはず…

でも、気付いたら教会の前に立っていて…

中にいたウィル神父に『君の力を貸して欲しい』

と言われましたの…

そこから、さらに記憶が曖昧ですわ」


「フワフワとして飛んでるよう様な…

優しい光と怖い影が見えて…

怖かったけど…安心できて…」

クリアは頭を抱える


シエルは今日の事を話す

「クリア…君は事件に巻き込まれたんだ」

「そうなんですの?」

「今、学校で問題になっている

生徒行方不明の件は知っているだろう?」

「知っていますわ…エリートクラスの生徒達が

次々と消えて行く件ですわね」

「そう、その事件の犯人がウィル神父だったんだ」

「そんな…あの優しいウィル神父が…何がありましたの?」

「行方不明になった君を探して

学校中探したんだけど…見つからなかった」

「途中でモナカとエリートクラスの先生のオーロラ先生に会って話したんだよ、そしたらオーロラ先生が

認識阻害魔法の可能性がある教えてくれたんだ

モナカに認識阻害を打ち消す魔法をかけると

消えた君の痕跡を探すことができた」


「痕跡を追いかけると教会に繋がっていた

どうやら教会に魔法がかけられていて

行方不明者を探す場所の対象にも

選ぶ事が出来なかったんだ」


「教会の扉の先には

ウィル神父と虚ろな君がいたんだ」

「覚えていませんわ…」


「ウィルを捕まえようとしたんだけど

ウィルは助けを呼んで逃げた

エドワード先輩と獣人魔族の2人…

エド先輩はオーロラが引き受けて

獣人魔族の2人はモナカが相手してくれたんだ」


「ウィル神父に追いついたんだけど…敵わなかった…

ウィル神父には「未来視」の魔法が使えたんだ

森に飛ばされ、攻撃は当たらず、

さらに体の動きを止められて放置されて…」


「たまたま教会裏の森で修行していた

アルバートとアリシアに助けられ

事情を説明して、ウィルを止めようと動いたんだ」

「アルバートはモナカの増援に、アリシアは

俺と一緒にウィルの計画を止めようと進んだ」

「ウィルの計画…」

「その時はまだ、優れた者を拐っている事しか

分からなかったんだ…」


「教会を進み、ウィルを見つけ

今度は制圧できたんだけど

ウィルは拐った者の魔力を吸収して強くなり

新手も現れた…

ソイツは悪魔族のラプルス…

『未来視』の魔法はラプルスの魔法で

ウィルの魔法は『魔法、魔力の譲渡』だったんだ」


「魔力を吸収したウィル神父…

だけどラプルスがウィルを取り込んだんだ

そこにアルバートもやってきて…

力を得たラプルスが

俺、アリシア、アルバートの3人に

『絶望の未来』を視せたんだ…」


「絶望の未来…いったい何ですの?」

「(俺達が視たのは…クリア、アリシアの死…

言えないな…)

教えられる物じゃないよ…」

うつ向くシエル

「そう…」


「その後、

ウィルの仲間のドリアードに助けを求められ

3人でラプルスとウィルを分断したんだ」


「ラプルスは力を失った…だけど

まだ終わりじゃなかったウィルの魔法具で

エド先輩を呼び出し、ウィルと同じ様に取り込んだんだ…」


「けど…逆にエド先輩の『呪い』に

ラプルスは取り込まれ、

それを皮切りに『呪い』が暴走を始めたんだ」


「なんとか倒したんだけど…

ウィルとラプルスは亡くなってしまったんだ

ウィルが死ぬ前に教えてくれた

なぜ人を拐ったのか…

人から魔力を借りて、

『未来視』で世界を救いたかった

そう言っていた

やり方は間違っていた…けど、

ウィル神父は今まで沢山の人を救っていた

もし、やり方さえ…違っていれば…」

「そうね…」


ようやく建物の外へでる


騒動を聞きつけ

学校の先生達が

エド先輩を取り押さえていた



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