眠りにつく
「うがああぁぁぁ」
ラプルスは叫んだ後、我に返り
エドワードの背に突き刺した左手を引き抜く
引く抜いた手は枯れ木の様に細く萎んでいた
「何だよ…コレは…力が…消えて行く…」
細くなる現象は腕、肩に広がっていく
広がるにつれラプルスの精神にも
寂しさ悲しさの感情が広がる
ラプルスの目に悲しさからか涙が浮かぶ
「ごほ」
刺されたエドワードは血を吐き出すが
刺された場所はすでに塞がりつつあった
「大丈夫ですか!エド先輩!」
シエルは急いで駆け寄るが
傷口の治りの速さに驚く
「シエル君…大丈夫だょ……
どうやらラプルスさんの力を、呪いが奪ったらしい…」
「死にたくない…死にたく…なぁ…助けて」
シエルとエドの2人に細い腕を伸ばす
伸ばした指先が徐々に灰へと代わり風に舞う
ウィルやエドを騙し生きながらえようとするラプルス
シエルは不快さに一歩ラプルスから離れる
「死に…たく…」
力が入らず、横たわるラプルス
森が動き出す
シエル達の側に光る木が現れ
その木からドリアードと
瀕死のウィルが姿を現す
「ウィル…本当にいいの…?」
「あぁ…いいんだ…」
「ウィルさん!」
エドがウィルに近づく
「君が大丈夫で良かった…」
「何でこんな事に…」
ドリアードが口を開く
「ウィルも貴方と同じ様に
ラプルスに体を奪われたの…」
「エド君…頼みがあるんだ…
私をラプルスの隣へ運んで欲しい」
ウィルの頼みをエドは拒む
「なぜですウィルさん…貴方も騙されたのに…」
「……頼む…」
ウィルの最後の頼みである意思をくみ
エドワードはウィルをラプルスの横へ運ぶ
ウィルを持ち上げると異様に軽く力を感じられなかった
「ウィル…」
ラプルスが力なく見つめる
「ラプルス……
最後なんだ…聞いてくれ…
君との未来…僕は知っていた…
君から未来視の能力を貰い、
最初にドリアードを助けた夜
君との未来を視たんだ…
最後は君に全て取られる…知っていたんだ…
それでも…それでも良いと思った
僕一人では救えない人々を
君の能力で救える…
そして、人から力を借りて
世界さえも救える、そんな夢をみる事ができたんだ…
ありがとう…ラプルス…」
「君と僕はもう…長くない…
君の中から溢れる寂しさが地面を伝って
僕に届いたんだ……
その寂しさを僕に分けてくれ…」
「なん…で…」
「親友だろ?
最後に寂しく死なせるなんてさせないよ…」
「そう…か………ありが……」
ラプルスの目から光が無くなる
ウィルはラプルスを抱きしめる
ラプルスは灰となり舞う…
ウィルも目を閉じ最後を迎える
「さぁ還れ…魔力達よ…」
ウィルから光の玉が溢れ飛び出す




