旅に出た
ミライは今朝旅に出たらしい。
「何で黙ってたのよ!」
私は珍しく父に怒っていた。
朝ごはんを食べている席で、父親がミライはしばらく旅に出ると告げたのだ。
「言ったって、旅に出ることを止めただろう?」
「だからって‥内緒にしなくてもいいじゃない…。」
少し悲しくなる。
仲間外れにされた気分だ。
それにミライってエルフって言ってたっけ。
女性と一緒なんでしょ?
そう、依頼主が女性って聞いてから…何だか心穏じゃなくなってしまっている。
それなのに、一緒に旅に出るって?
エルフと仲良くなったらどうするのよ…。
「そんなにイライラしなくても…。依頼が終わったら帰ってくるんだし、どうしたんだい?」
お父さんの一言で疑問符が浮かぶ。
そういえば私、何でこんなにイライラしているのだろう?
「何でも一週間ほどで帰ってくるそうだよ?」
思ったより直ぐに帰ってくる。
「そっか…良かった。」
私は呟いていた。
少し安堵する。
「そんなにミライのことが好きなんだね?父親としては複雑な心情だが、何も言うまい。」
お父さん何いってんの?
私がミライを好きってそんな訳…ない。
そんな訳ないよね。
黙って出かけるから私は怒っているだけ。
ミライをエルフに取られたような気がして、イライラしていた。
「あ…。」
私、ミライの事好きなのかな。
****
朝早く、俺とファーレンさんは旅に出た。
俺はアンに何も言わずに旅に出てしまった。
言った方が良いとは思ったんだけど。
ファーレンさんが、黙っておいた方が良いと言われたのだ。
一緒に行くとか言い出しそうとか。
流石にそれは無いと思うけど。
まあ、一週間だし大丈夫かな?
「どうしたの?」
カモミールさんが振り返る。
旅は俺とカモミールさん二人きりだ。
「誰か名残惜しいとか?そんな感じかな?」
「いえそんなのじゃないですよ。」
俺は慌てて否定する。
「ミライ、初めてにしては準備がいいよね。色々聞いて買いそろえた感じかな?」
俺はリュックを背負っている。
「ギルドの人に聞いたりしました。あと、アイテムボックスあるので食料も多めに持ってます。」
「え~アイテムボックスあるの?凄いな~。」
「私は水とかは魔法で出せるから、飲みたくなったら言ってね?便利でしょ?」
うん。
便利だよな。
それ、前の世界で欲しかったやつだ。
魔法ってどんな感じなんだろう。
「そういえば、移動手段って徒歩しかないの?」
「あ~ごめんね。他の人に知られたくない場所だから、なんだ。少し休もうか?」
カモミールさんは木陰に入り、地面にシートを敷く。
俺たちはシートの上に座る。
まるでピクニックみたいだ。
カモミールさんはコップに水を入れてくれた。
空中から水が出てくるのが不思議な光景だった。
面白かった
続きが気になる!
と思ったら
下の☆☆☆☆☆から作品の応援お願いいたします。
面白かったら☆5つ、つまらなかったら☆1つ正直な感想で構いません。
ブックマークもいただけると嬉しいです。




