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星達が降り立つ。すると開けた
空間はざわめき、真なる智を得た。
ああ、近しい恋人よ、大地、
それが在る(・)ということに、清い血、
限りない宇宙のミルクを注ぎ、
踊り給え。誰かが肉を削ぎ、
御身の形を変えようとしても、手にした
ナイフが拒むだろう。御身は示した。
その煌めき、図形が、境を押しやり、
さらに世界を広げることを。机の
上の陶器、花瓶、モネの絵の
光、それらは私を思いやり、
今にも喋りだそうとしている。感覚、
彼らと語る言葉を、それは書く。
――――解題――――
私の詩は常に、ヨハネ福音書冒頭にある、「はじめに言葉があった」から始まる。ここで語られる「言葉」こそ、あらゆるものを創造した力であり、それは今も変わらず働いている。私はその「言葉」を現象の世界から見つけようと努めている。




