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第39話 試験
「試験の結果を伝えるぞ、ナナシ。」
私たちは、酒場の端の方のテーブルに腰掛けていた。
「あぁ。
その前に1つ言わせてくれ、すまない。ベスティ。」
「ベスでいい。
俺とお前は既に背中を預けた仲だろう。」
「分かった。
そして、お前に謝らないといけない。
お前ら、フロンティアの奴らって、もうちょっと、なんていうか、荒々しくて、利益ばっかを追求する奴らだと思ってたんだ。」
「いいや、それは間違いじゃねぇ。
それこそ、人によるってんだ。
昔は、よく言われてたな。「お前はお人好しすぎる」 だか、「もっと欲を出せ」だかな。」
「昔は?」
「今は、もう現実の波に飲まれて、ただのクソジジイになっちまったな。」
「そんなことは……」
「いいや、そんなことがあるんだ。
……話が逸れたな。本題に戻ろう。
んで、試験だが、合格だ。」
「……ベス、情けはいらない。
試験官として、やるべき事をやるんだ。」
「……おめぇさんに説教されるとはな。
……そうだな。俺もきちんと仕事を全うしないとな。
ナナシ。不合格だ。」
「あぁ。わかった。」
ベスティは立ち上がり、酒場から去る。
去り際、ベスティが振り返る。
「なぁ、試験官って辛ぇな。
俺に人の評価なんで出来ねぇや。」
広いはずの背中が、少しづつ小さく見えた。




