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序章 逃走
今日も1日が終わった。
いつも通りの船漕ぎである。
子供の頃からの記憶は一切ない。何故やっているのか、自分の親は誰なのか。
一切分からない。
とある日の事である。
街に着いた。私には自由などは無いわけで、降りさせてすらくれない。
船から、とある男の姿が見えた。
3人組で、卓を囲んで酒を飲んでいる。
剣や弓が見えるところから、戦闘をした帰りだろう。
楽しそうだ。
ただし私は妙な心の騒ぎがあった。
胸がゾワゾワして何かが溢れてしまいそうな。
まるで、心が自由を求めているような。
そう思った時、既に足は動き出していた。
船を出て、走った。記憶の中では、船以外に地面を踏んだことはない。フラフラだった。しかしすぐに慣れ、私は港を後にした。




