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ほのぼのお仕事  作者: まひろ
28/35

主人公(笑)になってる気がする今日この頃

 お待たせしました。

 もうなんと言うか……私があほすぎて表現がうまくいかない。

 こんな拙い物でも楽しんでいただけるのなら幸いです。

 村の西側で破壊音が響く、今の一連の流れだと十中八九厄介ごとが増えた音だ。

 魔物が4体だけじゃないのは予測はしていたがこのタイミング、申し開いたような連携、魔物は連携しているように見えても基本単独行動じゃなかったのか、何だこの統率の取れた動きは? これが全て単独行動によるものだと、冗談じゃないぞ。

 運よく一体仕留められていたからいいようなものの出来ていなかったら三体+αだったということか、何にしろ挟み撃ちされる前に……いや、それ以前に嬢ちゃんたちがヤベェ、怪我人もいる、だが今別働隊を向かわせる余裕は無い、どうする……


「このクソ忙しいときに次から次へと、忌々しい!!」


 切迫した状況に焦りからかつい悪態をついてしまった。 どんな時でも出来る隊長って奴は難しいもんだな……

 そんな時隊員から声が上がった。


「隊長! ここはもたせますので西側へ向かってください!」

「何言ってやがる、今ここを離れたら……」

「何を言っているは隊長です。 状況は悪化の一途です、西の魔物が一体だとしてもこちらに合流したら今の我々に対処は不能です。 ですがあの兵器なら隊長が魔物を単独で倒す事も可能なのです。 ユアン技師と合流し西側の対処をお願いします」


 現状の戦力でこの状況を何とかできる状態でないのは既に全隊員が分かっているのだ、ならば何とかするためには賭けに出るしかないのだろう。

 本来隊員の安全を考えるのなら早期にこの拠点を放棄し撤退するべきだったのだ、だが俺達は拠点防衛を選んだ。 何故なら俺たちがこの地から撤退するという事は嬢ちゃんを見捨てるという事になる、嬢ちゃんはこの場所から動け無いからだ……俺達(パロゥ隊)は国民を絶対に見捨てない!!

 だから俺達はこの場所の防衛を、敵の殲滅を選んだのだ。

 既に命を賭けているのだ! 


「わーったよ、さくっと西側の問題は解決してきてやらぁ! てめぇら! その二体ぶっ潰しとけ!!」


 そう言って俺は欠陥兵器を背負い込み破壊音のあった西側へ移動を開始した。

 吼える隊員たちを背にして。


「一人で二人分の働きをしろ!! 根性見せろやぁ!!」

「「オオオォォオオォ!!」」


 14名の隊員と2体の魔物の戦闘は激化していく。




◇◆◇




「それでユアン君何か名案でもあるの?」


 トリート先生はそんな風に聞いてきた。

 当然と言えば当然だ、何の策も無くたった二人で魔物三体を相手にするなど死にに行くようなものだからだ、しかし……


「正直ありません。 奇襲を受けた様なものですから出来る事は少ないですね……直接戦闘で勝てるとも思えませんし」


 そう、ボクもトリート先生も魔物と直接戦うような戦闘能力は無い、ではどうするのか……まぁ出来る事なんて彼女の作った罠(・・・・・・・)にかけるくらいしか思いつきませんけど?


「状況聞くと絶望的なのに随分余裕あるみたいだけど?」

「余裕と言うか、まぁ決まれば一発だと思いますよ……その間にボク達が死ななければ」


 今考えているのは彼女の特別製の罠が設置されているところに誘導する位ですか……誘導できればボク等の勝ち、失敗すれば魔物の餌。 わぁ~こんなの名案でも策でもなんでもないですね、行き当たりばったりもいいところ。

 でもボク達が今魔物を倒せる物ってそれ位しか無いんですよね情けない事に……と言うか今更思ったんですが兵隊十人がかりで倒せるような存在を一発ってどうなんですかね? しかもそれ作ったのが七歳の女の子って考えると怖いですね。


「話が見えんのだけど……ユアン君壊れた?」


 トリート先生はそんな風に言ってくる。

 失敬な!! ボクはいたって正気です……正気だからこれから提案するのが博打以前の問題っていうので困るんですけどね。

 状況を見ると恐らく三体の魔物がバリケードを突破して進入してしまったようです、つまりバリケードの外のトラップは回避されてしまったと言う事でしょう。

 相手の魔物は知能が高いようですね、この時点で本来こちらの詰みなのですが……この村の場合はまだ何とかできるかもしれないんですよね。

 突破されたバリケードはボク達が作ったバリケードであってフィ先生達が(・・・・・・)作ったトラップ(・・・・・・・)はまだ内部に健在なんですよね。

 この村のバリケードは以前より拡張されています。

 ボク達がこの村に来たために住居区などが拡張されたためですね、その拡張の祭以前のバリケードは部品流用のため無くなっているのですがトラップに関しては流用以前に撤去が難しいトラップでした。

 そのため拡張以前に設置されているトラップは未だにそのままだったりします。

 ただ問題点としてあるのはトラップのみ、更に魔物は外のトラップを回避してきた事でそれなりの知能がある模様、つまりこれからやる事はボク達は自身を餌にして魔物に罠の存在を気づかせずに内部にある罠の場所まで魔物を誘導しないといけないわけです。

 これらの事を簡潔にトリート先生に説明すると……すっごい嫌な顔された。


「ユアン君、それ博打にもなってない……人それを無謀と言う」

「言われなくても分かっているんですがね、今のボク達に出来そうな事って悲しい事にそれ位なんですよね、時間稼ぎで戦おうとしたら3秒で多分死にますし……あ」

「さて、来たねぇユアン君指示よろしく!」

「じゃあもうさっさと逃げますよ……おおおおぉぉぉ!!?」」


 誘導開始直後から魔物はものすごい勢いで追っかけてきた。


「トリート先生!! 相手の足が速すぎます!! 何か足を鈍らせる物の使用を!!」

「ええぃ!!ユアン君振り向いちゃ駄目だよ、閃光爆弾投げるから!!」


 トリート先生が閃光爆弾を投げた直後魔物がありえない動きをした。

 飛んできた爆弾を魔物の一体が右前足を使ってそのまま地面にめり込ませた、右前足はそのまま爆弾の上にのっており……


 ― ぽしゅ ―


 音も小さければ閃光すら右前足がある地面から少量出るだけだった、爆弾を魔物なりの対処の仕方をされた……って言うかそんなのあり!? 人間じゃ出来ねーよそんなの!?


「「無理無理無理無理無理!!」」

「あんな対処の仕方あり!? って言うか魔物が対処すんな!!」

「トリート先生一個じゃ駄目です!! 兎に角ばら撒いて!!」


 こうしてボクとトリート先生の罠までの無謀な誘導が始まった。

 しかも手持ちの妨害用の道具を一回で大量にばら撒くと言う形で……妨害道具の数が持つかどうか。


「ユアン君ばら撒く弾がなくなった罠まで逃げ切れる!?」

「100m5秒台で走れればでどうにかなるかもしれませんね!!」

「ユアン君、あたし達にその身体能力は無理!!」

「じゃあ気休めに虎の子の煙玉でも使いますか!」

「あるならさっさと使え!!」


 ボクは自分達の足元に煙玉を投げ煙幕を発生させた。

 ちょっと特別製の煙玉で煙幕は自身と魔物を含め更に広がる位になっている。

 普通なら視界を遮られ見失うような状況になる……しかし魔物の足は止まることなくこちらに近づいてくる。 煙幕は奴らにとって何ら意味は無かったのだ、やはりオオカミ型なだけはありやつ等は視界を遮られても臭いなど別の物でこちらを識別できているのだろう。


「トリート先生煙幕は効果が無いようです兎に角走って!!」

「いや、視界を防げれば十分! こいつをぶちまける、ホントは使いたくなかったんだけどね!!」


 そう言うとトリート先生は我前に迫っていた魔物に向かって瓶を投げた。

 その瓶は魔物に当たった、だけど今更そんな瓶程度でどうにかなる存在ではない。

 罠まで辿り着けずにここで終わりなのか?

 そう思っていたが瓶が割れた瞬間に当たった魔物はいきなり悶え苦しみだした。

 そして他の魔物の足も止まった、一体何が起こった? トリート先生の投げた瓶は一体何なのだ?

 不思議に思ったがこれはチャンスだ今のうちに距離を稼ぐのだ。

 そしてボク達はボク敵の場所までた取り付く事ができた。


「後は奴らがここまで来れば……それはそうと一体あの瓶は何だったんです?」

「ん?香水だよ、こ・う・す・い。 いくら魔物だからって()には違いないでしょ、だから香水の原液をぶっ掛けたの鼻に直接(・・・・)ね。 犬にはたまらないはずだよ」


 オオカミ型の魔物をイヌッコロ扱いですか……その後トリート先生はあの香水は高かったのどうのこうの言って泣いていた。

 この状況を無事に切り抜けられたのなら後で香水位なら都合つけますよ。




 

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