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ほのぼのお仕事  作者: まひろ
24/35

上手に焼けてます!

「あああぁぁあぁぁぁぁぁぁああぁぁあぁあ……」


― チクチクチクチクチクチクチクチク…… ―


 はい、すいません。 叫びたかったんです、何となく?

 まぁ、叫びながらも高速裁縫してるから許して。

 リテイク食らって。 少しの間 orz こうなってたんですが、しょうがないのでまた作り始めたわけですが……魔力陣作るのに血を使うらしく、赤色になるなら最初から言えよ!! と思い段々腹が立ってきてその鬱憤をこうしてぶつけてる最中です。


 ただまぁ……二回目ともなると慣れたもので、一回も指を刺すことなく高速で縫い付けるのも簡単ですね。

 できるなら最初からできればよかったんですが所詮凡人なのでそこら辺は勘弁していただきたいところ。 リテイク食らって3時間ちょっと経ちましたがもうすぐ完成ですよ!! 最初の18時間とかなんだったんでしょうね? 自身の才能の無さが恨めしいです……

 そして大体4時間で完成しました! あえて白地にしてやりました! 見たか! 純白のまんまだぞ! 指は一回も指さなかった! ……ぜぇ、ぜぇ、疲れた。

 早速ユアンさんに見せに行きましょう。 今度はリテイクなんて許さない!!


 意気揚々と私はユアンさんの元へと向かいます。 場所は軍拠点にあるユアンさんの工房……相変わらず見張りがいない、ここ軍の拠点にしたんじゃないの? はぁ、まぁいいです、中に入りましょう。


「こんばんわ~……って、誰もいない」

 そう思っていると奥から人の声が聞こえてきます。 ああ、今そちらに居るんですね……それにしても無用心な……見張りもいなけりゃ鍵もかけないとか、セキュリティーがザル過ぎませんか?

 奥に行くとそこは食堂になっているので食事をしているのはいいんです……いいんですが、これ宴会じゃありませんか? と言う状態になってました。

 唖然としてる私に声がかかりました。


「おう、嬢ちゃんか、飯でも食いに着たのか?」

 パロゥさんが気がついて声を掛けてくれたようです。 ……手にはジョッキがありますがお酒臭くないですしシラフのようです。

 私はパロゥさんのとなりに座りました。


「宴会のようですが……何かいいことあったんですか?」


「宴会? 何処でそんなものやってる?」


「え?」


「……え?」


「「………………」」

 話を聞くといつも食事はこんな感じだとか……ちなみに皆さん全員シラフだとかで、……シラフで歌って騒いでドンチャン騒ぎってそれはそれですごいな! お酒入ったらこの人たちどうなるんだ?

 それにここにいる人数大体パロゥさん含めて8人程ですね。 残りは外堀付近を巡回してるんだとか、拠点の入り口に見張りもいないのは人手が無いとの事……いや、それでも何とか……出来ないのかな? 知識が無いから分からないが有事の際どうするんだ?


「……まぁ私が考えてもしょうがない事は色々投げっぱなしにして、ユアンさん何処ですか? それと夕食はまだだったのでご馳走になっていきますね」


「ほいよ、今日の夕食は焼肉だ、取ってやるからちょっと待ってろ。 で、ユアンの旦那……いねぇなさっきまで飯食ってたはずなんだが……おーいおめぇら、ユアンの旦那がどこか分かるか?」

 そんな風にしながらパロゥさんは私の前に夕食を置いてくれました。

 今日の夕食は焼肉だそうですね……まぁ皆さんが想像する焼肉じゃないんですが……何が出てきたのかって? 多分某ゲームの『上手に焼けました~♪』といえば分かりやすいかと……まさか漫画肉らしきものがが出てくるとは思いませんでした。

 ……興味があるので噛り付いて見ましょう。 ガブッ!! もっきゅもっきゅ……ゴクン! うん、肉ですね!!


「……お~い嬢ちゃん、話聞いてるか?」


「もっきゅもっきゅ……う? ふぁんふぇふか?」(もっきゅもっきゅ……ん? 何ですか?)

 おっと、ご飯出された後の話が全く耳に入ってきませんでしたね。


「話しかける俺も悪いが答える時はせめて食ってから話そうな。 で、ユアンの旦那は高火力鋼鉄溶接機の方を見に行ったてよ、つまり外だな」


「ふぉんふぇふふぁ、ふぁりふぁふぉうふぉふぁいふぁふ。 ふぃっふぇふぃふぁふふぇ」

(そうですか、ありがとうございます。行ってきますね)

 そう言うと私は高火力鋼鉄溶接機の所に向かいました……肉を食べながら!!


◆◇◆◇


 キィィ……パタン

 嬢ちゃんは話を聞くと聞き取れないお礼を言って右手にある肉を食べながら外に出て行った。


「……やっぱり嬢ちゃんって変わってるよな?」

 俺達のような軍人に物怖じせずに、7歳とは思えない知識や理解力を持っていたと思ったらよく分からんミスやポカ、好奇心に忠実で歳相応のようなこともやる。

 正直に言えば理解不能な生物といえばいいのだろうか?

 まぁ何にしろいい子である事には変わりなく守ってやりたいとも思う。

 それに、なんだかんだで嬢ちゃんは天才だと思うし、このまま成長して言ったらどうなるのか興味はある。

 そんな中悩みの種といったら……


「いくらマナー知らないといってもあれはなぁ……これが男所帯の弊害か?」

 こんな事を真剣に悩んでいるパロゥであった。


◇◆◇◆


 高火力鋼鉄溶接機、こいつの置き場は村の出入り口付近にある家を丸ごと高火力鋼鉄溶接機用に変えてそこに置いてある。

 理由はでかすぎるから。 もしこいつを使う場合相応の広さがいるし使わないとしてもでか過ぎて拠点において置くのは邪魔、結果としてこいつだけを置く工房が誕生した。 ……しかし、現在の私達には高火力鋼鉄溶接機を何とかできる余裕も無いのでもっぱら予備物資置き場と化している。 本来なら鋼鉄関係を行う第二工房の予定だったんですけどね。

 そしてユアンさんは今第二工房と言う名の倉庫に高火力鋼鉄溶接機を見にきているようです。 なにしてるんでしょうね?

 まぁ差して距離も無いのでものの数分で第二工房には到着します。 入り口付近といいましたが、そもそもパロゥさんたちの施設はどちらかと言うと村の出入り口付近に集中しているので全部が入り口付近といえるんですがね……といっても全体で見てそんなに広い敷地を取ってるわけじゃないので私の家や工房も隣りあわせといえる距離なんですがね。


― カロンッカロンッ ―


 ……軍の拠点のには必ずこの呼び鈴と言う名の鐘をつけるんですかね? 私これ鳴らすのも大変なんですが。


「ん? どなたですか?」


「ふぁふぃふふぇふ、ふぇふふふぉふぇふぃふぁふぉねふぉってふぃふぁふしふぁ」

(アリスです、手袋できたので持って来ました)


「……? えーっと、不審者に知り合いはいませんのでお帰りください」


「ふぁ、ふぁんふぇぇぇぇ!!?」

(な、なんでぇぇぇぇ!!?)


 この後、思いっきりユアンさんにマナーについて説教くらいました。

 改めて自分の行動を考えるとどうしてこんな事をしたのか疑問です。

 神のいたずらか何かか!!?





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