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学園 イル 2

 数日後、俺とミカさんはもう一度学園に来ていた。昨日正式に入学を決定するという通知書が届いたのだ。それをミカさんと一緒に読んでいると、歓迎会についても記述されておりミカさんがわたしも見に行きたい、と言うことで一緒に来ている。ミカさんは予想通り学園の中を見て回っていたらしく会場にもミカさんの案内で無事到着した。そういえば驚いたことに俺の召喚体もミカさんのことが見えるらしい。そのうえ、ミカさんは召喚体の言っていることも分かるらしい。もう、どちらが主か分からない。ミカさんが言うには、この子はこの世界の最高神に仕えるガルバルドの子供で、ミカさんが借りてきたらしい。


「それにしても、歓迎会なんて意味あるんでしょうか。」


独り言のようにそう呟くと、少し上を飛んでいたミカさんが近くに下りてきた。


『まぁ、参考程度に見ておいたら?自分より上のを見るのも結構勉強になるからね。なんならわたしが説明してあげるからさ。』


ミカさんはそう言うと笑顔を浮かべた。この顔を見ていると前の世界で人魚族の族長から聞いた、かつてすべての妖怪が恐れた最強の妖怪を軽くあしらったと言う話が嘘のように見える。


「分かりました。じゃあ、お願いします。」


俺は会場の中に入っていくと、そこは円形の闘技場のようになっていた。少し上がった場所に見渡せるような観覧席になっている。席は科ごとに分かれていて俺たち対外間接力クェラゥエァ科は入り口から少し離れた位置になっていた。席に着くと入学試験の時の先生が気がついて近づいてきた。


「早かったね。一番乗りじゃないかな。」


「普通に方だけなんですけど、早いほうなんです?」


「そうだな、最初は迷ってこられないって子が結構いるからな。一発で来られる子は意外と少ないんだ。」


そう言うと、入り口の方を見た。俺も見てみると、召喚体を連れた人達が集団で入ってきた。先頭は女性の教師のようだ。近くの来るにつれてその女性が以上に緊張しているように見えた。


「あの、先生。なんで先頭の人あんなに緊張してるんですか?」


「あ?あぁ、多分お前達のせいだぞ。確か、あいつ小さいながら貴族家で育ったらしくてリーネル家やデーキカウト家なんて雲の上の存在みたいにおもってんじゃねぇか?あと自己紹介忘れてたな。俺はイニット。口調に関しては気にしないでくれ。ちなみに今緊張しまくってる奴はランリ、一様お前等の担任だ。」


ランリと呼ばれた先生は俺に気がついていないのか、目の前にいるイニット先生に話しかけた。俺の隣にはいつの間にかメリトが座っている。


「お、お疲れ様です。生徒達を連れてきました。そ、それで、あの貴族家の子って・・・。」


「・・・お前、いくら何でも緊張しすぎだろう。本人達もそんな扱いされるのはいやだろう。」


「いえ、そうはいっても同じ貴族家です。譲るわけにはいきません。」


「だそうだ。」


イニット先生はそう言うと、俺たちの方を見た。ランリ先生もつられるように見たが、俺たちのことを知らないので、何でイニット先生が俺たちに声をかけたの分からないようだ。


「これは、自己紹介した方が良さそうだな。じゃあ俺から。メリト=デーキカウト。デーキカウト家三男だ。」


「わたしはリーネル=ラダール。リーネル家次男です。以後お見知りおきをランリ先生?」


俺たちが自己紹介をすると、ランリ先生が固まってしまった。なんだか、同情してしまう。頭が上がらない人の目の前でその人にどう対応するか話していたんだから。


「だから、お前はもう少し自覚しろって言ったんだ。ここは学園。それに、先生にそんな対応されたら困るだろうが。」


「うぅ、まさかすぐ隣にいるとは・・・。」


ランリ先生はなぜかうなだれてしまっているが、取りあえず気にしないことにする。そうこうしていると歓迎会が始まったようだ。舞台の方に一人の男が登場した。男は学園の学長と自己紹介し、開始を宣言した。

 まず出てきたのは二人の男だ。二人はそれぞれ攻勢力テァッキル忍耐力ヅフィジア科の人で模擬戦を行うらしい。闘いに関しては全く分からないので、ミカさんに聞いてみた。すると、頭の中にミカさんの声が響いてきて解説してくれた。闘いに関して初心者なのはミカさんも知っているので、簡単に説明してくれたがミカさんが最後に発した「対人戦には効果的だがそれ以外には意味がない」という言葉でまとめて片付けられた。それからは魔法科の生徒が会場に雨を降らせたのに驚いた。こんなに限定的な場所に絞って天候を操るのは相当難しいと聞いていたからだ。が、絞ってるのではなくそれだけの範囲しか変えられないだけとミカさんに突っ込まれた。

 俺たちの科は珍しい召喚体を見せるらしい。自慢らしくランリ先生もイニット先生も興奮しているようだ。すると、舞台上で一際大きな陣が描かれ、光を発した。光が強くなり、思わず目を覆たが、光が収まった舞台にいたのは一匹の大きな竜だった。


「すごいな・・・。」


思わず言葉を漏らしたが、よくよく見ると少し違和感があった。それは大きさが俺の知っている竜より小さいのだ。近くでイニット先生が大人の竜との契約に成功したのはあいつが初めてなんだ、と話しているので子供ではないのだろう。


『ミカさん、竜族ってあんなに小さい種族でしたっけ。もっと大きいと思ったんですが。』


近くで見ているであろうミカさんに聞いてみると、反応があった。


『そうだね・・・。あれー?こんなに小さいはずないんだけどな・・・。まぁ、多分竜と龍の違い関係するんじゃないかな。私たちの世界は龍族が基礎で、そこから竜が分かれるようにして生まれたから体の大きい竜や龍が大いの。で、こっちの世界は龍がいないから小さいんじゃないかな。数万年前より小さくなってるけど・・・。』


『なるほど、そうだったんですね。』


ミカさんがそう説明してくれた。そうすると俺たちの科も終わり最後にミカさんが散々に言っていた神聖力科の披露が始まった。この科だけ他の科と違い紹介があるようだ。さすが、国が一番重要視している力だ。舞台に上がった男が言うにはこの国の歴史で初めてあることに成功したらしい。すると、もう一人男が舞台に上がってきて、上がってきた男と交代するように最初にいた男が舞台から降りた。上がってきた男が何かをしたのか突然からだが光り始めた。これには会場から声が上がり、全員が驚いている様子。だが、俺は少し違和感を覚えた。明確に何がおかしいとは言えないが・・・。

 会場には説明が流れており、それによると神との契約に成功し、力が増加したとのこと。体が光っているのはその影響とのこと。しかし、光が以上に強くなっていることに気がついたのか舞台の周りから先生らしき人が近づこうとしているが、それも出来ないでいる。突然光がさらに強くなり舞台に大きな亀裂が走った。亀裂は観覧席にまで届いており、あちこちで悲鳴が上がっている。


『ミカさん!いったい何が!?』


『多分暴走してるね。全く、これだから神聖力なんて嫌いなんだよ。』


とっさにミカさんに聞くと、俺のすぐ隣に着地した。






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