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「春樹」
「はい」
「昨日、どこにいた」
あらら、総長直々に?
「友達の家、です」
「昨日は春樹以外全員倉庫にいたんだよー」
くーれはさーん目が笑ってませんけど。
「他にも友達くらいいますよ」
はるさんは笑顔がキラキラしすぎてて怖い!!
「言え。総長命令だ」
「........李央の家です」
こんな情報知った所で、
なにも変わらないんだけどね。
「.....叶深李央か」
「はい」
李央だってバカで変態でも“殺し屋”だから。
「そんな事聞いて、どうするの?」
やっと立ち直った私は問う。
「......」
「意味のない事だってわかってるでしょ?」
たぶん、もう那岐が調べたはずだ。
それでも何もでてこなかっただろうけど。
「俺らの所に、戻ってくるだけでいい....」
「ね、鈴....」
私に伸ばされた玲音の手を止めて、
私に近づこうとした知音を見上げて、
目で-来るな-と言う。
「「鈴.....」」
.....2人とも、痩せた。
もともと細いのに、もっと痩せた。
ごめん、はる。
これは見逃して。
私はポケットからあるモノをだした。
「玲音」
「....え?...っぐん...」
「「「「は?」」」」
周りが変な反応を起こしてるけど無視。
「知音」
「え、鈴....っわ...」
「「「「は?」」」」
私はポケットからアメ二つだして
玲音と知音に口移しで食べさせた。
...後ろからすっごい視線感じるー....
ヤバいなぁ、身体もたないかも。
「..........すー、」
「うん、ごめん。行こ」
明らかに怒ってるはるの手を握って歩く。
「はる......」
「なに」
「怒っ...てる、よね?」
「あたりまえでしょ」
うぅ.......
「なんでもする、から....許して...?」
「.......なんでも?」
....,.....やっちゃった。
「ぅ....あ、できる事なら....」