scene50 王家と魔族
集まってきた兵士の中にルナとレディアナの姿が見えた。
「これは、どういう事だ」
レディアナが怒りに満ちた目で女を見る。
「随分と派手にやられたわね無資格...」
ルナがその言葉と同時に剣を抜き女に斬りかかる。
赤い閃光は女には当たらない。
「無駄よ7号」
次の瞬間、服の袖が切れた。
斬れた袖を女は一瞥する。
「まだ、完全ではないようね」
ルナが二撃目を打ち込もうとした。
「ルナ!止めておけ」
「レディアナ...なんで止めるのよ?」
「こいつも王族だ」
「王族?」
「そうだ。第二王女フレグラ...私の姉だ」
「へえ、王族ってろくなのがいないわね」
「王族で、ひとくくりにするな」
フレグラは妖しい笑みを浮かべ、ルナを見る。
「今日のところは見逃してあげるわ」
そういうとフレグラは闇の奥へと消えていった。
「この場所は危険だな。セイ、立て」
レディアナが俺を無理やり起こそうとする。
「痛っ...無理やり起こそうとするなよ。結構重症患者だぞ」
「ここであの女に殺されたくなかったら必死に歩くんだな」
「優しくないね」
俺は痛みをこらえ立ち上がった。
城を出ると魔法が使えそうだったのでルナに治療を頼んだ。
ルナの手から淡い光が放たれ痛みが引いていく。
「なあ...さっきの状況...ジャンガルと同じだった」
俺の一言にルナがうなづく。
「そうね。無効化されていた...」
「王家が魔族に加担している可能性...」
「ありえん!」
俺の言葉をレディアナが強く否定する。
「そうね...王家が魔族に加担している...と言うよりは王家は魔族の力を利用しようとしている...と言った印象ね。だからフレグラの制御は不完全だったわ」
確かに、ルナの一撃を完全に防げてはいなかった。
そして”まだ完全ではない”と言うフレグラの言葉。
制御のキーが更に上位の資格なのか?それ以外なのか…分らないことが多すぎた。




