Scene39 対立
ルナの言っていることは正しい。
今大事なのは、魔法がかき消される現象、無資格制御と同じことが起こっている事。
しかし...気になることが多すぎる。
俺の中での違和感は、一つではない。
いくつもの疑問と違和感が絡み合い、答えを濁らせていた。
「魔族が...資格?」
レディアナの率直な疑問。
その疑問はもっともだった。
そもそも王家が人を管理するために導入したのが資格制度。
制御装置もナザエルたちが使っていたもの...それを魔族が使っている?
魔族と王家に何かつながりが...?
そんな馬鹿な話があっていいわけがない。
「資格を持った魔族...セイよりも賢いんじゃないか?」
レディアナがニヤつきながら俺を見る。
「なっ!違っ!そんな事ない!俺はやれば出来るんだよ。
資格が無くたって実力はある」
「資格が無いからそれが証明できないんだよ」
レディアナの一言は淡々していて、それが余計に俺を刺してくる。
「まあ...そうだが…」
返す言葉が無かった。
「35号の資格の話はどうでもいいんだけど...これって王家と魔族に何らかのつながりがあるとみていいわよね」
「断じてそんなことはないぞ」
ルナの一言にレディアナが即座に否定する。
「なんでそこまで言い切れるのよ」
迷いのない強い否定にルナが反発する。
「私が王族だからだ」
レディアナの主張はもっともだ。
その事実は確かに否定をするに値する根拠ではあるし自らの潔白を表明するものでもある。
「ああ、だからそんなに態度がでかいのね」
ルナはあっさりと言い放ち軽い一撃をぶつける。
レディアナの眉がピクリと動いた。
「そんなことはないぞ」
否定...と言うよりは何かムキになっている感じがする。
レディアナとルナが、にらみ合い火花が散る。
もう、敢えて言うまでもない...二人は相性が悪い。
明らかに悪い。
混ぜるな危険...それ以外のなにものでもない。
突然の予想外にピリ着いた空気に俺は困惑し状況についていくことが出来なかった。
ただ一つわかっていること、敵よりも厄介なものが、ここに存在しているかもしれないという事だ。




