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第30章 魂の石

王子の呪いを解くため俺たちは、言われるままに‥1つめの素材を入手した。


・・素材って言うには、違和感を覚えるような形だったけどな。

今度は、フィエルテ国‥まずは、情報集めに城へ行く!

兵士「聖竜メンバーのお三方、お待ちしておりました」


‥え? 城の入口前に、到着した直後に‥兵士に連れられて・・・。


国王「エレヒアから、こちらにも連絡があったぞ。王子が大変らしいな‥」

ルア「…はい。それで‥その…」

国王「待て待て。今、詳しい奴を呼んでおる」


王子の現状と原因となった事柄などを、ルアさんやオリクトが王に説明してる。


 王様は、ある程度は エレヒアに聞いてたみたいだった。それに‥。


国王「コロモス国の女王の失脚も聞いておるぞ」と、俺らの旅での事件や出来事も、あらかた知ってるらしい。

ルア「情報は、共有されますものね…」


 そんな話をしてる内に、ひとりの子供が来た。…子供・・だよな?

「こ‥国王様、ぉ‥お呼びでしょうか?」

国王「おお!よく来たな、ペルル。さぁ、こっちへ」


 王に言われるまま、おずおずと‥王の横に立つ子供は、薄い‥白・・いや、水色の長めな髪と、青い大きめな瞳だった。


国王「ペルル、挨拶をしなさい」

「はい…。ぼ‥ぼくは、コレリックざんで 氷竜様の祭壇を預かってる ペルル・・と申します」


国王「この者達に『魂の石』の話をしてやってくれ」

ペルル「え?‥でも、王様…。あれは・・ただのおとぎ話で‥」


「聞かせてくれ!少しでも、手がかりが欲しいんだ!」俺たちの目を見て、どんな情報でも欲しいのだと‥気づいてくれたみたいだ。


ペルル「では‥。これは、この国に代々伝えられてる 伝承のひとつ です」


 そう、ペルルは‥話を始めた。


『霊峰コレリックに在りし、我らの守護竜 ヒョノスィエラの祭壇。彼の地まで、己が魂の光を捧げたまま、氷竜に挑み‥その覚悟を形と成したもう』


ペルル「つまり、コレリック山の上層に在る‥氷竜の祭壇まで行き、氷竜の洗礼を受けたら‥石が出現するという‥おとぎ話です」

ルア「伝承‥という事は、過去に…やった人が居たはずよ」

オリクト「‥ところでその、上層は‥どうやって行くんだ?」

 「そういや、前に儀式来た時は‥上層に行けなかったような?」


国王「うむ。そうなんだがな‥」

ペルル「一応‥‥行けるには、行けるのですが…」


俺たちは顔を見合わせる。とにかく、その場所へ行かないと‥意味が無い。

「案内して欲しい!」という俺の言葉に、オリクトもルアさんも立ち上がり、ペルルもそれに応えるように、真面目な顔になる。


ペルル「王様、よろしいでしょうか?」

国王「うむ!案内、頼んだぞ!」 ペルルは頷き、俺らも王様にお辞儀して‥謁見の間を出る。以前‥進んだように、通路を進み‥。


「入口の兵士は、前の人と一緒だけど‥」

オリクト「入口は、開いてないな‥」こっちじゃないのか?


ルア「2人共!こっちみたいよ!」と真っすぐじゃなく、手前で曲がったようだった。だけど、その先は…特に何も無い廊下なだけなんだ。


「ココ?」

ペルル「えっと、こちらの窓を見て下さい」


 言われるままに向くと、窓の外は‥氷に覆われている 氷山の一角が見えてるだけだ。 も し か す る の か ?


オリクト「…おい・・ペルルっての‥。まさか…とは思うが…」とオリクトも渋い物 食べた時みたいな顔してる。


ペルル「‥はい。もう上層へ行く道は、完全に無くなってしまってて‥」


 どうやら、予感的中で‥ここから登らないと行けないみたいだ。

ルア「‥あなたも、祭壇には行った事が在るのよね?」

ペルル「はい。ぼくは、毎日‥掃除に行きますから」


 え?! 「まさか、こっから?!」

ペルルは、申し訳無さそうに‥頷いた。

    マジかよ‥。こいつスゲーな‥。


オリクト「‥行くなら、いつでも良いのか?」

ペルル「‥良いと思います」

 ルア「あなたは、いつもは?」

ペルル「朝‥が、多いですね。ただ‥吹雪いてる時は、危ないので行きません」


オリクト「おい‥ルア、ユナム‥。おまえら、ここ‥登れそうか?」

 ルア「…うーん。どうだろう?…ちょっと難しいかも」

「ペルルが行けるなら、俺も行けると思うけど・・」


‥正直、俺も ちょっと難しいかも‥って、思ってる。


 儀式の時も、結局…オリクトに引っ張ってもらったし。

自力で‥どこまで行けるか・・。


ペルル「あの‥ひとつ、問題があって・・」 ん?

ルア「え? 何‥?」

オリクト「氷で滑る以外に、まだ何かあんのか?!」


ペルル「コレリック山の上層の、氷竜様の祭壇に入れるかは…人によるのです」

ルア「…選ばれない者が、入ると どうなるの?」

ペルル「そもそも、選ばれない方は…入れません」


オリクト「それは、行く前に‥調べられないのか?」

ペルル「‥えっと‥出来るかなと。ぼくも、それを受けて‥選ばれたので」

「それは、どうするんだ?」

ペルル「‥えーと‥王様に聞いてみます」


 ペルルは、王に聞きに行った。その間に、オリクトは窓を開き‥氷を触ってみたり、丈夫さを確認するように‥叩いたりしていた。


 兵士を連れて、ペルルが戻って来た。


兵士「では今から、選定の儀式を行いますので、城下町へ向かいます」


・・・なんで、城下町?と思いながらも ついて行く。


 兵士による、人払いが行われ‥広場の噴水に近づき…何か、布の水筒を取り出し、中の液体を注いでいく。すると、一瞬 光った!


兵士「準備が整いました。では…お一人づつ、こちらへ‥」


ルアさんが、一番近かったから‥先に兵士の所へ行って・・・。


ルア「!‥きゃっ!」と言って、後ろに退いた。

「大丈夫ですか?! ルアさん!」


ルア「…う・・うん。大丈夫。びっくりした‥だけよ」

オリクト「‥手、見せてみろ!」とルアさんに声をかける。


ルアさんは、オリクトに任せ‥俺が、兵士の所へ行くと・・。


兵士「では‥こちらの、水の中へ 両手を同時に入れて下さい」

腕まくりして・・両手を突っ込む! バシィッ!!


・・ 入 ら な い 。

 水の中・・というか、水面に板でも有るみたいな‥衝撃だった。


兵士「‥不合格です。残念ですね‥自分も同じでしたが…」

「あの‥さっきは、何が起きたんですか?」と、ルアさんの方を振り返って、兵士に聞く。兵士も、ルアさんを見て・・。


兵士「あの方は、逆の属性を持ってる方のようですね。なので、反属の力を感じて、反発したようです」‥軽い霜焼けになったらしい。

「じゃあ、オリクト‥呼んでくる」


オリクトに声をかける。俺は、ダメだった事を伝えた。


オリクトが、噴水の方へ行ったのを見ながら‥俺は、俺の時みたいに‥‥。

ルア「ここの儀式の時みたいに、この素材集めは‥ひとり‥なのかもね」

「そうっすね‥」ルアさんも、同じ考えだった。


 オリクトが、何事も無いような顔で戻って来た。ペルルも一緒だ。


・・兵士は…片付けなのか、噴水で‥何かしてる。


ルア「どうだったの? オリクト‥」

ペルル「オリクトさんは、選ばれました!」明るい顔をしていた。


オリクトの手首に、なんだろう? 文様??

ルア「‥その手首の文様!‥氷竜の・・」

ペルル「選ばれた者の証です。一度でも祭壇に行けば 消えますよ」

オリクト「ペルル、今から行けるか?」


ペルル「え? は‥はい・・」

同じ場所なら・・と、ルアさんの持つ 簡易魔法陣で戻る。


オリクト「ペルル、案内を頼むぞ!」その声に、元気に返事するペルル。


 俺たちは、留守番だ。行っても入れないんじゃな・・。

それに、ルアさんは・・・。


オリクト「必ず、魂の石ってのを持って帰るからよ!」

「ああ!頼んだ!オリクト!」

ルア「先に、加護をかけておくわね‥。チーニョ・タウィーザ‥」

 虹色の光が、オリクトの体を包み・・消える。


オリクト「じゃ、行って来る!」

 ペルルが先行し‥オリクトが、後を追う。


ルア「‥上手く‥行くと良いけど…」

 「大丈夫ですよ。オリクトだから‥」


 俺らは、ペルルとオリクトが戻るまで‥客室で待機・・・だ。

ルア「私‥ちょっと出かけてくるわね。ユナムは、休んでて」


 え? どこへ・・・って、もう行っちゃったよ・・。

しかも、簡易魔法陣で。


・・・王子、大丈夫かな? 今、オリクトが頑張ってますよ・・。


夕方‥まで、寝てた。いつの間にか・・・。


 コンッコンッコンッ


兵士「只今、ペルル・オリクト両名‥戻りました。謁見の間へお越しください‥のぅあっ!」


・・・・・何だ? 兵士、何を驚いたんだ?

ドアを開けると、腰抜かしてる兵士と・・「なんだ、ルアさんじゃん‥」


ルア「間に合った?」「今、戻って来たみたいですよ。謁見の間だって」

兵士も立ち上がり、咳払いして「ご案内します」と言って俺たちは‥。



国王「おう!待っていたぞ」と招かれて‥中へ入ると、オリクトが大事そうに‥大きな卵?みたいな‥銀色に光る塊を持っていた。

オリクト「ユナム、腰にある手袋でルアの袋に入れてくれ」

「分かった!」


 オリクトから、手袋を受け取り‥消えて無くならないように、そっと‥ルアさんの広げてくれてる袋に入れた。俺の持ってきた鏡のマークと、オリクトの卵・・にしか見えないマークが入った証だ。


「あと、もう1つ・・」

ルア「お疲れ様、オリクト」

オリクト「ペルルも、ありがとな・・」


国王「今夜は、この地で休むと良い」

ルア「ご厚意は、有難いのですが‥すぐに次へと向かいたいので、ご遠慮致します」「え?もう行くの?‥オリクト、大丈夫なのか?」疲れてる顔してるのに・・。


ルア「‥オリクト‥ど」オリクトは、ルアさんの言葉を遮って、俺の背中を押しながら、国王に挨拶して‥俺らはルアさんと…。


 廊下に出た直後に発動した、魔法陣で・・・アソオスへ。



 夜だったので、防寒具…脱がなくて良くなった。

・・そして、ココは…以前に、砂漠越えで休憩した場所だった。


 オリクトに癒しの魔法をかけて、テントを設置してもらう。俺は、ルアさんの手伝いで晩飯の準備だ。晩飯 食べて、やっと‥一息つけたように思う。


・・まぁ俺、今回・・何もしてないけどな。


オリクト「急いで来た理由が、何かあんだろ?ルア‥」

ルア「えぇ。オリクトが出かけた後にね、私・・こっちで国王にお会いしたの。そこで聞いたのよ・・」

「最後の、月の滴の事ですか?」


 ルアさんは、頷き‥その鍵を握るのは、王妃の一族らしい。

「闇の属性‥に関係してるんですか?」


ルア「‥どうやら、そうらしいの。王から受け取った書状を持って、明日の朝…向かうからね・・」


・・きっと、今度は…ルアさん‥…なんだろうな・・・。

王子…もう少しですから、待ってて‥下さい・・・ぐぅ…すぅー・・・・

【ペルル】(ペルル=フランス語・真珠)

フィエルテ国で生まれ育った。白に近い水色のやや長めの髪と青い目の13歳の少年。選定の儀式で10歳の頃に選ばれた。その当時はまだ、中層から上層へ行ける道が在ったが、今年初めの大寒波で‥道が無くなってしまう。それから、毎日‥窓からよじ登り、祭壇へ向かっている。


【フィエルテ国の守護竜・ヒョノスィエラ】(ヒョノスィエラ=ギリシア語・吹雪)

氷竜(ひょうりゅう)とも呼ばれ、畏怖と尊敬の竜。霊峰コレリック山の上層に、その竜の寝床と呼ばれる場所に祭壇がある。祭壇の在る場所は、雪の積もらない不思議な場所で、穏やかに暖かいとされる。


【選定の儀式】氷竜の祭壇 周辺には、結界のような見えない壁が存在しており 入る者を選ぶ。この時、今回のルアのように、反対属性の反発により、多少の怪我をする者が居た為、魔力を感知する水を噴水に入れ、両手を入れる事で判断するようになった。両手が入れば、氷竜の文様が手首に刻まれ 合格。ユナムのように、水面で拒否されたら不合格。ルアのように反発するのも不合格というより、近づくなという警告となる。なぜ、噴水なのか?と言うと、昔は大勢で受けさせていた時の名残と、噴水のように常に動いてる水のお陰で、反発した時の反応が、小さいものになると知った為。


【チーニョ・タウィーザ】保護魔法・単体・無属性・高位魔法

(チーニョ=イタリア語・白鳥 / タウィーザ=アラビア語・護符) 雪国でも負けない護符‥の意。全属性に耐性を持たせる、保護魔法。全属性な為か、虹色の光に包まれる。全属性を均等に耐性つけるには、技術がいるらしい。


次回・・アソオス国で、王妃の一族と・・月の滴の在処へ・・・

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