中学生探偵、始動!!
キャスケット帽の柄を掴んで、壱は言った。
「じゃ、中学生探偵団子山壱、いっきまーす」
「「おー!」」
中学生探偵たちは、遂に調査に乗り出した。
あやのは、煌びやかで高価なものが眠っている宝石店へ。
オーナーと出会った場所だ。
オーナーと再度会えないか、その場所で待ち続けた。
店員に不審に思われ、声をかけられるも、人と待ち合わせをしていると言ったら、ちょっとだけ考慮してくれたようだ。
中学生の寄り道で宝石店にくること自体、滑稽な話なのだが。
あやのが暫く待っていても、待ち人はこなかった。
今日は宝石店に用はなかったのだろうか。
(おかしいな……。ほぼ毎日のようにくる人だったはずなのに)
あやのがきていたときと今日の店員は違う人だ。
あやのは、オーナーの名前を教えてもらおうと宝石店の店員に訊ねた。
店員は、化粧をしていて凄く大人っぽくて美しい人だった。
唇のルージュは、大人の色だ。
あやのはその場で紙に絵を描いて、店員に見せた。
「すみません。あの、私、この人を待っているんですけど……」
店員は絵を見て、目を丸くした。
「……この方……」
あやのは身を乗り出して、食いつく。
「知っているんですか?」
「はい。確か、店長の旧友だと思います。本日は、店長は私用でこられないと言っていましたので、店長に直接話を聞くことはできないのですけれども」
となると、店長とオーナーは会っている可能性が高い。
「そうですか。ありがとうございます。それから、もっと訊きたいことがあるんですが」
「……はい?」
あやのは眉尻を下げて、申し訳なさそうに訊く。
「あの人って、どんなもの買っていくんですか? 私、仲良くなりたいので知っておきたくて。でも、本人に訊くのって訊き辛くて……。他の人にだったら訊けるんですけど。あの、もし教えちゃダメだったら、深くは訊きませんから……」




