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Incomplet  作者: さゆみ
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わんわん


カレーの匂いが漂う店内。今日の日替わりランチはベジタブルカレーだ。言っておくが、ここは、かの有名なわたしの店「ゴリラカフェ」ではない。わたしの店は真夜中にしか営業しないってのは知ってるだろう?ここはわたしの友人の店「わんわんカフェ」である。仕事帰りの早朝、この店にふらっと寄ったところ、何故か厨房に入り、カレーを大量に作ってしまった。仕方がないのでこの店のランチに出してもらうことになった。フルーツもたっぷり入ったベジタブルカレーには、ナンまたはライス、サラダとチキン、それにラッシーがついて八百五十円。ナンとライスはお替り自由。メニューは日替わりランチのみだが、平日の昼間の店内は美しいマダムやスーツ姿の紳士たちで賑わっている。いつもは、わんわんが一人で必死に切り盛りしているが今日はわたしが手伝っているのでさぞかし楽だったと思う。大量にあったカレーも完売してランチは終了。わんわん特製のグリーンスムージーを飲みながら他愛もない話をしていたらわたしの携帯が鳴った。ゴリラの亜夢からだった。彼女は「ゴリラカフェ」のウエイトレスだ。どうやら風邪で熱を出したらしい。仕事を休ませてほしいそうだ。ウホッ、今夜は忙しくなるなぁ。一眠りして仕事頑張るぞと思いっきり胸を叩いてドラミングをしていたら、客の視線が一気にわたしに注がれた。わたしは徐ろに葉巻をくわえて遠くを見つめた。わんわんが頭を撫でてくれた。とても気持ちよくなって、わたしは眠りに誘われた。


「オゥ!」

ようこそ、ゴリラカフェへ。今日のおすすめはわんわんが焼いてくれたパンプキンパイだぜ。



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