三話
遅れてすみません。では、どうぞ。
あれから、一か月ほど経ったようですねぇ。・・・竜也君生きてるんでしょうか?さあ、また物語を見ていきましょう。
竜也SIDE
あれから、一か月たったんだよな。そういえば、学校とかどうなってるんだろ。もうすぐ、夏休みだったし、単位は取れてるから今年は大丈夫なんだよな。でも、来年のことを考えると早めに帰らないと。
でもまぁ今は・・・・・・・・・・・・逃げなきゃ。
「うにゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「ふははははははははは!!!いいぞ、その調子だ!もっと体にマナを巡らせろ、もっと私から逃げて時間を稼げ!!そして、私を超えてみろ!!」
ガルサ山から30キロほど離れた森の中で、僕は、ジークから逃げ回っている。今まで来ていた服はぼろぼろになって、ジークの収集物から見つけた、白い肌触りのよく頑丈な白いシャツに黒い革製のパンツ履き同じ革製のジャケットを羽織り、その上に黒い軽鎧をまとっている。そして、僕の手には可動性の高い銀色に輝く手甲をつけている。そして、白い刀身に黒の柄の刀が握っている。足にも手甲と対になる脚甲を付けている。僕がジークから逃げていると、体が一瞬光ったと思ったら、手にした刀の刀身が白く輝き始めた。僕はそれに気づくとすぐに振り返り、ジークに向かって輝く刀を振り下ろした。
「いまだ!いっけええええ!!!」
振り下ろした瞬間、刀身が描いた軌跡がそのまま大きくなったような白く輝く斬撃がジークに向かっていった。
「ぬおおおおおおおおお!!!???」
ジークが爪を振りかぶりその斬撃を振り払おうとしたけど、爪を弾き飛ばしてジークに直撃した。巨体が吹き飛んでジークは、少し離れたところで倒れ伏した。
「はあ、はあ、はあ、やった・・・やった倒れた。ジークを倒したんだ。やったあああ!!」
僕は喜びを隠しきれなくてガッツポーズをした。
「ククク、ついに私を地に伏せるまできたか。リュウヤよ、これで修行は終わりだ。今のお前ならこの世界で、敵に負け死ぬことがないだろう。バスターになり、世界を移動する手段を見つけるがいい。」
倒れていた、ジークが起き上がり僕にそう伝えた。僕はそれを聞いて、笑顔になった。
「本当?本当にもうバスターになっていいんだね。やった、これで帰る方法を探せるんだ。」
SIDE OUT
ジークSIDE
ふふふ、まさか一か月で私に土をつけるとはな・・・リュウヤには言っていないが、私はこの世界に住む者の中で神には劣るが最頂点に立っているんだぞ。私に土をつけるということは普通に考えると人間が一人でできることではない。こいつは、今人間の中でも・・・いや、この世界に住む者の中でトップクラスに入ったはずだ。こいつに勝てるものはそうはいないだろう・・・それにこれから渡すものがあれば、負ける危険性はない。
「リュウヤ、旅に出る前にお前に伝えたいことがある。」
「何?ジーク。」
リュウヤが少し不思議そうな顔をしてこちらを見てきた。
「前に話したように、こちらに来た者たちのうちのほとんどは元の世界に帰って行った。しかし、帰れなかった者がいるのも真実だ・・・その時の覚悟はあるか?」
私は、ずっと危惧してきたことを聞いた。もし、リュウヤが帰れなくて自棄になりこの世界に反旗を翻したときは、今までにそういうことをしてきた者のように誰かが討つか、最悪私が討ちに行かねばならないからだ。はっきり言って、リュウヤはこの一カ月で強くなりすぎた。反旗を翻せば国家が一つ亡びかねない。だからこそ、今のうちに覚悟を聞いておきたい。もし、その覚悟がないようであれば、今ここでこの私「ある。」が・・・なんだと。
「あるって言ったんだ。もともと、この体質のせいでいつか死んでしまうんじゃないかって思って覚悟はしていた。だけど今回は生きているんだ、もし帰れなくても、あっちの世界で死ぬのとは変わらないからその覚悟は変わらないよ。」
・・・・・・そうか、そうだな。この一カ月みてきたがこいつはそういうやつだったな。
「そうか、問題はないようだな。・・・やはり、見込んだ通りのやつだ。私も、お前についていこう。お前が元の世界に帰れるように支援をしたい。私と契約をしてくれ。」
SIDE OUT
竜也SIDE
・・・・・・はい?えっと、契約って確か、幻獣や神獣が認めたものに対して自分たちの力を分けることで、契約者はとんでもない力を得るってことだったはず。だけど、幻獣や神獣はもとから逢うことが難しいうえに認められるためには、それぞれが与える試練を通らないといけない、でもその試練は高ランクのバスターでさえ逃げ出すことがあるって言うほど過酷な物でいままで契約を行えた人って、数えるくらいしかいないはず。
「ちょっと待って、なんで僕と?試練だって受けてないのに。」
ジークに問うと
「試練はもう終わっている。私に土を付けただろう。私の試練は私と戦い、一度でも私を倒すことができれば合格だったんだ。」
そうだったの!?いつの間に、そんなことに・・・
「それに、元々私はお前と契約するつもりだった。だからこそ、お前に修行をつけたのだ。フフフ、まさか一カ月で倒されるとは思わなかったぞ。」
そうだったのか、今まで不思議だったんだよななんでジークが修行をつけてくれるなんる言ってくれたことが。そんな思惑があったなんて・・・よし。
「わかった、契約してくれジーク。それが、お前の望むことだと言うならば、僕はそれに従おう。」
僕は、いろいろ考えたけど、ジークは僕の恩人だ。何も知らなかった僕に知識をくれて、弱かった僕を此処まで鍛えてくれた。本当は、これ以上迷惑をかけるのは普通は駄目なんだろう。だけど、ジークと一カ月一緒にいて僕は、これからもジークと一緒にいたいと思った。だから、ジークの申し出を受ける。
「そうか、ならば私の前に立てリュウヤ。」
僕は、シークに言われた通りにジークの前に立った。
『ここに、契約の儀を設ける。我の名ジーク、契約者リュウヤと共に一時を過ごさん。我が力の譲渡をもって、契約の儀を終了せん。』
シークが契約の祝詞を言い終わると、シークが光り輝き僕が使っていた装備が同じように光り輝き始めた。その後、光がおさまると装備がなくなり、新たに僕の左腕に竜を模した装飾がされている黒金色の腕輪が付いていた。
「これは、いったい?」
『驚いたか、リュウヤ』
いきなり、頭の中に声が流れてきた。この声は
「ジークなのか!」
『そうだ、今私は、お前の腕に付いている腕輪“神具”の中にいる。」
「神具・・・これが、契約者が持つ力が宿りし器なのか。そうだ、僕の装備は一体どこに?」
ジークからもらった装備がいつの間にか消えていて、僕は少し焦っている。ジークからもらったのもそうだけど、僕自身が使っていたから思いやりがあったんだけど。
『契約の代償として神具の材料になってもらったんだ。だが心配するな、刀を持つ姿を思い浮かべてみろ。』
「・・・?わかった。・・・・・・!!?これは」
ジークに言われたとおりに刀をイメージしてみると僕の手に刀が現れた。今まで僕が使っていた刀であることは確かだけど、刀身に竜の紋様が付いていた。
『私の神具は、装備者の力の増幅と、どんな装備にも成ることができる変体型の力を持つ。ちなみに、刀だけではなくほかの武器にもなることができるぞ。武器を展開しながら防具を展開することもできる。修行中使っていた装備全てになることができるのだ。』
これは、とんでもない物みたいだな。確かにジークが言った通り感じる力が大きくなっている。それに、そんな装備に成れるだけでなくそれだけの装備をこの腕輪の重さだけで運ぶことができるのは本当にすごいことだ。これなら、装備にお金をかけることもないし、どんな場面にだって対応できる。バスターみたいな仕事に関しては、最良の装備ともいえるな。よっしゃ、それじゃあ・・・
「相棒、行こう人のいるところへバスターになるんだ。そして、元の世界へ帰る方法を見つけ出すんだ。」
『おう、相棒。それじゃあ、転移魔法を使うぞ。」
さてと、修行を終えてジークと契約した竜也君これからどんなことを成していくんでしょうか。さあ、今度はバスターになった竜也君たちのお話ですかね。みなさん一緒に見ていきましょうか。
竜也の下に魔法陣が現れた。
『あ。』
「・・・へ?」
『すまん、死ぬなよ。』
「なにが起こったんよ!!!???」
『何、つい私が転移するように設定してしまってな。空の上に転移先を作ってしまった。』
「・・・・・・止めてぇええええええええええええ!!??」
『もう、無理。』
「うにゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
・・・・・・バスターになる前に、また何かありそうですね・・・。って竜也君死なないでね、物語終わっちゃうからぁあああああ!!!
学校でテストが相次ぎまして、その勉強のためにパソコンをしてる暇がなく、執筆が遅れました。次は、もっと早く投稿できるように頑張ります。