AIは実は結構ポンコツである
※この文章は、自分とAIでやり取りした内容のログをもとに、AIで編集・構成したものです。
※既存の漫画・小説・アニメ作品について、登場人物や能力などへの言及を含みます。作品によってはネタバレとなる可能性がありますのでご了承ください。
AIを使えば、小説を書くのは楽になる。
実際、楽になる。
設定を投げれば整理してくれる。
プロットを渡せば文章にしてくれる。
「ここ、なんか変じゃない?」と聞けば、矛盾を探してくれる。
誤字脱字も見てくれる。
非常に便利である。
ただし、一つ重大な問題がある。
**AIは実は結構ポンコツである。**
いや、AIに問題があるという話自体は、以前からいろいろな記事で見たことがあった。
AIは間違った情報をもっともらしく答えることがある。
長いやり取りでは、以前の情報をうまく拾えないことがある。
細かい指示を取りこぼすことがある。
文章が似た表現へ寄ったり、無難になったりすることもある。
創作に使うなら、人間による確認が必要。
だいたいそんな話だ。
だから、自分でも使うときには気をつけるつもりだった。
AIの回答をそのまま信用しない。
設定がおかしくないか確認する。
最後は自分で読み直す。
まあ、そのくらいやっておけば大丈夫だろう。
そう思っていた。
**そんなもんじゃなかった。**
実際にAIと長編小説を作り始めて分かった。
AIとの共同執筆で本当に恐ろしいのは、単純に間違えることではない。
**間違え方のバリエーションが妙に豊富なのである。**
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## 前に決めた設定を普通に取りこぼす
長編を書いていると、設定が増える。
人物設定。
世界設定。
用語。
時系列。
過去に出した情報。
まだ出していない情報。
採用した案。
没にした案。
「面白いけど今は保留」とした案。
人間でも管理が大変なのだから、AIに整理させればいい。
そう思う。
ところが、会話が長くなってくると、AIも普通に取りこぼす。
以前決めた設定と違うことを言い始めたり、没にした案をしれっと復活させたりする。
もっと厄介なのが、
「そういう設定でしたよね?」
みたいな顔で、存在しなかった設定を生やすことである。
違う。
**それは今、お前が考えた。**
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## AIは空白を見ると埋めたくなるらしい
小説には、まだ決めていない部分が当然ある。
決め忘れているのではない。
**まだ決めていないのである。**
ここは重要だ。
ところがAIに設定整理を頼むと、この「未確定」がなかなか危険である。
話の流れから推測して、
「おそらくこうでしょう」
と補完する。
そこまではいい。
アイデアとして出してくれるなら、むしろありがたい。
問題は、その補完が次の会話では確定事項みたいな顔をして出てくることがある点だ。
昨日まで存在しなかった設定が、
今日には歴史ある公式設定になっている。
怖い。
そこで、
【確定設定】
【有力案】
【未採用案】
【将来候補】
などと分けることにした。
さらに、
**「未確定設定を勝手に確定しない」**
というルールまで作った。
小説を書いていたはずなのに、
**AI向け業務マニュアルを作り始めた。**
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## そしてAIはロマンに弱い
さらに厄介なのが、AIはたまに妙なところでロマンに走ることである。
こちらは設定を整理してほしいだけなのに、
「こちらのほうが格好いい」
「こちらのほうが世界観に合っている」
「こちらのほうが物語として自然」
そんな方向へ、ほんの少し話を盛る。
これも完全なデタラメなら、まだ気づきやすい。
問題は、
**だいたい格好いい。**
これが困る。
実際、ある固有名詞の表記を確認していたとき、以前使っていたものとは少し違う表記が、いつの間にか設定資料側で採用されていたことがあった。
しかも、その表記。
確かに格好いい。
世界観にも合っている。
意味も通る。
ロマンもある。
だから一瞬、
「まあ、こっちでもいいか」
と思ってしまう。
いや、よくない。
過去の本文と違う。
設定資料を整理していたはずなのに、
**AIが勝手にロマン砲を撃っていた。**
しかも被弾するのは作者である。
こうして私は学んだ。
AIに必要なのは、設定だけではない。
**「格好よくても勝手に変えるな」という指示である。**
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## 仕方がないので設定資料を作る
こうなると、AIとの小説作りでは設定を会話の流れだけに任せておくわけにはいかない。
世界設定。
人物設定。
用語。
物語上のルール。
表記。
そして重要なのが、
**何が確定していて、何が確定していないか。**
それらを別に整理して管理することにした。
さらに、設定資料の中でも「これを正しいものとして扱う」という基準を作った。
いわゆる正本である。
何か食い違ったら正本を見る。
AIが違うことを言ったら正本を見る。
自分でも分からなくなったら正本を見る。
小説を書いているのか。
仕様書を管理しているのか。
だんだん分からなくなってきた。
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## そして正本を管理する仕事が生まれた
正本を作れば安心。
……とはならなかった。
正本は、作ったら終わりではない。
新しい設定が確定した。
正本へ反映。
表記を変更した。
正本へ反映。
この案は没になった。
未採用へ移動。
この設定はまだ本文に出してはいけない。
注意事項へ追加。
さらにAIへ、
「こっちが最新」
「そっちは古い」
「これは確定」
「これはまだ案」
と教える。
なんだこれ。
**小説にバージョン管理が必要になった。**
しかも管理者は自分である。
AIを使って作業を楽にするはずだった。
なぜか私は設定資料の保守担当になっていた。
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## 一文字違うだけでも事故は起きる
長編では、表記ゆれも地味に怖い。
人名。
地名。
固有名詞。
漢字。
数字。
記号。
AIは文脈を理解して文章を作ってくれるが、だからといって過去の表記を一字一句完全に守ってくれるとは限らない。
むしろ、
「意味としてはこちらでも通ります」
という別表記を普通に出してくる。
通るかどうかではない。
**前と同じにしてほしいのである。**
しかも先ほど書いた通り、たまにロマンまで乗せてくる。
意味は通る。
格好いい。
雰囲気もいい。
そして間違っている。
非常に質が悪い。
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## 校正させたら別の場所を直す
AIは校正にも便利である。
「誤字脱字だけ確認して」
と頼む。
すると誤字を見つけてくれる。
助かる。
ついでに文章も自然にしてくれる。
ありがたい。
設定の矛盾にも気づく。
素晴らしい。
そして、ときどき頼んでいないところまで直す。
待て。
そこは直すな。
「より自然な表現にしました」
自然にしなくていい。
そこは意図してそう書いている。
こうして、
AIが修正した文章を、
人間が修正前と比較し、
AIが余計なことをしていないか確認する、
という工程が生まれた。
**校正の校正である。**
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## それでもAIは便利である
ここまで書くと、
「じゃあAIを使わないほうが楽なのでは?」
という疑問が出てくる。
ところが、そうでもない。
設定整理は速い。
文章化も速い。
アイデア出しも速い。
矛盾探しもかなり役に立つ。
何より、こちらが適当に投げたアイデアを、その場で膨らませて返してくれる。
これは非常に強い。
だから、
「いや、それは違う」
「そこまでやるとやりすぎ」
「それ面白いから採用」
「それはロマンに走りすぎ」
と、人間側が取捨選択する。
AIに全部任せるというより、
ものすごい速度で案を出してくる相手と一緒に作っている感じに近い。
優秀な新人かもしれない。
ただし、
**間違えるときも、ものすごい速度で間違える。**
そして、ときどき勝手にロマン砲を撃つ。
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## 結局、誰が一番大変なのか
AIを使う前。
自分で考える。
自分で書く。
自分で直す。
AIを使った後。
AIに指示する。
出てきた文章を確認する。
設定と照合する。
間違いを直す。
勝手に追加された設定を消す。
ロマン砲の着弾地点を確認する。
設定資料を更新する。
正本を管理する。
表記ゆれを探す。
修正した結果、別の場所が壊れていないか確認する。
そして最終的に、自分で読む。
……。
**やること増えてない?**
AIを使えば小説を書くのは楽になる。
これは本当だと思う。
ただし、
**AIに小説を書かせているつもりが、いつの間にかAIの品質管理をしている。**
小説家。
編集者。
設定管理者。
校正担当。
品質管理担当。
そしてAIの暴走を止める監督役。
全部、自分である。
AIは便利だ。
本当に便利だ。
だから今日もAIを使って小説を書く。
AIが設定を取りこぼしていないか確認しながら。
余計な設定を生やしていないか確認しながら。
未確定の案を勝手に確定していないか確認しながら。
そして何より、
**またロマン砲を撃っていないか確認しながら。**




