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浅井、朝倉の滅亡

下準備は整いました

「堺も手の内、義昭は追放、いよいよ朝倉成敗の時じゃ」信長

「御意、此度の戦において邪魔する勢力はすべて押さえてます」平五郎

「うむ、だが今回は長期戦が予想される、支城を作り本陣とせよ」信長

「御意、すでに虎御前山砦完成しております」平五郎

「さすがは平五郎仕事が早いな」

「して、敵残存勢力はどのくらいじゃ？援軍必要か？」信長

「いえ、前回の姉川合戦では我が兵一兵も失ってません。今回も３万で十分」

「で、あるか・・恐るべき精鋭達じゃな」信長

「いえ、予想通り新種子島の威力にござる」

「うむ、敵兵は全く近寄れなかったと報告を受けておる恐るべき新種子島」

「それでは此度も総指揮おまかせ下さい」平五郎

「そうしたいのじゃが今回は権六がどうしても加勢したいそうじゃ」

「御意、柴田様なら大歓迎」平五郎

「でな、朝倉成敗のあとそのまま権六領地としたいのじゃ」信長

「それは慧眼でござる、後々上杉勢敵対するは必定、柴田様なら万全」

「うむ、さすがは平五郎、余と同じ考えで安心した」信長

「我々だけ領地を得て筆頭家老の柴田様が領地は少なすぎと危惧してました」

「うむ、家臣を養うのも余の使命ゆえ、我が儘押しつけてすまぬ」

「そのような事は威張って我々に命令下されば済むことにて」平五郎

「でな、我が儘ついでじゃが・・」

「なんなりと」

「前回三好奇襲の際平五郎から借り受けた４万の兵のことじゃが・・」

「⒉万近くを失いのこり⒉万はすでに我が手勢として手放せませぬ」平五郎

「頼む、一万ほど融通してくれ、権六には兵が５千しかいない」信長

「は、ご命令とあらば喜んで」平五郎

「頼む、筆頭家老とはいえ領地が少なくて５千しか兵を持てない事察してくれ」

「恐れ多い事にございます、かような事に気がつけなかった平五郎お叱り下さい」

「そうか、助かる権六も願いがかなって益々織田家は一枚岩じゃ」信長

実際は後先考えない柴田軍、兵の消耗が激しすぎてこの有様なのだが平五郎は

知っていても文句は言わない。信長の言う通りここは一家の為助けるしかない

「平五郎、済まぬな此度の願い聞き届けてくれて感謝しかない」柴田勝家

「平五郎うれしゅうございます、柴田様が我が軍を頼ってくれたこと」

「新種子島の威力骨身に染みた、この借りは浅井朝倉成敗で必ず返すぞ」

「それは心強い是非お願い致します」

「ですが」平五郎

「うむ、なんでも聞き入れる」勝家

「此度増援に際しまだ名も無き武将なれど腕利きの軍師格をお付け致します」

「わかっておる無鉄砲な我の目付役じゃな」勝家

「そんな、お目付だなんて恐れ多い事、ですが柴田様は新種子島の兵法

まだまだなじんでないと存じます、指南役が必要かと思いました」平五郎

「いままでは他人の指図など言語道断だったが平五郎には頭が上がらぬ」勝家

「これで安心して新種子島一万丁預けられまする」平五郎

「ばかを申すな！一万の増援に一万の種子島？？？本気か？」勝家

「本気でござる、これからの戦は種子島が全て他の兵など必要ござらん」

「だが、一万の種子島などを買い取る金子我は持ち合わせていない」勝家

「何をいいますか同じ織田家家中、金子など不必要、無料でござる」

「な、なんと豪気な・・これでは返せない借りが雪だるまじゃ」勝家

「朝倉の地は豊かな穀倉地、是非農業改革に協力出来ればそれで十分にて」

「なんとまだ敵地なのに皮算用か！」一同大笑い

「うむ、領地拝領のおりには全て平五郎式承った」勝家

「ということだ」光圀に報告する平五郎

「一万の兵で柴田様の心を買いましたな」光圀

「安いものだろ？」

「は、織田家安泰こそ天下布武への道にござる」光圀

「ついでに言えば柴田様助力で長浜にも兵を残せる」平五郎

「なるほど、さすがは殿慧眼でござる」光圀

「あと一万ほどからくり人間増産してくれ」平五郎

「実は墨俣基地内にすでに⒉万ほど何時でも出陣準備出来てます」

「うむ、余りにも大軍勢となると大殿も危惧するからな、政治も大事じゃ」

「此度は我が軍一万五千、柴田軍一万五千で都合三万ですな」

「うむ、敵軍も三万程度と聞く、両軍互角の兵力というのが大事」平五郎

「さすが平五郎様、希代の政治家です」半兵衛

「勝ち過ぎるのも出しゃばりすぎるのも駄目ってことじゃ」

「これで大勝利ならば柴田様の面子も立ちますな」光圀

「ふふ、すべて計算ずくじゃよ」

「殿、」サスケ

「サスケなんじゃ？」平五郎

「此度の柴田様参戦には裏があるようです」サスケ

「ほう？」

「長政様成敗の後お市様の処遇です」サスケ

「なるほど、柴田様は以前からお市の方様ご執着・・・」半兵衛

「え、そうだったのか、しらなんだ」光圀

「本人は一切口にだしてません」サスケ

「平五郎様もですよね？」光圀

「ば、ばかを申す出ない。そんな罰当たりなこと」真っ赤になる平五郎

「顔にでてますぞ」サスケ

「例え我がお市の方様を慕っていたとしても大殿様への義理が立たない

絶対に口外してはならん、これは命令じゃ」平五郎

「ははっその件はここまでに致します」一同

「柴田様についても同じじゃ。一切口外無用」

「ははっ」

「ココだけだから言うが織田家家臣全員お市の方様をお慕いしてるのじゃ」

「さようでしたか・・・確かにお市の方様は理想の女性」

「古参の者達はお市様のご幼少時代から存じ、その清楚なたたずまいに心を

奪われてる、憧れとも言う」平五郎

「だから我も独身を通したのだが光圀の策略に敗れてしまったのじゃ」

「それはしたり、殿がくノ一に手を出すとは予想外にて」光圀

「ごほん、まあ、そういうことじゃ」平五郎

「殿だけではござらん、我もその・・・くノ一に手をだしてしまいました」サスケ

なんと墨俣潜入時の飯炊き女のくノ一と長く繋ぎをとってる内に・・

「まさにミイラ取りがミイラじゃな」光圀

「は？」サスケ

「めでたいと言う事じゃ、男と女はそれでいい」平五郎

「うーむ気がついたら我だけが独り者か・・」嘆く竹中半兵衛

「これは二戸家安泰の為半兵衛様に良縁あっせんしなければ」光圀

「我は我で探しますからいらんことしないで下され」半兵衛

いつしか軍議は酒盛りとなり楽しい宴の席になっていた

「それはそうと甘党半兵衛様、長浜で試作したあたらしき菓子味見して

下さい」光圀

「どれどれ、なんとこれは今までに見たことが無い菓子・・なんですかこれは？」

「は、先日試作しました「カステラ」の発展系「ケーキ」でござる」光圀

「このクリームとやら、見たことが無いが甘くてまろやかで頬が落ちまする」

半兵衛

「は、墨俣で生産してる「牛乳」なるものの発展系です。」光圀

「つまり、簡単なようでいて研究をつくした成果というわけか」平五郎

「更に画期的なのはその保存方法にござる」光圀

「これは、なんじゃ？また南蛮渡来か？」

「は、「冷蔵庫」なる南蛮渡来にござる勿論他国には秘匿いたします」光圀

「うむ、見た目は普通の木箱じゃな、問題は中のからくりと言う訳か」

「御意、冬以外でも中身を冷やせるからくりです」光圀

「つまり織田家以外はこの菓子とやらを真似出来ても流通しようがない？」

平五郎

「そこが大事なのでござる、利益は我が織田家独占が肝要」光圀

「しかし、高価であっては購買層も限られるな・・」平五郎

「わが織田家領内では格安にて流通させます」

「なるほど、民百姓にも楽しみを与える訳か」平五郎

「は、人間は生きてるだけの生物ではありません、時には娯楽も必要」

「その他にも新しき菓子とか料理を順次民百姓に広げていきます」光圀

「うむ、光圀の言う所のいんふらなるものの効果なのだな？」

「御意、徐々にではありますが効果をあげつつあります」光圀

「更にですが・・」

「まだ、なにかあるのか？」

「は、街道整備が進み次第新しい概念のからくり交通を試したく」光圀

「ほう、からくり交通？」

「は、石畳を敷き詰めた道路のみに鉄のレールを引きます」光圀

「ほう、鉄のれーる？なんじゃそれ」

「は、車輪の力を利用し効率良く物を運べるからくりにございます」

「すでにとたっくなるものがあるではないか」平五郎

「あれは戦時に使う秘匿兵器、まだ民百姓には早すぎます」

「ほう、」

「鉄のレールを引けば効率良く安定した物流が図れるのです」

「当分は馬などで引かせるのだな？」平五郎

「は、いずれはからくり動力に切り替えますがそれは後の話にござる」

「とにかく安上がりですが飛躍的な効率化を果たせます」光圀

「うむ、光圀が申すのならよきにはかええじゃ」平五郎

「殿はわが領地だけではなく織田家領地全部に施すための政治活動をお願いします」

「うむ、わかっておる、万事任せよ」平五郎

「でな、光圀」

「は」

「先日長浜で其方の開発した運搬船を大殿に視察頂いたのだが」

「はい」

「ことのほか喜んでな、ぜひ軍用艦にも応用して欲しいとの下知じゃ」平五郎

「はは、大殿の命ならば喜んで」光圀

「大殿はな、いずれは本願寺に助力してると思われる毛利軍、その手足となって

瀬戸の海を牛耳る「海賊」村上水軍とも対峙する予定なのだ」平五郎

「さすが大殿の慧眼さには驚きました。確かに織田軍は水軍については無力」

「うむ、陸地での戦と海上戦では全く違う、研究が必要だろう」

ついに織田軍は浅井朝倉成敗へと大軍を動かす

予定通り虎御前山砦に本陣を構える織田軍、その数３万

一方浅井軍先日の姉川の合戦にて消耗した兵だが全兵傷も癒えその数３万近く

「これで朝倉義景様援軍くれば我が軍は５万以上、必勝じゃ」長政

「殿、敵鉄砲隊⒉万と聞き及びます。油断なりませぬ」

「うむ、此度の戦は無謀な野戦や突撃は控える、小谷城は難攻不落持久戦じゃ」

自信満々の浅井長政

「うつけ信長め今は梅雨時、得意の種子島の威力も半減じゃろうて」

ところが実は本陣布陣は柴田軍のみが布陣し平五郎軍は小谷と朝倉氏の領国

越前の道を遮断するべく、小谷と同じ山づたいにある浅井方の砦がある大嶽山の

北方・山田山に全軍を集結させ陣を構えていたのだった。

すでに調略により周辺の浅井軍は全て寝返ってる。

姉川合戦で負傷後洗脳された兵の一部が光圀の命令に呼応したためだ

なにもしらない朝倉軍峠をこえて浅井領内に深く進軍する

突如前後から合計三万の兵が朝倉軍２万を強襲する。

「ば、ばかな味方はなにしていた！」

「大変です山田山勢裏切りです。さらに周辺武将続々裏切り、裏切りにござる」

伝令

「うろたえるな、この大雨、種子島は発砲不可能じゃ陣を整えよ」

「ズダダダダダーン」しかし織田軍の容赦ない鉄砲あめあられ

新種子島は雨風の影響など受けない

「うぎゃああああ」逃げ場のない朝倉軍大崩壊・・・

「このままでは全滅じゃあ、なんとしても撤退するのじゃ」義景

突如道をあける織田軍、？？？？この機を逃すなと朝倉軍全てを投げ出して敗走

古代から１カ所だけ逃げ道を与えるのは兵法の常道、窮鼠猫を噛むと言う通り

逃げ場を失った兵は思わぬ力を発するが、逆に「逃げれる」となると

全てを投げ出して敗走するのが人間心理。

だが実は織田軍に容赦の二文字はなかったそのまま朝倉軍を追撃に出る

その間も裏切り続出、膨れ上がる織田軍潰走する朝倉軍・・・

一乗谷城に辿り着けたはわずか三千、籠城もままならない惨めな敗北

「ううう、なんとかここを凌いで上杉勢の助力を頼むのだ」義景

「殿、もう我が軍壊滅は決定でござる、ここは潔く腹をめされよ」

「な、なに～其方まで謀反か！」義景の実弟朝倉景鏡の謀反だ

「そもそも織田様をあなどり力の無い義昭様を頼ったのが失政でござった

朝倉家滅亡は全て殿の無策ゆえ」朝倉景鏡

「ぐ、・・・」返す言葉がない義景

「殿のお首で我が家安堵を約束いただいてます」景鏡

「も、もはやこれまで・・・」「ブシュ・・」義景は潔く自刃して果てた

ここに名門朝倉氏は滅亡・・

大雨の中浅井軍は一歩も小谷城から出ることが出来なかったのだ

「朝倉軍壊滅にござる」伝令

「く、もはや浅井もこれまで・・」

元朝倉軍の兵を含め５万に膨れ上がった織田軍が今度こそ小谷城を囲む

寝返り兵続出により小谷城勢力はもはや一万を切っている、すでに勝敗は決した

小谷城に織田軍の使者が入り長政に面会を請う

「ようこそ参られた、して御用のおもむきはなんでござるか？」

交渉役はサスケ

「は、すでに勝敗は決しました、これ以上無益な戦は止めましょう」サスケ

「ん？余に投降せよと？」

「は、大殿は長政様の全てを許すとの事、このまま降伏いたせば所領安堵との

下知を頂いてます、どうか！」サスケ

「ふ、信長様に反旗を翻した時にすでに覚悟は決めてました。織田様が天下を

取るのは間違いないことと思ってまする」長政

「ならば、どうか大殿天下布武へご助力ください」サスケ

「これ以上武士の面子を失いたくありませぬ。戦に散るは武士の本懐にて」

「どうあっても？」サスケ

「信長様には感謝してます」長政

「さすれば両家の思惑はただの一点だけでござる」サスケ

「あい分かりました、市の事どうか頼みます」長政

市の方様以下３人の娘達はサスケにより無事救助される

「長政様天晴れな覚悟でござる」感服する平五郎

半時の間の後織田軍総攻撃

「最早浅井勢は本丸と京極丸に二百もいませぬ・・」半兵衛

「ＵＦＯ兵にて両丸との間を分断すれば落城じゃ」光圀

虚を突かれて本丸と京極丸を分断された浅井軍いよいよ最後が近づく

「バン」光圀が本丸の襖を開ける・・・

「見事な最後でござった」そこには自刃果てた長政が静かに横たわっていた

ついに宿敵浅井朝倉氏はここに滅亡。

実は鉄砲隊２万よりも影で無手勝流が炸裂していたのです。