ホテルの入り口で
「オゴウさんどこ行ってられたんじゃ?」
『ちょっと冒険者ギルドまで登録に。』
「それどころではないのじゃ!オゴー様に倒して欲しい物が裏山に居るのじゃ!」
『人間食った200歳位のブラックドラゴンならレオが倒したよ?』
「漆黒のドラゴンで…ぱーどぅん?」
『5年前から駆除依頼出てたシナイ山脈の人食いブラックドラゴンはレオの手で駆除されました!ホレギルドカード出して見てもらえ。』
「でもほとんど師匠がやったのに…はいカード。」
「称号…竜殺し…本当だ…」
「雄叫び上げてましたが?」
「あれ師匠がうるせぇ近所迷惑だってぶん殴ってた。」
「待った待った!レオ坊でドラゴンスレイヤーならオゴウさんどうなってるんだ?」
しぶしぶ紫色のギルドカードをラインさんに渡す…なんかキャバレーの名刺みたいに見えるんだよなこれ…
「暫定B級冒険者、レベル…計測不能って…称号、未確認歩行物体?
ジョブ、好きなジョブに神と付けろ…冗談?」
『だったらどれだけ気が楽か…』
「まぁ級はすぐSSSになるじゃろ。最高認定委員が甦らせてもらったんじゃから。」
「あれ?タケシトじゃなかったか?」
「皇帝だから兄上じゃ!」
「レオはレベル30でまだF級かや?」
「E級やD級って教師が要ったんでは?」
「C級以上だからB級の師匠でもいいんだけど…」
『逆に俺が居ないとき危なくね?』
「ああ結構ふらふら遊びに行くのか…」
「お前と一緒にするな!オゴウさん共和国に家族居るんだからな?」
『俺の弟子になったら苦労するぜ~?』
「修行が厳しいんじゃな?」
『2日後にもうお前に教えることはないって追い出すぜぇ~!』
「何も教えないって宣言した?」
『下手に教えて増長されるのが一番怖いからな。』
「はっはっは、オイラが増長なんて…」
「最初ユニットに憑依してたオゴー様を舐めてかかって犬のフン掴んだ挙げ句縛り上げられた現ドラゴンスレイヤーが居るそうじゃ。」
「メイドと皇女にボールの的にされた現レベル30ですねお姫様。
強く生きろと思うオゴウさんであった…」
『吉宗か俺は…ってキキョウさんなんでまだメイド服着てるんですか?』
「レオのベッドの下に有った本ではこの服が男性に受けがいいと書いて有りましたもので。」
「レオ坊…その本貸してくれ。」
「カラミ洞窟に有った本だよ?」
あ…辺境伯とラインさんが噴いた。
『ダンジョンになりかけの洞窟か…稀にそう言うのが生成される事も有るらしいですね。』
「そうなのかや?」
『俺も詳しくはないんですが…デミウルゴス様の悪戯心だそうですよ。』
ミヤビ様キキョウさんフコ様ミコ様に睨まれてる…何でだ?
「で、レベル30って本来どのくらいなんじゃ?」
「わたくしが25ですね。」
『あ~キキョウさん、レオはスキル育てて無いから身体頑丈でも弱いですよ?』
「なんで?」
『ん~ラインさん木刀でゆっくりレオに打ち込んでもらえます?』
ライン子爵は『有馬温泉』と焼き印された木刀を持って来た…後で俺も買おう。
『レオはかわすか避けるかするように。』
「わ!」
『それがレベル5位の避けかただ、相手の目を見て剣先を感じろ!』
コン!
「いてててて。」
『レベル30だと剣聖と呼ばれている人も居る…が普通は避けられない。だからスキルを育てるんだ。俺じゃ教え切れないからな。』
「オゴウさん…はいっ!」
連続突きから横凪ぎで唐竹割に繋げる…さすが上級近衛兵
「レベル30ならこのくらいやってもらわないとな。」
「当たらなかったけど?」
「レベル35の私程度で当てられる人かこの人が!」
『逆にたまたま置いてた類の物には良くぶつかりますがな?』
「落とし穴の地雷原普通に歩いてクリアしたのに?」
『そりゃ誰か落としてやろうとかって意志が介入すりゃ判るさ、普通に何も考えずにポッと置いた物はわからんよ。』
「つまり?」
『レオが殴ろうと思って振った棒には当たらないが何気なく振り回してる棒には当たるかもしれないって事。この状態を明鏡止水と言って実は攻撃の要になる…ああっ?レオに教えてしまった?』
「え?何が?」
「いや…レオ坊今のわからなかった?」
「ぼーっと棒振り回したら師匠に当てられるって事なら。」
『うんまぁそれでいい…』
「オゴー様に教え乞う前に勉強が必要じゃのう…」
「まぁ!お姫様自分もわからない癖に偉そうに…」
「キキョウ姉様、巫女はわからなくとも生きられるのじゃ。」
「お前ら一遍座禅組ませたろかと思うオゴウさんであった…」
『キキョウさんなんでさっきから心の中読んでるの?』
「メイドの嗜みでございます。それより2日後に教えることはないって追い出すの意味が理解できました。」
『ところでいつキサラ様に戻るんです?』
「え!似てると思ったけどやっぱりあなたキサラだったのね?」
『ミコ様…思った以上にのんびりしてらっしゃる…』
「ウメシト叔父様とフジシト兄様、タカシトは敵に回りました。決して重用しないように。」
「うちのカズシト込みで皇族追放でもいいと思うんじゃがな。」
「このめでたい日に話すことでも無いだろう。そろそろ録画中継も始まるぞ?」
「そうね…とりあえずお部屋に戻りましょう。ミヤビはドラゴン退治に付いて行きたかったのよね?」
「そんなことはないのじゃ!見たかっただけなのじゃ。」
『ミヤビ様もカード作ったらどうです?一緒にレベルアップしませんか?ただ独りでは行動しないでください。』
「いいのかや?」
『タケシト陛下とフコ陛下がよろしければ。』
「オゴウさんが行くときだけ同行するなら。」
「称号は跳ねっ返り皇女で。」
「叔父上、なぜ不敬罪無くしたのじゃ?」
「ミヤビちゃん、レオちゃんに殺気向けながら言うんじゃ有りません!」
明日やることも結構多いなぁ…
{あるじ 電話 あるじ 電話 ハゲ 電話ピッ}
「オゴウくん!前の皇帝甦ったってニュースでやってるけど?」
『博士、元々オーディン様それやらせたかったみたいですよ。』
「面白い博士~お久し振りなのじゃ~!」
「ミヤビ様?またのお越しをお待ちしています。」
「あなたがコース・ケベ博士ですか?キサラがお世話になりました。」
「先帝様でいらっしゃいますか?」
「こちらも一息つきましたのでうちの弟をお邪魔させます…そうそう、オゴウさんのお陰で人食いのドラゴンも退治できましたこと帝国臣民に成り代わりお礼申し上げます。」
「あ…いえいえどうもご丁寧に…」
「…オゴウさん帝国で何やってんのかねぇ…」
「元帥、ドラゴン退治ってダンジョン行ったんですかね?どう思いますソアラ技官主任?」
「記録位塗り替えてる可能性も有るぞアシッド技官主任補佐。」
{有ったらやっとらんはずないわなぁ…}
誰より小合の行動を読む仲間達であった…
{冒険者級の説明せんとわからん!}
言うと思った…
作中でも少し書いてますが、色はギルドカードの色です
G級白、見習い、10歳以下の子供、孤児院の子供等
F級黄、新人、普通はここから。
E級緑、新米、優秀なのはここスタート。
D級青、2軍、超優秀か研修受けたか。
C級赤、1軍、迷宮一階層踏破。
B級紫、熟練者、迷宮中層到達。
A級銅、超人、グラス等男爵以上が認定。
S級金黒字、勇者、ライン等子爵以上が認定。
SS級金赤字、超勇者。カラミ等伯爵以上が認定。
SSS級黒、神殺し。マツシトタケシト皇帝のみ認定。
となってます。主人公は認定が無かったんで暫定B級冒険者って書かれたんですね。
{ドロンボー達はB級かいな?}
乗り物による到達は1ランク落ちるんでC級だな。




