ブラックホール破壊指令
佳寿子はひざまずいて指を組み、祈る様に詠唱する。
{♪暗い夜の~帳が~消える~♪}
結構長いんだよなこれ
{♪私の胸で燃えている燃えている
シーサー シーサー シーサー
キングシーサー!}
「え?まだなの?」
「元帥、これフルコーラスで復活するんですよ。」
<今安全装置が解除されてエネルギー注入しだしたからね。もうちょい待ってよ。>
{♪私のシーサー 椰子の葉陰で待っているの
シーサー 力強く紅いディゴを縫って♪}
ガラガラと岩が崩れ落ちだした…凝ってるなぁ。
{♪私の胸で待っている待っている
シーサー シーサー シーサー
キングシーサー!}
ズバーン!岩塊が爆発してロボットの獅子が姿を表す。
「提督…あれ世界樹に積めますか?」
「はは…無理!元帥!あれ破壊の女神には…」
あ…首振ってる。
<ペットキャリア展開!惑星軌道上で待機!>
あ…シーサー用のキャリアか…あれ引っ張れってか?
{カッちゃんチェイサー呼んで?元帥終了連絡たのんます。}
「状況完全終了!一般人を送ってあげて!」
「カムヒヤUFO!」
{…来るんやなぁ…}
「来ると思わんと言うたんかい!」
{来たら儲け物かなと…}
「便利ねぇ。」
「タクシー要らずですねぇ。」
「光速超えるタクシーって…」
あ…提督にトラウマ植え付けたか?
「ハッチ解放!みんな乗って!」
<SHADOが落としに来そうなデザインですね…>
スカイダイバーでもないと落とすの無理だけどね。
「ハッチ閉鎖、慣性力キャンセラーオン。微速上昇!」
ここでやっと操縦席に着く。
「シーサー用キャリア探索!」
《シーサー用キャリア発見!トラクタービーム照射準備完了!》
「トラクタービーム照射!」
《キャリアキャッチ!固定完了!》
「城野さん、シーサー死んでない?」
<これロボットなんですよ、鉄人みたいな。>
「で?」
<目に仕込んだニュートリノレーザーでブラックホールのコアを粉砕します。>
《目的宙域まで20分!》
「こんなにかかったっけ?」
{来しなは重力カタパルトで光速超えてたから数秒やったんや!}
「第1艦隊ならびに第15艦隊の諸君!ご苦労様、あたしはナイトヮ・クヮルス。勇者と一緒にブラックホールを破壊できる物持って来たわよ!」
キャリアの蓋が開いてキングシーサーが上体を起こす。
ニュートリノは50メートルのシーサーの体内を回って加速され、マイナスの重力波としてシーサーの紅い目から発射される。離れようとする存在同士をコアに打ち込む事によりエルゴ領域は裂け事象の地平面はねじ曲がり特異点を粉砕する。破壊の衝撃波は事象の地平に吸い込まれ…ただ存在したはずの移動性ブラックホールのみが消えていた。
「なかなか恐ろしい攻撃ですね提督…」
「これは当分使用禁止ですかね参謀長…」
「対ブラックホール専用兵器にするべきですかね元帥…」
「これ敵が持ったら恐ろしい事になってたわ…」
<いやいや修理するまで撃てませんよ?>
「城野さん、ちょっと操縦席に来てもらえないかな?」
「ああ…中の部品が傷ついたのか。」
<今の一発で中のサイクロトロンはガタガタ電磁加速機は焼き付いてる…もう一回撃つと自爆だよ?>
「そうか…元々ニュートリノレーザー撃つ設計じゃ無かったんだね?必殺技はグラビティファランクスだったのかな?」
<うん…>
「じゃあ直してあげないとね!設計図は置いてあるかい?」
<もちろん!>
「あとオーディン様が言ってたコース・ケベ、ノマド・ワイルド、ソアラ・クライス、アシッド・ホワイト。彼らはこんなの大好きだから手伝うなと言ってもやりに来るよ。シーサーにはちょっと我慢してもらおう?」
<うん!ところでお兄さん何年生まれ?>
「俺は41年、佳寿子が45年だよ。こっち来る前は54歳と24歳だったんだ。」
「僕は40年の30歳だったんだけど何故か思考が10歳固定されてしまいました…もう200年位経つのに。」
つくづく魂って時間超えるのな…
<なんで さん 付けなくていいですよ小合さん。>
「1つ年上の200年先輩にさん付けないと誰に付けるかって話ですよ城野さん。」
<佳寿子さんとか?>
「それはこっちが悪さしたときだけですから。」
<このUFOで光速超えるとか?>
「それは不幸な事故と言うか…。あ、とりあえずこれ…」
<ガメラ人形?>
「俺用に作ってたんだけどマジンガーできるまでの代用品、で、グレートとZとどっちがいいの?」
<Z!>
「OK!もうちょい待っててね。あとこれの動かし方は…」
「で、ナニワンコロニーの封鎖が必要だと思うのよ。」
「ですがそれでは住民が…」
「それ以前にその流れが敵に察知されたら4人始末されませんか?電撃作戦でないとキツいでしょ。」
{人質に使うんちゃうやろか?}
「人質は独り居ればいい、3人の死体は見たく無いよ。」
{あ…おっさん運転サボって降りてきた!}
とりあえず突っ込み用の張り扇早く作ろう。
<ねぇ、このボディ使えない?>
「ああジョウノさんまた精悍な亀になって…」
<カッコいいでしょ提督!JUNとこれならサポートしやすいと思うんだよね。>
{ガメラ…完成してたんか…}
「一応防御に振ってみました。」
{また運転中に作ったな?}
「接続端子は右の肘から飛び出ます。」
{真面目に運転せぇやな…}
「ドッグファイトとか重力カタパルト中は作れないが?」
<ドッグファイト!?>
{提督とおっさんが提督の所の戦闘機隊とファーストコンタクトでな…}
<今度見せて!>
「次はエースパイロットの競技会で競ってもらおうと思うんだ。」
「アッシャーちゃん!私達にもチケットを…」
「元帥まで何を言ってるんですか!第1・第15艦隊合同でやればいいんですよ!」
「参謀長…天才ですか?」
「ではそれで予定組みましょう…おっと失礼!みんな、敵のアジトが判明したわ!ナニワンコロニースイティア区画よ!」
{昔万博やったとこ?}
ンなはず有るか。
「そうよ…今もソルタワーって建造物が在るわよ。」
<あれまだ残ってるんだ!異世界の国からこんにちはって200年ほど前に祭やったんだよ!>
お前かい…どんどんこっちの世界がわからなくなってきた…
「どうも山に洞窟掘って居るみたいね。」
「参謀長!元帥と提督はその祭跡地の視察ってどうでしょう?その間に俺、佳寿子、ノリコちゃん、城野さんがユニットで潜入します。」
ブラックホール破壊について色々書いてますがフィクションです!信じたり調べたり本当のブラックホールと違う等言われませぬ様固くお願い申し上げます
{ってこらおっさん!}
だってわし登場人物の中で一番アホなのよ?
{それは知ってるが…}
そのアホが見たことも無いもん書けると思うか?
{なんで壊そうと思った?}
いや台風のイメージだったんで四日市付近に居座ってる台風避けて二見に行くように…
{やっぱり三重かよ!}
避けると2日かかるってのは紀伊半島回るから
{だからと言って重力カタパルトで光速超えるな!}
惑星で加速できるならブラックホールで光速くらい突破しろ!
{無茶言ってるな…}
あと破壊要員として尾鷲の我王とかも考えてたけど今一使い辛かった
{火の鳥召還か?}
それでキングシーサーと共闘のつもりが畜生同士喧嘩始めてな…




