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集落の奥にある屋敷に案内されて私は今、軽い食事をご馳走になっている。
驚くことにご飯の用意をしてくれたのはレナートの光の契約精霊であるシエルだ。
シエルは20代の青年の姿をした精霊だが、まさか家事が出来るとは思ってなかったので非常に驚いている。
しかもものすごくおいしい。
料理の腕で精霊に負けるとは思いもしなかった・・・。
そして食べている私にティムとアクアが簡単に説明をしてくれる。
「ここは精霊達だけが知る集落で精霊の許可がないと入れない場所だ」
「人間でこの集落に入ったのは数百年ぶりじゃない?」
ティムとアクアの説明をまとめるとここは人間達が知ることのない場所。
何故このような場所があるかは後程、詳しく説明するから今は聞くなと言われてしまった。
そして封印されていたリアンは精霊達にとっては重要な事らしいのだがこれも今はまだ話せないと言われてしまった。
結論、詳しい事はまだ話せいないけどここはとりあえず安全だからしばらくここにいろという事らしい。
そして何故レナートとアクアがここにいるかと言うと私が眠っていた保健室にはシエルが潜んでいて、一部始終をみていたそうだ。
どうも私の事も含めて今後の事はあの時点では決定していなくて、一部のものが先手で動いたらしい。
だが、私の事を国から追い出すべきだと言う声は少なくなかったそうだ、
何しろ禁呪を使い、結界の森にも侵入した男に命を狙われてるのだから巻き込まれるくらいなら追い出そうと考えるのはしかたないのかもしれない。
だからこそシエルは潜んで様子を見ていたらしい。
まさかあんなに早く放り出されるとは誰も予想していなかったみたいだけど。
それで飛ばされた私をとりあえずここに連れてくるようにティムに連絡したそうだ。
水の精霊は風の精霊見たく誰とでも連絡をできるわけではないが、特定の相手となら水を通して会話ができるのでティムとアクアは常に連絡が取れる体制をとっていたそうだ。
ちなみにレナート以外の禁呪の被害にあってた人たちはまだ完全に調子が戻っていない。
魅了の効果が完全に抜けるにはもうしばらくかかるそうだ。
傀儡の反動は魅了に比べると期間も短かったせいかそんなに大きくはなかったらしい。
水と火の契約精霊を持つ者は異常効果の耐性が高いものが多いので、レナートとフロルには魅了の効果はあまり効かなかったようだ。
ただし、もともとフロルは体力が他の3人に比べて低かった為、レナートに比べるとまだ本調子とはいかない。
そしてジアーナは一命は取りとめたもののまだ意識はもどっていないらしい。
そんなわけでレナートが私の後を追って来たと言うのだが、何故レナートは追って来たのだろう。
レナートが来なくても精霊を使いに出すだけで済んだはずだ。
正式に決まってなかったことだとしても追放処分となった私と違って、レナートはあのまま残れば聖騎士になれたはずだ。
自分から飛び出してしまったら完全に聖騎士にはなれなくなる。
今迄のレナートを考えるとありえない行動だ。
確認をする為にレナートを探して庭に出た。
そんな私をティム達がにまにましながら見ている事に全く気付いていなかった。




