怒りのホフマン
「やった、成功だ」
スタッドは叫んでいた。
「全宇宙の皆さん、今、悪の元凶、ノーザン帝国のケアル・ナアがフレクスの青のイレブンによって倒されました。」
「な、何だと」
衝撃は全宇宙を駆け巡った。
テレビの前で見ている視聴者の目の前で、ノーザンの指導者の乗る重装甲戦闘指揮車が真っ二つにされるのが放送されていた。
リアルタイムで。
「うそ、いきなりやっちゃったわ」
スウは画面を見て驚きのあまり思わず手を口元に持ってきた。
ピンクドルフィンの艦橋の大画面にはローヤルの駆る青のイレブンの勇姿がはっきりと移っていた。
今まで散々苦しめられてきたノーザンの中枢に奇襲攻撃をかける。それも大統領を倒すなんて、夢のまた夢だとスウは思っていた。
それをローヤルはいきなりやってしまっていた。
スウには信じられなかった。
しかし、イスワタは敵地のど真ん中だ。
ふと、スウは無事にローヤルが帰ってこれるかとても心配になった。
「おのれ、ローヤルめ、一人だけ目立ちおって」
フレクスの衛星軌道に侵攻していたフレクス解放部隊の宇宙船の中でリッキーは地団駄踏んで悔しがった。
「こうなったら、敵艦隊を殲滅する。全機、われに続け」
前方に展開するノーザンの20隻の艦隊に向けて、リッキーは自ら突入して行った。
「おい、リッキー、無茶だって」
あわてて、残りの部隊が続く。
一方、スタッドらはお祭り騒ぎだった。
「やったぜ、ついに一泡吹かせた。」
「ようし、こっちも合流地点に向かうぞ」
「前方に重巡洋艦1巡洋艦2機動歩兵5機。」
リックが報告する。
「ようし、丁度良い標的だ。行くぜ遅れるなよ」
スタッドは104を加速させる。
その後ろにララポートと赤い疾風の機動歩兵3機と母船が続く。
前方に展開していたノーザンの機動歩兵はスタッドの長距離ビーム攻撃で1機が爆発する。
もう一機はララポートのミサイルで爆発。
残りの1機は接近したスタッドと赤い疾風によって爆発。
ノーザンの艦船の気の狂ったような砲火の火線をかいくぐり、スタッドは巡洋艦に取り付いた。
ビームライフルを3射する。
巡洋艦は火球と化していた。
そして、ほとんど同時期に火球が更に二つ広がっていた。
一方地上ではホフマンが怒りに震えていた。
「おのれ、全軍、地上に降りている反乱部隊を駆除しろ」
我に返った、ホフマンは命令していた。
「今のあの青い奴の位置は」
オペレーターに確認する。




