怒りのケアル・ナア
ノーザンの恒星アストンの第4惑星イスワタの大統領官邸ではケアル・ナア大統領が叫んでいた。
「ホフマン、これはどういうことだ。」
ケアルナアの手には今回の作戦の被害状況が出ていた。
「2軍の100隻のうち、無傷なのは50隻もいないのだぞ、それも旗艦を沈められて、どういうつもりだ。」
ケアル・ナアは激怒していた。
最精鋭の2軍が半減したのだ。
「申し訳ありません。まさか、ジパングの第4艦隊が襲ってくるとは思いませんでした。」
「第4艦隊は全てあわせても高々第二軍の半分の戦力だぞ、それにこれだけやられてどういう事だ。」
ケアル・ナアは机を叩いた。
「なおかつ、フレクスの機動歩兵威力、大気圏内から我がほうの旗艦を砲撃したのだぞ。
戦艦並の戦力ではないか。」
そこで、言葉が詰まった。
「フレクス製の武器は急騰、ノーザンの企業の武器の価値は地に落ちたのだぞ。
軍需産業からも作戦のまずさが突き上げられているではないか」
「おっしゃることはごもっともですが、そのフレクスを占領しているのは、我々ノーザン軍です。作戦は成功しております。フレクスは武器を作れません」
ホフマンは、大統領をなだめようとした。
「それは、そうだが、おかげで、ノーザンは侵略軍のレッテルを貼られたのだぞ。見てみろこのイスワタポストを」
ケアルナアはホフマンに新聞を差し出した。
「恋人を守るスウ王女」
「ノーザンは悪魔の侵略軍?」
と、デカデカと書かれていた。
「大統領、フレクスはテロ国家、のマスコミ対策を直ちに発動しております。このポストの編集長の首をバーゲージから圧力をかけて取りました。」
スタンリー補佐官が答えた。
「ローヤルはテロリストとして、テロリストと手を組むスウ王女の酷聞を流します。」
ケアル・ナアの反応は少し収まってきた。
「ラスイ共和国と共同でテロ撲滅宣言を出すように現在働きかけています。」
「これでフレクス完全制圧できれば戦略は完璧です。」
スタンリーは言った。
「そのフレクスの占領を確実にするために3艦隊30隻を増援します。」
ホフマンは自信を持って言った。
「既にフレクスの傭兵部隊の半分は制圧しました。
これで、フレクスのあがきも終わりです。」
自信満々にスタンリーは言った。
「そうか、それならば何とかなるか」
ほッとしてケアルナアは言った。
しかし、ケアルナアたちはスウが必死にローヤルを守った様子が、リアルタイムで伝えられていたことを、過小評価していた・・・・




