第0話 テレキャスターの弾き方
三年前に痛い小説を書き散らかしてエタった人間です。懲りずにまた黒歴史をここに刻みます。投稿の際、三年前に書いたやつの存在を思い出し発狂しました。見ないでください。
薄っぺらい音が鳴る。
ピックが弦を弾く度、それは部屋に響き、そして消えていく。
その見た目に反して、音は小さい。
「今日は……」
窓に映る空は灰色。どんよりとした曇り空だ。雨が降りそうで降らないような、曖昧な天気。
―――今日は、少し大きめにしてもいいかもな。
俺は、先ほどまで弾いていたエレキギターをアンプに接続し、小さめのコンボアンプの電源を入れる。トレブル、ミドル、ベースと適量に調整し、ゲインとボリュームを調整。ここはいつもよりほんの少し大きく。
そして、適当にコードを弾く。
さっきとは一転して、音量をもったクリーントーンが、アンプのスピーカーから飛び出してきた。
笑みがこぼれる。テレキャスター特有の乾いた感じ。質感のある高音。俺は、ギターとアンプの間に接続していた黄色いエフェクターのスイッチを踏み、スピーカーに接続したスマホで、曲を流す。正しくはビデオだ。
ライブ映像。日差しが照り付ける野外ステージ。眼鏡をかけた冴えない男が、ボーカルマイクの前に突っ立っている。こんな男に、観客は騒ぎ倒している。
『福岡市、博多区から参りました。ナンバーガールです』
『ドラムス……アヒト・イナザワ』
轟音が鳴り、それに合わせてハイフレットを鳴らし、コードを掻き鳴らし……六分間、夢中になって弾き倒した。
弾き終わると、俺は真顔になる。
俺はいつから、ギターを弾いていたのだろう。
時計のアラームが鳴る。17時。そろそろ支度しないと、約束の時間に遅れてしまう。
ギターをスタンドに置いた。コートを着て、外に出る。
俺は、いつからギターを弾いていたのだろう。
俺は、いつから俺なのだろう。
ナンバガはこれ以上作中で出てこないと思います。完全に趣味だからです。三年越しに僕は新たな中二病武器を仕入れました。良ければ聞いてください。
OMOIDE IN MY HEAD/ナンバーガール
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