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開発コード: Phobos-Zero (PZ-731)
コンセプト:昨今の世界情勢を鑑みるに、現日本における国民性の融和化が著しい。そのため平時の身体的及び精神的訓練とは別に、恐怖を払拭するための薬を開発する。認可防衛省
1. 主成分
化学式および組成は以下の通り。天然物と合成物質の歪な融合体である。
C_{22}H_{31}N_{5}O_{2} \cdot \text{[Bio-Matter: Amygdala-Extract]}
SAS-9(合成扁桃体抑制体): 脳内の恐怖中枢である扁桃体の機能を物理的に「焼き切る」ための合成蛋白質。
非開示バイオ資材: 脳死判定を受けた若年ドナーから抽出した「恐怖を経験する前の」神経伝達物質。
触媒: 超高濃度のアドレナリン誘導体および、代謝を強制的に数十倍に跳ね上げる合成酵素。
2. 薬効(期待される戦術的成果)
生存本能の完全遮断: 「死」や「痛み」を生存への脅威として認識しなくなる。
闘争本能の単一化: 脳内の判断回路が「逃走(Flight)」を消失し、「闘争(Fight)」のみに一元化される。
神経伝達の極大加速: 反射速度が通常の人間を300%以上上回り、弾道予測に近い次元での肉体操作を可能にする。副次的作用が顕在化することがあり、身体機能が向上する。
3. 副作用(プロトコル上の「必然的崩壊」)
治験者Mに現れている症状は、この薬物の「正常な」進行過程である。
ATP過剰合成による熱暴走: 細胞のエネルギー代謝が限界を超え、常に体温が38^{\circ}C \sim 45^{\circ}Cに達する。
前頭前野の融解(道徳の消失): 社会的規範や良心を司る部位が、高熱と薬理作用により最初に崩壊する。
自我の「書き割り」化: 記憶は残るが、それに対する感情的愛着が消滅。自分を「人間」ではなく、特定の目的を遂行するための「物理現象」として認識し始める。
4. 費用
開発・精製単価: 1バイアルあたり $3,200,000 (約4億8千万円)
維持費: 治験者の代謝を維持するための高カロリー特殊給食、および損害賠償・口止め料を含めると、月額12億円を下らない。
倫理的対価: 霊長類実験での生存率14%。人間への転用における長期的生存(3ヶ月以上)の成功例は皆無。
5. 精製場所
「ましろ工業団地・特殊化学棟(地下B4〜B7)」
表向きは外資系の半導体洗浄剤工場を装っているが、実態は「神栖連合」の管理下に置かれた、陸上自衛隊警務隊直轄の非公式ラボである。
この施設は、外部からの電磁波を遮断し、万が一の暴走時には「施設ごと溶解・焼却」できる自爆装置が完備されている。




