40話 いない間に。
風邪、ひいちゃいました。
体調崩すのいつ振りだろう…。
月曜日、どうやってもやる気スイッチが入らないんだよなぁ…。
そう思いながら起床すると、鼻詰まりと喉の痛みがあった。
「風邪かな…?」
一応、怠さは感じない。でも一応医者に診てもらおうかな。
「ごめんミズハ。ちょっと風邪気味だから休むね…」
「…分かりました。連絡は私の方からしておきます」
「うん、頼むよ…」
「うん、風邪」
近くのクリニックにて。医者に診てもらった結果、あっさりと風邪認定された。
「そりゃそうか…喉は痛いし、鼻も詰まってるし」
「最近、職場とかで流行ってるんじゃないですか?」
「あ~…何人かは」
確かに、加賀谷が喉の痛みを訴えていた気がする。あと欠勤もちらほら。
「んじゃ、薬処方するから。書かれた時間通りに飲んでくださいよ」
「分かりました」
よし、帰ったら寝よう。
———Change Viewpoint———
あの後、マスターは風邪だと診断されたそうです。
たとえ『大した事ではない』と思っていても、早期の発見で早期に治ります。自然回復はあまりオススメできません。
「最近、うちでも風邪が流行ってますもんねぇ…」
「沿線での学校では学級閉鎖もあるそうです。新聞に書いてありました」
「あ~、やっぱり…」
「…誰かにうつされたのでしょうか」
無意識に加賀谷さんを見てしまいます。
「…私?」
「バk…いえ、何でもありません」
「今何言おうとしたの?」
「何でもありません」
すると、マスターの先輩である見上さんが私たちのもとにやってきました。
「ミズハ…翫は今日休みだよな?」
「そうですが…それが何か?」
「実はな、『翫を出してくれ』ってず~っと言ってる男がいてな」
「…マスターを?」
一体どこの誰でしょうか。
「しかも…『父親』と名乗ってる」
「…」
マスターの口から『父親』の存在は知らされていないのですが。
「翫さん…ご両親のこと言ってましたっけ?」
「いえ、祖父母、姉、親戚は教えてくれました。が、両親のことは一言も」
「…そうか。まあ、『いない』ってことで追い返しておくわ。すまんな、時間奪って」
「問題ありません」
そう言って、見上さんはまた窓口の方向へ向かっていきました」
「…言ってなかったということは」
「おそらく…『地雷』かと」
「…だよね」
深く聞くのが躊躇われてしまいますね。




