↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【20章】目指すは始まりの異界!探検隊ルイーザと不思議な物語  作者: 旅立 マス
5章番外編 きっかけは何でもいい
PR
63/203

1

雪林広宣(ゆきばやしひろのぶ)は、みんなから『ヒロ』と呼ばれている。今、彼は人生の重要な決断を迫られていた。

「さて、どうしたものか・・・」

手元には「不合格」と記された通知書。大学受験に失敗し、浪人生となる未来がほぼ確定したヒロは、これからの進路をどうするか悩んでいた。

「やっぱり、漠然としすぎたかな・・・」


ヒロが通っていた東城高校は地元では一応「進学校」とされているものの、偏差値トップの名門校というわけではない。大学進学率が高めなだけの学校だ。2年生の文理選択では、将来を深く考えず「なんとなく理系」を選び、そのまま受験生活に突入。そして、今に至る。

「将来の目標がないのが一番の問題だよな・・・」


そう考えていると、ヒロのスマホが鳴る。

「もしもし?ああ、ケンさん。うん、わかった。え?今から?了解、行くよ」

電話の相手は部活時代の友人、宮ノ下 健二郎(みやのしたけんじろう)だ。一緒に通う予備校を相談したいと誘いがあった。ちょうど暇を持て余していたヒロは、ケンに会うため舟堀の街に向かうことにした。


「さっきからパトカーが多いな・・・」

舟堀に向かう途中、ヒロはふと気づく。いつもより明らかに多い警察車両。

「事件でもあったのか?まあ、今夜あたりニュースになるかもな」


だが、これがニュースで報じられることはなかった。数時間後に世界改変が起きるとは、ヒロには知る由もない。


舟堀に着き、駅前で待っていると、間もなくケンが現れた。

「よう、ヒロ。お互い大変だな」

「やあ、ケンさん。本当にな・・・」


ヒロが「ケンさん」と呼ぶ友人、宮ノ下健二郎は、部活仲間であり親しい友人の一人だ。ふたりとも4月から浪人生。そんな状況に、ヒロは自嘲気味に笑う。

「身近にこんなに浪人仲間がいると、うちの学校が本当に進学校なのか怪しいよな」

「はは・・・確かに」


「そういえば、今日学校で集まりがあるらしいけど、この後行く?」

「あれ?ヒロ、その話、今日だったっけ?まあ、後で顔出ししてみるか。ジュンにも電話しておくよ」


ケンがジュンに電話をかける。だが、「電波の届かない場所にいる」という自動応答が返ってきた。

「ん?あいつ、どこにいるんだ・・・」

「そういえば、ジュンの家の近くの工場のほうに向かって、パトカーがたくさん走ってたぞ。何か事件があったのかもな」

「例えば、テロとか?」

「まさか~」


冗談半分に笑うふたり。その後も雑談しながら数時間を過ごし、学校の集まりに向かうことにした。


「やべ、店に忘れ物したわ。先に行っててくれ。後で追いかけるから」

「わかった、じゃあ後でな!」


ケンと別れ、ヒロは忘れ物を取りに先ほどの店へ戻る。そして再び駅に向かおうとしたそのとき――


()()()が発生する。

そう、世界改変の光が。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。