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物語部員の生活とその意見  作者: るきのまき
5・立花備の物語・その2
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5-5話 適当なパーティ同士の戦闘描写(その2)

 樋浦清は防御のシールド(なんか半透明で円盤みたいで、謎の字がぐるぐる回ってる奴)を、地面と平行方向に、全員が収まるように張ったが、どういうわけか空からの火の玉は全部防ぎきれなかった。

「うわっ、これは熱い。なんでこうなるの?」と、おれは軍師役の市川醍醐に聞いた。

「これは西洋系の攻撃魔法じゃなくてインドの火神、アグニですね。清さん、防御をそっち方面に変えてみてください。あとこれ、強力だけど連続攻撃はできないので、そんなに心配することはないです」

「うん、わかった」と、樋浦清は言い、シールドのぐるぐる回っている文字が梵字みたいな感じになった。

「ここはわたしにまかせて!」

「あっ、なんか千鳥がでっかいの召喚しようとしている」と、樋浦遊久先輩が言った。

 それは確かに大きなもので、黒雲に隠れてはっきりしないが、千鳥紋先輩の詠唱にあわせて、天の3分の2ぐらいが怪しく光る動くものとして広がっていった。

「これは、巨大すぎてその全身を見たものは人類ではいまだ存在しないという、伝説のバハムート…」と、市川が説明的な口調で言った。

 雷鳴と電光はどんどん大きく、近くなり、気がつくとおれたちは土砂降りの雨の中にいて、周りの火はじきに消えた。

 はるか上の雲の間から、邪悪そうな爪を持つドラゴンの指みたいなのがちらりと見えて、そこから銀白色の小さな粒が落ちた。

 見ているうちにその粒は、パチンコ玉から今まで見たことがない、直径50メートルぐらいの大きさの水球になって、おれたちは敵味方関係なく大洪水で流されそうになった。

 おれと遊久先輩は大地に必死でつかまって溺死を回避したが、清と市川、それに年野夜見さんと千鳥紋先輩は、清の作った謎シールドの下で無事だった。

「これは強力すぎてだめね。うまく使えないわ」と、千鳥紋先輩は言った。

     *

「なんだこの野郎、まだやる気か、こちらはまだ全然平気なんだからな」と、あちらの年野夜見先輩(男子)がへろへろになりながら、酔ってないと言い張っている酔っぱらいのような口調で言った。

「作戦を変えましょう」と、市川が言ったのでおれも同意した。

「もういいじゃん、あいつらの勝ちで。こんなひどい物語のどこがリアルなのよさ。勝ったって意味ないじゃんよ」と、すっかり戦意を喪失している遊久先輩の代わりに、おれがあちらの年野夜見先輩(男子)を相手にすることにした。

 軽く相手の個別フィールドを拳で叩くと、うまいこと乗って来たので、そこをすかさず市川が狙い撃ちして、あちらの年野夜見先輩(男子)の刀はふたつに折れた。

「こんな風に、攻撃と防御は同時にはできないのです」と、市川は説明した。

「本気だったら頭を撃ちぬいていたところなんですが、どうでしょう、宝がうまいこと見つかったらお互いで山分けにしませんか」

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